第6話 噂を信じた三人の冒険者
昨日の出来事があり、あまり外に外出をしないように部屋掃除をする。
また変な噂が広まったら、私は違う村に引っ越しをしないといけない。
もちろん、噂があった場合ですけど。
部屋掃除を終わると、私の家の扉から誰かがノックをする人がいた。
こんな高原の場所に、来客くるとは今まで一度もなかった。
私は、玄関のほうに向かってドアを開けた。
開けたら、扉の前に立ち止まってる三人の冒険者パーティーだった。
ドアをノックした人は、初期設定の武器や防具をしている若い剣士の男性。
その後ろに、杖を両手に持つトンガリ帽子を被ってる魔法使いのメガネっ子の女性。
最後は、聖書を片手に持ち全身白い服装の賢者(かな?)の女性。
その光景を見た私は、冒険者の人だ! とすぐにわかった。
「あの、どうかしましたか?」
私が冒険者に声を掛けると、正面に立っている剣士の男性が私に声を掛ける。
「あなたが魔物退治の魔女様ですか?」
「はい、そうですけど」
「俺たちと一度、戦って貰ってもいいですか?」
「…………えっ!!」
唐突の言葉で、私の声が変になった。
「私と戦っても、貴方たちに経験値を上げる事もできませんよ。 私なんて、スライム程度しか倒せませんので」
「しかし、魔女様。 噂では魔物退治の魔女様はレベル99と聞いたんですけど」
まじかー!
しかも冒険者にその噂を流したのは、まさか例のトン、チン、カンの冒険者しか思いつかない。
「あー、その噂なんですけどあれは誤解です。水晶が壊れたせいかレベル99の数字が出たんですよ。もう一度計ってみたらレベル15ぐらいでしたので」
もちろん、嘘です。
このまま嘘の事を信じたらこの人たちは帰ってくれる。
一瞬、そんな事を考えていたら冒険者の杖を持っている魔法使いの女性が告げる。
「魔物退治の魔女様、私に嘘をついても無駄ですよ。私は魔法使いの冒険者なのでマナの感知スキルは覚えています。貴方の体内から物凄いマナの気配が溢れています。
言葉で嘘をついても、物凄い溢れているマナの気配で大物なのはわかっていますので」
えっ、マジ! マナ感知スキルやばくないかそれ。
嘘をついても、すぐバレるじゃん。
でも、私魔物退治しかした事ないから、戦いなんて無理に決まってる。
もし仮に戦ったら、力を制御出来なく人殺しをしたらますます噂が広がるからな。
「仮に私がレベル99の実力をあっても、貴方たちと戦う理由がありませんよね?」
「俺たちは強くなりたいんです。その為に魔女様の実力を見せてもらいたいです」
丁寧な態度でも、私の実力を出したら貴方たちすぐにこの世界に居なくなるよ。
それだけは勘弁してほしい。
私の異世界生活が天から地に落ちるじゃない。
しかし、困ったな。このままじゃこの人達ずっと家の前に立ち止まりそうだし。
他になにか方法はないのかな。
私は頭を抱え、どうすれば対処方法があるか考え事をすると、聖書を持つ女性が
「わかりました魔女様。 私たちは魔女様と腕試しをしませんので一つお願いがありますけどいいですか」
「えっ!いいの?」
私はその言葉で安心した。
私は聖書を持つ賢者のお願い事を聞く。
「どんなお願いなの?」
「はい、それはですね。私たち、今からウルフ討伐の依頼を受けているのですが、ウルフが結構凶悪で私たちが勝てる確率が低いのです。なので腕試しの代わりに、私たちとウルフ討伐をしてくれませんか」
すると、魔女様が
「それなら、手伝ってもいいですよ」
魔女様はニコッと笑顔を浮かび即答した。
「さすが魔女様! ウルフ討伐なんて朝飯前って感じですか!さすがレベル99の実力は半端じゃないですね。では今から一緒に討伐行きましょう。ウルフは森林の奥深くに生息していますので、直ぐに着きます」
冒険者三人は安心した様子で、私の事を見つめる。
それと、レベル99の事は言わないで!!
「その代わり、私もお願いが一つあります。一緒に討伐の代わりに魔物退治の魔女はたいした事なかったっと他の冒険者に言ってほしいです。それをしてくれたら、一緒に行ってもいいです」
「わかりました魔女様。討伐をした後、冒険者の人たちに流しときます」
私は三人の冒険者と交換条件をして、ウルフ討伐の依頼を受け森林の奥深く入った。
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