第45話 HAPPYEND
気絶した串田(笑)さんを叩いて起こした。
後光も風呂から強制的に出した。
何故かって?大事な話しがあるからだ。
「話ってなに? もしかしてナニの事?」
いきなり下ネタかよ...
「そんな単純な話じゃないよ。」
「じゃあ何?」
串田(笑)さんが首を傾げた。
「俺はとある宣言を二人にしたいと思う。」
「とある宣言?」
「そう!『誰とも付き合わない、そして二人とはなるべく関わらない』宣言!」
「....なんで? 私の事嫌」
光が聞いてきた。
光の目のハイライトが消えてる。
櫛田さんも目のハイライトが消えてる。
ここで本心を吐くんだ!
「好きだから、そして大切だからだよ。」
俺は仮にどちらか二人と付き合うとしてもヤンデレが抜けて、普通の女の子になったら付き合うだろう。
「だから二人のその気持ちは受け取らない...」
「そっか...」
「そうなんだね...」
「分かった。 私達帰るね。」
二人とは もう この日は話さなかった。
そして誰も居なくなった。
俺は残りのゴールデンウィークをただだらだらと過ごした。
そうして俺らのゴールデンウィークは終わった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そしてゴールデンウィークが終わり学校が始まった。
櫛田さんは陽キャだから皆と談笑しながら話してる。
光は今何をしてるんだろうなぁ...
と考えながら陰キャらしく机に伏せた。
放課後になった。
俺は教科書などをカバンに詰め込んで学校から出た。
「いー君久し振り〜!」
校門の側に光が居た。
ゴールデンウィーク振りだな。
でも俺は光とも関わらない。
だから俺は無視をした。
俺は動いていないのに体の重心がが光に向かった。
ギュッ
俺は光に抱き寄せられた。
「いー君ごめんね。 こんな私で。 あの日のゴールデンウィークに言われた事良く考えてみたの。 そしたら私いー君に昔から凄く負担を掛けていたという事がよく分かった。」
「いや...」
俺は言葉を返すことが出来ない。
それでも光は続ける。
「何が必要とされて無いから死ぬなのかな...可笑しいよね。 でもさ、それほどいー君の事が好きだったと言う事、いや見て欲しかったんだよね。 だからこんな方法で伊吹君に見てもらうのはもうやめにしたの。 これからはちゃんとした女の子としていー君に見てもらいたいから『もう一回チャンスを下さい。』」
俺は言葉で返す事が出来なかったから頷いた。
「ありがとね! それで櫛田ちゃんからも話しがあるそうだよ!」
光は俺を離した。
動きが自由になった俺は学校の方を見てみる。
そしたら櫛田さんがこっちに向かって走って来ているのが見えた。
「い、いっ、伊吹君!」
「...」
「ごめんなさい! 私、本当は監禁なんかしたく無かった。 なのに自分の独占欲に負けて伊吹君を監禁しちゃった。 それから、いやその前から迷惑な事沢山して来ちゃった。
伊吹君が負担になってるのも分からなくて暴走して、ただ伊吹君に見てもらいたいだけの為に人としてやっちゃ行けない事をしちゃったの。 だからね。 ごめんなさい。」
俺は驚いた。 この二人がこんなにも反省してるだなんて...
なら俺もそれに見合った言葉を返さないと行けない。
「確かに負担は掛かっていたよ。 でも二人と居て楽しかった。 安らぎを感じた。 怒りも感じた。 寂しさも感じた。 初めて幸せだと感じたんだ。 だから二人には感謝している。 ありがとう。 だからまた1からやり直そう?」
「「うん!!」」
それからいつまでも二人は普通の恋する乙女として猛烈アピールをして来た。
はぁ...『元』最凶のヤンデレ美少女達に付き纏われて今日も大変です。
〜誰とも付き合わない HAPPYEND〜
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