第7話 セーフティーゾーンーーその2
セーフティーゾーン。最終戦後半、終始攻めながらも旗を奪うことができなかったチームKOURYUU。決勝戦のルールブックを読み合わせての作戦会議。いつもはコソコソとぼやく程度のまことが、この日はよく喋った。
「優勝するには、あくまで最終ラウンドに勝利することです」
「そのために、たかたんさんとだっさんさんのどちらかを1番に狙うって?」
「危険はつきものですが、第2ラウンド以降の戦局をも左右します」
ルールブックによると、決勝は3ラウンド。1ラウンド毎に1チームが脱落し、第3ラウンドは1対1の戦いとなる。また、各ラウンドを勝ち上がった場合でも、そのラウンド中にチーム内で1番はじめにヒットされたプレイヤーは次ラウンド以降出場ができない。だから、1番先に敵のエースプレイヤーをヒットすれば、その後のラウンドが序盤から有利になるのだ。そのことに、まことが1番はじめに気付いた。
「すごいすごい。これなら勝てるね!」
「何言ってるのよ。簡単に言わないの。返り討ちにあったらどうするの?」
「ま、たしかに危険な作戦。やるかやらないかは、マスター次第ってとこでしょ」
決断を迫られた太一は、無責任にも言った。
「ここまできたら、優勝したい!」
「決まりっしょ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます