17回目の首

里岐 史紋

第1話 17回目の首①

俺はおおやの家に行った。おおやはいつも家にいるのだ。居なかったこともあるかもしれないが、そんなこと忘れてしまった。ああそうだ居なかったことも何回もある。心配は無用だ。おおやが鍵を隠している場所を知っているので、簡単に中に入れるのだ、その場所とは、玄関の横に業務用ケチャップの大きな缶が置いてあって、その中に鍵が入っているのだ、このことを知っているのは、俺とあと全員だ。なぜなら、缶の中に鍵以外に印鑑だとか、まだまだいろいろ雑多に入っていて、宅急便が届くとおおやがいなくても宅急便は家の中に入っているのだ。

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