愛しのジュリエット。

エマ

1話 桜と君。

高校生になる。


君が居なくなってから、もう7年が過ぎた。

物心ついた時からずっと一緒にいた。

君との思い出を忘れた日なんて1日もなくて、全部私の大切な思い出。



「希沙〜、なに黄昏てんのぉ〜!

そんなんだから彼氏出来ないんだよ〜っ!」


「うるっさ!

それと彼氏出来ないのは関係ないですーっ!」



友達の瑠璃。

瑠璃は何かと私を良くしてくれる大切なお友達。

瑠璃は男の子との距離のとり方が上手い。

彼女はマドンナ的存在、全生徒の憧れの的がまさに瑠璃だった。



「もう高校生になったんだよ〜!

そろそろ恋愛しなよ〜、幼馴染くんも怒らないって!」


「いーや!私には玲しか想いたくないの〜」


「人生の97%損してるよお前」



瑠璃はつまらなさそうな顔をした。

いいの。だって私は玲の事しか考えたくない。


そんな私の背中を押すように風が強く吹き、辺りは桜の雨が降る。



「あ、桜…綺麗、」


「本当だ、入学式には最高の日だね」



隣に玲が居たら、もっと最高になっていたのかな…。


ねぇ、玲。

君から見る私は一体どう見える?

私は君を困らせているだろうか?





玲____

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愛しのジュリエット。 エマ @Emma_girl

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