第11話
御者が連れてきた初老の村長と契約内容について確認した。と言っても、事前に知らされていた募集の告知通りで特に変更点はない。
仕事の内容は二週間の間、最近増えてきたモンスターと獣の駆除をしてほしいということ。獲った獲物については好きなようにしてくれ。やり方は任せるが爆発物と毒餌はだめだ。子供や家畜が怪我したり倒れると困る。
報酬は三回払い。初めて獲物を獲った日と一週間、そして二週間目。
ノルマみたいなものを定める気はないが、あまりにも取れないようじゃ報酬は支払えないから頑張ってくれ。
「モンスターは賢いから、仲間が倒されれば当分近寄らなくなる。もしかすると一週間とかで途中打ち切りになるかもしれねぇが、その際の報酬は一週間なら二分の一、それ以降なら4分の3で」
「それはわかってる。ついてちょっとした頼み事なんだが、こっちは二人別々の財布なんだ。だからそっちで報酬をきっかり二等分にしてくれないか。こっちで分けると揉めるかもしれねぇしな」
「問題ないよ」
プロのあんたがたにこういうのは失礼かもしれないが、事故や怪我、特に死人だけはないように気をつけてくれ。森に入る村民には狩りのことは伝えてあるが、ほら田舎者だから。
食事については昼と夜は村の酒場で食べてほしい。事前に伝えた額までは村で持つが、酒とタバコについては自分で買ってくれ。朝は我が家で出すよ。
なにが他に必要なことがあれば私に相談してくれ。
云云
変更点といえば、宿だ。
「集会場を、って予定だったんだが村のまつりや子どもたちの学校に被っちまう。だから我が家で泊めるってことになったがいいかな」
「俺は構わねぇがどうだ?」
「僕も別に良いですけど、モンスター狩りだと朝駆けや夜討ちもあるかもしれませんから、騒がしくなりますよ」
「それはわかってるから大丈夫」
なら問題ない。ということで話は終了。
子どもたちと御者が手分けしてに二人の武具と荷物を村長の馬車に乗せたので家に行く用意ができていた。
そういうわけで、二人は御者の家族に見送られながら村長と共に彼らの家を後にする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます