第2話:コウノトリ
児相の人にも止められたがいろいろ上手くやって家まで連れてきた詩。
「これがシャンプーでこれがリンス。あとはこれがボディーソープな。」シャワーを少年が浴びている間に、詩は汚れた服を洗濯機に乱暴につっこみ、自分の部屋着用の小さめのTシャツと短パンを準備する。タオルと一緒に置いておくと着替えて出てきた。そのだぼだぼ具合に思わず苦笑いしてしまった。さすがにそのまま生活させるわけにもいかないし…と、とりあえず服を2セットぐらい買いに近所の古着屋に行く。適当に買ったりしていたら夕方になった。なんか食わさんとな…人のためにご飯作るなんていつぶりだよ…とご飯食べさせながらふと思った。
「名前は?」
「言えない。」
「そうだな…とりあえず名前付けるか。」
"赤ちゃんはコウノトリさんが運んでくるんだよ"
「こう…」
「こ…う?」
「そう!こう!」
「わかった。」
「私の名前は詩!詩って書いて"うた"ね!」
「うた…さん。」なんだか人とご飯食べるのも、人のためにご飯作るのも久々。…楽しい。詩はふっと笑った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます