魂に鎖をかけし少女

夕日の入る教室に私はいた

放課後に委員会のやることがあったので少し遅くまでいた

誰もいない教室

いいものだ

いつも弟が家にいるので静かでいい


でも、さすがにおそいと怒られるので帰る

めんどくさいけど


鞄を持ち

廊下を歩く


すると


音がする


この時間


いるとしても先生だけだろうと思っていたが

誰だろう

気になる


音はここから聞こえる

一年生の教室

気になる

とても気になる

見るものか

見ないものなのか

でも

気になる

そして恐る恐る扉を開ける


見てしまった


ありえない


二人の男がやっていたのだ


怖い


これは見なかったことにして帰ろうとした

その時


「ガタッ!!」


やばい


二人の男に目を向ける


こちらを見ている


近づいてくる


捕まってしまった


そして私はいろんな意味で乱暴された


だれか


だれかたすけて


せんせい


なんて考えていると

先生が来た

私の中で一番信用している先生だ

だが

先生は助けてくれなかった

こちらを見た後

見なかったことにして

帰ってしまった


なんで


どうして


助けてくれないの


信じてたのに


ナンで


イヤダ


ミステナイデ


イヤダ


こんなことなら信じなかった


こんなことなら


もうイヤダ


もう


なら信じなければいいんだ


もう


心を許さなければいい


鎖をかけよう


もう信じないように


裏切られるのは嫌だから


人間を信じたくないから




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