みっかぼうず«丁»

〇月△日


クロが日記をくれました。折角なのでこれから毎日書いていこうと思います。


クロというのは名前の通り真っ黒な猫のことですが、私と話すことができます。私はある神社の社が家なのですが、神様がクロを話せるようにしてくれたらしいです。たまに神様も私とお話してくれます。クロと神様が私の家族です。毎日が楽しいです。


私は昔、この神社の前で倒れていたところをクロと神様が助けてくれたそうです。私はそれ以前のことを覚えていないのですが、多分中学生の頃だったと思います。真っ二つに割れた赤いビー玉と、ビリビリの黒い紙を握りしめていたそうです。


ここに来たばかりの時は、毎晩夢見が悪くて体調を崩していたのですが、それを見かねた神様がビー玉と紙に良くないえにしが繋がっていると教えてくれました。直ぐにした方がいいと言われて、縁断ちをしてもらいました。縁の糸を専用のハサミでちょん切るのだそうです。私は迷わずにぷっつりと断ち切りました。文字通り憑き物が落ちたような晴れ晴れとした気持ちで、私はビー玉と紙を捨てました。それからは毎日とても快適に眠ることが出来ています。


今私は神様の子供たちと学校に行っています。姿方はみんな様々で、私のような子もいれば、クロみたいな動物もいます。他にも姿が見えない子もいます。個性があってみんな違ってみんないいと思います。私は学校のみんなが大好きです。


向こうの世界では物騒な事件が多いと聞きます。愚かな人間達が争いを日々生み出しているのです。1度だけそのような事件について教えてもらいました。自分たちの子供を手酷く扱って、ついは殺してしまったという悲しい事件です。結局その犯人達は向こうの神様から罰を受けたそうです。罰を受けた人間は生命の輪廻には戻れません。一生虚無の中を彷徨うそうです。目には目を歯には歯をということわざがありますが、その通りだなぁと思いました。そんな悪いやつは地獄に落ちて当然だと思います。


私は昔の記憶が無いので親の顔も覚えていませんが、それでいいと思います。だって私は今とても幸せですし、私の家族はクロと神様だけですから。私は本当に幸せ者だと毎日思うのです。


そろそろ夕飯の時間なのでクロに呼ばれました。今日は神様の大好物のステーキの日です。いつも食べている唐揚げも美味しいですが、偶に出るステーキも好きです。ちょっと豪華なご飯、嬉しいな。


ということで続きはまた明日。

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