ある晩一人暗がりのなか

ぼんやり物思いにふけってた

急に寂しく切なくなって

おもいだしたあなたの声


そして初めて気がついた

涙が出るほどすきだって


暗いくらい闇の中

あたしはあなたのことをおもう

ここにいてくれたら

どんなに素晴らしだろうって

あなたの優しい眼差しを

笑ってうけてとめていたときが

いまでは信じられない


いま初めて気がついた


涙がでるほど

顔が赤くなるほどすきだって


やみのなか透かしてみても

あなたはあらわれない

どんなにあたしが願っても

あなたはどこか

とおいところにはなれてる


こんなに暗闇寂しいなんて

知らなかった

こんなに暗がりが心細いなんて

知らなかった


でももっと

こんなにすきだなんてしらなかった

今のいままで


ねえ、ロビン

ここはとても暗くて

涙を拭う私の指先すら

はっきりとみえないの

暗がりのなかひとりぼっちで

あたしはあなたをまっているのかしら

こんなにこんなに暗くっちゃ

たとえあなたがきてくれたとしても

わからないかもしれないね

真っ暗な中

あたしはひとり目を閉じてあなたをおもう

寂しいなってあたしを誘う

切ないよってあたしに触れる


そしてあなたの声

あなたの声があたしに

優しい愛を教えてくれる


暗がりの中

あなたの声がひとつの光

真っ直ぐに進む

あたしがそれを見失わない限り


あたしは暗がりから出て

あなたを追いかけていく

聞こえる声

聞こえる声

聞こえる

あたしを呼ぶ声



901013

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る