飲酒in修学旅行

 高校の修学旅行の話である。私の班は半数が喫煙者、及び日常的に飲酒をしている者で構成されており、それはもう好き勝手に振舞っていた。

 吹雪の夜だった。私らに充てられた部屋には、他のクラスから性質の悪い連中が集まり、煙草を吸い、酒を飲み、トランプで金を賭けていた。私は賭けだけは参加していたのだが、その他には一切手を付けなかった。理由は簡単で、説教を食らいたくなかったのだ。内申が悪くなろうが別に構わないが、折角の旅行中になんとしても小言だけは聞きたくなかった。

 まあ、それは連中も同じ事であろう。教師が見回りに来ると息を潜め、ノックの音がすると、換気のために開けておいた窓から、煙草やライターを放り投げていた。それで準備万端、扉を開けてみたら、煙草を吸いに来た「お友達」だったりするので大笑いである。そして、補充のためにこそこそと部屋を出ていくのだ。喫煙所にされたことは業腹だったが、そうまでして吸いたいかと少し哀れんだりもした。

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