剣を使う魔法使い魔法に特化した勇者

立花戦

魔法と剣のフリーランページ

第1話 異世界召喚と魔法使いローブの美少女

俺の人生で友達と呼べる者はいない。


2019年4月の時期にようやく遅めの満開する桜は、華やかだなぁ。


心に感じていたのが、悪かったか

視線を下げると黄色から赤へと変わった。


日常にようあるちょっとした不運に

ため息がこぼれる。

鞄からスマホを出し、

ラノベの新刊をチェックをすると、

突然、白の魔方陣が現れたのだ。


「・・・は、はぁ?」


(これは、綺麗な白で複雑な形だ・・・)


もちろんの事だが

俺は、魔法使いや魔術師ではない。

その魔法陣は、幾何学模様きかがくもようのルーン文字に時計回り。


その魔法陣から発生する白い光。

描いて、上半身まで届く輝きなんて!?


(ラノベの読みすぎで想像力がたくましくなった・・・

わけではないよなぁ、たぶん)


・・・イヤ、妄想だ!

とうとう現実と混同したか!?

それとも幻覚を見える病気のどちらか!!


咄嗟に出てくるが現実的な事で

自分でも少し驚き後から寂しくなる。

魔法、魔術ではないのは

中二病を卒業した証かな。


(その魔方陣の中央にいる俺・・・

こうすると、魔法を使っているみたいで

楽しくなってきた)


だが、これを見てやりたくなるのは・・・

魔法の詠唱だ!しかし、人の目があるため

せめてポーズして、心中だけ留めよう。


(漆黒の闇よりも、落ちろ!

ブラック・レイ)


心での詠唱に満足感が満ちる。


もしかすると、

この魔方陣は、ファンタジー好きな人が

信号待ちの間にひまつぶしに作った?

その考えに応えるかのように

魔方陣が燦々さんさんと輝き始めた。


「ええぇ?!なにがどうなって!?――」


つい人目も気にせず声を上げる。

まばゆい光に目を閉じる。


まぶたの裏でもまぶしい。

これ、演出には、過剰すぎないかこれ?

まぶしい光はどんどん失って消える。


恐る恐る目をゆっくり開けば・・・

狭く暗い部屋で、目の前に

魔法使いローブを目深に

かぶった小柄の人が目の前に佇んでいた。


「・・・こ、これは?ここどこで

あなたはだれ?」


「・・・・・せ、成功したわ・・・」


「え?」


楽器のような女の子の声だ。

好きな声優さんの酷似こくじな声で言葉を失う。これは

どう見ても考えなくても―――


(ここは、異世界だ!!)


状況が全てが当てまったと、

理解すると歓喜したくなる。


の部屋を見てみると、

調度品など一切ない暗い部屋で魔方陣を

使い召喚の儀式に選んだのが

一目瞭然なのだ!推論だが。


魔法使いローブの人は

杖を両手で大事に握り

美少女だと想像難くない美声をしていた。


異世界召喚だ!または、転生かな?

この際、どちらでもいい!


「そ、その・・・戸惑っていらっしゃると

思いますが、落ち着いて聞いてください・・・勝手ながら、わたしはあなたをここへ、召喚させたのです」


「そうなんだ・・・気にしないでいいよ。

俺はここへ召喚されて嬉しいんです!!」


「え!?・・・う、嬉しいですか?」


「それは、もちろん。だって異世界なんですよ!召喚と言っていたから、

異世界召喚になるのか!ラノベ知識で

いえば美少女に召喚される展開は

最近はないから、最近は神様か女神様に

会うシーン多いですからね」


「・・・えーと、美少女?」


首を傾げる美少女。

目深にかぶるフードのローブ。

顔は口しか見えないが

しぐさやボイスだけで

可愛いのに慣れていないと見た!


俺は培った美少女を攻略した知識と経験を

駆使しようと決意。


現実では彼女いない歴イコール年齢で

ついでに、友達いない歴イコール年齢だが

美少女ゲームでは、百戦錬磨。


俺に落ちなかった美少女は、いない!


「か、かわいい・・・よ。コホン、

つい美少女と騒いでしまってごめんよ」


「・・・・・え、あの!?」


女の子の容姿に

可愛いと伝えるのはハードルが高い!

恥ずかしいなぁ。よくリア充さんは

挨拶気分でこんなセリフを平気で

言えたものだよ。


俺のメインヒロインは、

突然の賛辞に狼狽する。


爽やかに行こうと思ったがミスしたか。

なら、攻略を変えるとしよう。


「お、俺・・・君みたいな可愛い人に

みつめられると照れるなぁ」


「はわあぁぁ!?」


よし、この反応からして好感度が

上がったようだ。ケージは見えないけど。


メインヒロインは

照れてゆるふわな声を出す。

なら、さらに果敢に攻める!


「そ、そのキレイな顔を

見せてくれませんか?」


「顔を・・・は、はい。なんだか・・・

恥ずかしいなぁ」


フード付きのローブをゆっくりと

上げていく。思た通り美少女だったが

予想よりも遥か上であった。


輝くほどのつややかな

金髪のサイドテールと

雪をあざむく肌をしていた。


サファイアのようなキレイな碧眼へきがん。肢体は細く、

その姿は美の完成形で女神。

美少女の鏡に相応しいものだった。


花も恥じらうほど、本当に出来てしまいかねないほどに可愛かった・・・


「・・・そんなに、まじまじ見られると

恥ずかしいです」


「ご、ごめん・・・すごく可愛かったから

―――!?」


「ま、また・・・可愛いって・・・うぅ」


これは、培った美少女ゲームのセリフではなく率直な言葉だったことに、気づき

俺は咄嗟とっさに目を逸らす。


チラッと、見れば

相手はうつむきもじもじと

上目遣いでこちらを見ている・・・つまり

目が合ってしまい俺は後ろへ戻す。


甘酸っぱい沈黙が漂う。

突然の静寂が訪れに打開しようとするが・・・現実の恋愛って

こんなに難しいのか。甘く見ていた。


「ふ、振り返ってもよろしいですか?」


この静寂を打ち破ったのは

金髪美少女であった。深呼吸をして心を

落ち着かせてから、振り返る。


しかしまたもドキマギ起きてしまった。


「訊いてください!わたしが召喚した

理由は・・・ヒドゥアタラ、

ナタレンカト!」


「・・・・・えっ、今なんて?」


「っ――!?エイピィー」


ど、どうしたのだろう。謎の言語だ?


そして慌てる美少女は

雑嚢ざつのう

開くあまりにある場所には

パネル。


そのパネルを操作して

雑嚢の中から迷いもなく

取り出しだすは・・・飴玉あめだまを包んだ物だった?それを俺に差し出す。


「ガヒテン。ゲンゴクリティア、ヒキュレ」


謎の言語に何を言っているか知らない。

顔の色や雰囲気に伝わった。

これを食べろうと。


「そ、それじゃあ・・・いただきます」


飴玉を受け取り包んだ紙をはがすと

案の定、飴だった。紫の飴それを口に

入れ味は・・・ブドウ味だった。


「お、おいしい。思ったよりも・・・」


「よかった。言葉が通じれるように

なったよ・・・」

「え?あの・・・さきの謎の言葉は?」


飴玉を舐めると日本語に戻った。

安堵する美少女に俺は、

あの謎の言語を尋ねると、

苦痛を混ざった苦笑をする。


「ごめんね、トランスレーションを

忘れてしまって・・・」


「トランスレーション?なにそれ」


「あなたがなめているのが、その

トランスレーションなの。ただのあめのように見えるけど、これは

古代魔法遺産の一つなんです」


「う~ん、つまりこの飴が翻訳ほんやくの効果があると?」


「はい、そのとおりです!」


肯定され、口に舐めている

あの飴玉がそんな効果が。

・・・・・あれ、今これ古代魔法遺産の

一つなら、これスゴイレアなのでは?


「えぇーー!?古代魔法遺産ってことは

これもしかしなくても、高いのでは?」


「ううん。大量に発見したから

歴史的の価値はまったくないの」


「・・・ない・・・・・」


それは、彼女の気遣い家?

本当は、高いこの飴玉を

嘯《うそぶ》き、感謝されない選択した

など可能性ある。


この効果で、本当に安い飴玉なのか?

いや、違うだろう。


「それでは、本題に入りますね。

わたしが召喚した理由は・・・

勇者になってほしかったから」


美少女は、頭を下げる頼むのだった。

それは、使命感や強い意思を感じさせる。


「世界を救うためにこの魔法使いと

一緒に平和にしましょう!」


まさか、どんな異世界かと思ったら

俺は勇者として呼ばれたようだ。


勇者・・・まさか、俺がなれるなんて。

王道的な異世界召喚で勇者か・・・

わるくない!


「俺なんかが、勇者になれるのかな?」


「なれます!わたしが一緒に

修業しますので」


感情が高ぶった美少女は、俺の右手を

ナチュラルに両手で握られ優しく言う。


う、うわあぁぁ初めて握られた!

手が柔らかいし温かい!!


「わかったよ。君がそう言ってくれるなら

やれる自信が湧いてくるよ」


「そう仰ってくれると嬉しいです!」


握る両手を離す美少女さん。そして

両手を後ろに組む。


「まだ、自己紹介していなかったよね。

わたしはエリーゼ。平民の魔法使いです」


平民?なぜ、わざわざ自分から

平民へと名乗ったのか?


思考を巡らした結果、異世界独特の

名乗りだと解釈する。


それにしても、エリーゼか・・・

名前まで可愛い!・・・・・次は

こっちが名乗る流れになる。


「俺は、藤堂高刑とうどうたかのり

・・・よろしく」


「トウドウ・・・難しい名前だね。

今後ともよろしくお願いします」


手を差し向けられ、俺はその

手を掴んではくしゅをする。微笑む彼女は

俺にやや上へと向ける?


「漆黒の髪と目・・・カッコイイです」


「あ、ありがとう・・・」


そうか、ここ異世界だから黒い髪が

珍しいのか。


真っ暗な部屋で俺とエリーゼは

運命的な出会いをした!

そして、ここからが俺と

メインヒロインの

エリーゼとの物語がスタートする。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る