第19話 おばあちゃんの切り札はフクロウ

「犯人は、おまえだ!」

「どうして私が犯人だと分かった!?」

「なぜなら、おまえの頭にフクロウが乗っているからだ!」

「い、いつのまに!?」

「そのフクロウは犯人の頭を好む習性があるんだ。観念するんだな。」

「バレちまったか。そうだ。犯人は俺だ。あいつが悪いんだ。俺のオレンジジュースを勝手に飲むから。」

 こうして名探偵フクロウによって、事件は解決された。


「第一フクロウ投げました!」

「ストライク! バッター、アウト! フクロウ投げたチームの勝ちです。」

 フクロウ野球。

「ドライブ・フクロウ・シュートだ!」

「ゴール! フクロウを蹴ったチームの勝ちです。」

 フクロウサッカー。

「フクロウを転がしました!」

「ストライク! フクロウ・ボウリング! フクロウを投げて勝ちました。」

 フクロウ・ボウリング。フクロウは立派に勝利に貢献したので、動物愛護団体の苦情は受け付けない。


「こいこいこいこい。」

「私、かわいいフクロウが大好き。」

 男はフクロウを手に持っている。男の好きな女はフクロウが好きなので男について行っている。

「さあ、お嬢さん。フクロウと遊びたかったら、車に乗ろうね。」

「はい。フクロウと遊びたい。」

 女は男の車に乗った。

「いっぱいフクロウと遊びたいよね。」

「はい。遊びたいです。」

「なら僕の家に行こう。フクロウがたくさんいるよ。」

「はい。行きます。たくさんのフクロウと遊びたいです。」

 男と女は、男の家に着いた。そして女を部屋にあげる。

「わ~い。たくさんのかわいいフクロウだ。」

「フクロウと遊びたいなら、ここにハンコを押してください。」

「はい。押しました。」

「これで私たちは夫婦です。いっぱい愛し合いましょう。」

「はい。フクロウたちと遊べるなら。私は夫婦になります。」

 完全にフクロウで好きな女を振り向かせた。


「私は魔法使いのフクロウ。なぜかカボチャに魔法をかけないといけない。それでは3択です。私は魔法でカボチャをどうするでしょう? 1、大好物のクルミ。2、きれいな美女フクロウ。3、安眠マスク・フクロウ用。どれでしょう。」

 究極の三択である。

「正解は、4.カボチャに魔法をかけて、太陽を覆ってしまう。そうすれば、世の中から光が消え失せて、夜が広がる。ずっと夜の世界が広がれば、私は好きな時に好きなだけ空を飛ぶことができるのだ。ワッハッハー!」

 魔王使いのフクロウは、性格が歪んでいた。

「カボチャよ! 太陽を覆いつくせ! フク・フク・フクロウ!」

 こうして、世の中から昼が無くなった。月が輝く夜だけの世界になった。

「ね、ね、寝不足だ!?」

 お昼寝タイムの昼間を無くしたことによって、フクロウは睡眠時間が無くなってしまった。


「どうだい? これが正しいフクロウの使い方だよ。」

「zzz。」

「おや? 寝てしまったんだね。 元気な孫を眠らせるには、フクロウの話をするのがいいね。」

 おばあちゃんが「絵本を読んで。」と駄々っ子の孫のために、絵本を読んであげた。孫は気持ち良さそうに夢の世界へ。

「また明日も遊ぼうね。私のかわいい孫や。」

 おばあちゃんの切り札はフクロウであった。


 おしまい。

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