spell driver (スペルドライバー)

vurebis(ブレビス)

プロローグ

「やっと・・・ここまで来れた・・・」

 見渡す限り何もない、最果ての地に二人組の男と少女がいた。

 男は白衣、黒髪のぼさぼさ頭、丸メガネに片手剣を持つ何ともミスマッチな恰好で、少女は白髪を肩まで伸ばし、右目は眼帯、制服のような恰好で手ごろな杖を持っていた。

「やれやれ。ここに終焉帝の結晶けっしょうがあるんだろうな?」

「・・・知らない。私の結晶の情報通りなら・・・ある」

「随分と頼りない結晶様だな」

 男はため息混じりの愚痴をこぼした。

「ドクター、最果ての地は・・魔素まその濃度がかなり濃い・・・」

 ドクターと呼ばれた男は顔をしかめつつ答える。

「ああ、随分気味のわりぃ魔素だ。これも終焉帝の影響か・・・グレンデル、お前を拾ってきた時に感じた冷や汗が出るような嫌な雰囲気だ」

 グレンデルと呼ばれた少女は答える。

「だって、私の・・・」

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