　作戦の詳細をまことが説明する。陽動作戦だ。前に出たたかたんかだっさんをおびき寄せる囮が必要なのだが。

「問題は、誰が囮になるかってことね！」

「そんなの、あおいさんで充分でしょ」

「ちょっと。何よその言い方！失礼でしょう！」

　まことは普段はおとなしいが、観察眼に優れている。敵も味方もプレイヤーのデータは全て頭の中にインプットされている。加えてデータ分析も得意！

「あおいさん、ヒット数ゼロですよねー！」

「仕方ないでしょ！アイリスが先に撃っちゃうんだから！」

　あおいは囮になるのを嫌がり、作戦は暗礁に乗り上げた。そんな中、どうしても勝ちたいアイリスが言った。アイリスは、日本のお笑い好き！

「じゃあ、私がやる！」

「……。」

「え？え？ちょっと、何で誰も続かないの？」

「いや、そのギャグ、日本ではもう古いから……。」

　こうして、宣言通り、アイリスが囮となることになった。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい