なんか異世界召喚されそうになったので身代わりに自作モンスターを送り付けてやったぜ!
トマトとタケノコ
初日
第1話 プロローグ
「今日も楽しくモンスター作り~作り~楽しいなったら楽しいな~」
日本某所の研究室にてヘンテコな歌を歌いながら、薄暗く輝く石をいじくりまわす男がいた。
「あともう少しで完成だ~どんな性格にしようっかな~」
どうやら彼は何かを作っているらしい。
「ほいっ完成!…あとは力を注げば可愛く醜いモンスターの誕生だ!ぐへへ、これで金儲けできる。」
完成したらしく、妖しげな笑みで石を見つめる男。
「さぁ!目覚めよー!」
そう男が言うと、彼がもっている石が激しく光始めた。
「んふ~いいかんじ、いいかんじ……ん?」
とここで男が何かに気が付いた。
「なんだこれ!?床が光っているぞ。ぱっと見た感じ魔法陣?」
男の足元には光り輝くレリーフが描かれていた。
「なんだか嫌な予感がする............はっ!?足元に突然現れる光り輝く紋様。これは異世界召喚に違いない!とうっ」
男は一人そう叫んだ後、レリーフから逃げるように近くの机の上に飛び移った。
「これであんし…ってこちらに魔法陣(たぶん)移動してくるし!ええい!俺は今の生活に十分満足しているのだ!こういうのは幼い少年少女にしやがれ!」
男は机に飛び移った後も追いかけてくるレリーフを見て叫ぶ。
「とうっ!はっ!へいっ!みょっ!ぬんっ!しつこい!!」
男は追いかけてくるレリーフから逃れるために部屋中を駆けずり回る。
「あーーーもううざったい。ていっ!....................................あっ。」
男はとうとう頭にきて、手に持っていたモノをレリーフに向けて投げ飛ばした。投げ飛ばされたモノは見事にレリーフの真ん中に落ちた。
「うおっ!?」
モノが乗った途端、レリーフの輝きが増し始めた。そして…
「まぶしい............あれ?消えた?」
一段と強く光った後、レリーフは消えていた。モノと一緒に。
「………ふふっ。はっはっはっはーーーー!どこぞの者かは知らんが魔法陣(きっと)の設定が甘かったようだな!!わーはっはっはー!!!」
散らかった部屋の中で男は愉快そうに笑い続けた。
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