『モモ:時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語』
次に紹介できる本は、『モモ / 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語』著:ミヒャエル・エンデである。
なぜ『はてしない物語』ではなく、『ジム・ボタンの機関車大旅行』でもなければ『ジム・ボタンと13人の海賊』や『魔法のカクテル』でもないのか。
教室の本棚に置かれてあったからだ。
この本で、ミヒャエル・エンデというドイツ人作家を知った。
本棚にあったこの本は、ケースのあるハードカバー本だった。
教育実習生が実習が終わる日、クラスにプレゼントして置いていったものである。
とはいえ、挿絵は少なく字がいっぱい書いてある本。
クラスの子はなかなか読もうとはせず、本棚にずっと置いたままだった。
誰も読まないなら、と手を伸ばしたのが私だった。
毎日少しずつ、たまに読んでいく。
「時間貯蓄銀行」という灰色の男たちによって人々から時間が盗まれ、心から余裕が消えてしまう。しかし貧しくとも友人の話に耳を傾け、自信をとりもどさせてくれる不思議な力を持つ少女モモが奪われた時間を取り戻すという物語だった。
ごっこ遊びのところが面白かった。
とはいえ、子供だったから内容が難しかった。
それでも読み進めていく内に、モモになりたいと言ったかもしれない。
作品に影響されやすい性格だった。
大人になってから、唐突に思い出して再読したのを皮切りに、「エンデのメモ箱」や「ものがたりの余白・エンデが最後に話したこと」「だれでもない庭 ― エンデが遺した物語集 ―」などミヒャエル・エンデのすべての書籍や関連書籍などを読み漁り、物語作りのヒントや考え方を学んでいった。
その入口の作品である。
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