第３章詩はこころのおやつだったりくすりだったり

1週間の恋人たち

いまのあたしがあるのは

あたしをつくりあげてくれた

恋があるから

人よりずっと優れた

生きていくためのすべを

身につけてるわけではないし

ましてや恋愛マスター

というわけでもない

毎日いろんな恋を楽しんで

気がついたらこんなふうに

上手に生きてるように

見えるんでしょう

Wednesdayギターを持って出かけるの

緑の豊かな公園は

好きな時間を過ごせるから

待っているジュリアンは

素晴らしい私のオンガクの先生

彼の手はたくさんの楽器を奏で

あたしの手を握るためにある

Thursday落ち着いた装いに身を包み

紳士のロバートと二人で夜の街へ

彼はあたしに政治や経済を

わかりやすく噛み砕いて教えてくれる

賢くなった君と語りたいと

Fridayいつだって雨降りの中ジーンズ

あたしは化粧っ気のない顔で

ライブハウスのブライアンに会いにいく

素っ気ない彼に腹を立て

あたしたち殴りあって涙でびしょびしょ

Saturday 自然に顔が赤くなる

サイモンは陽気で優しくて

誰よりも自惚れやさんだから

あたしは何度あったって

好きだなんてとても言えない

Sunday2人で手を繋ぎ

ロビンとかわいい動物を見に出かける

フワフワのもふもふは癒してくれるけど

ロビンの甘い笑顔も柔らかい声も

あたしの最高の癒しなの

Monday憂鬱な週の始まり

セクシーなデイヴに会えば

そんな気分はどこへやら

彼のパフォーマンスを見て

笑ったり驚いたり

Tuesdayいつものバーで

JMはビッグレッドをあけている

あたしが横に座れば

グラスを目の高さに上げてにやり

片手はあたしの膝のうえ

あたしが彼の手を包み込む

あたしの1週間の恋人たち

あたしの宝物

あたしをつくりあげたのは彼ら

あたしは深みのある低音

あたしは尊い才能

あたしは賢明な判断

あたしは強気な涙

あたしは癒しの炎

あたしは新しい音色

あたしは驚きの闘士

あたしは最大の幸運

あたしは…

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