第6話☆死について思うこと



今回は真面目あいるです


生きるのって

つらいことありますよね


交通事故で幼い子どもたちの悲しい知らせが毎日のようにニュースになり


令和と元号が代わっても、死にたい子ども達、生きるのを止めたお年寄り…




今年の春先のこと

駅の構内へ続く道の真ん中で高齢の女性が倒れた

一緒にいた中年の息子さんもなすすべもなく


すかさず近寄り『救急車呼んで下さい』と叫ぶ


倒れた時の傷だろう、頭から血を流してるが

たいした傷ではない


でも呼吸はしてない



慌てる私だが、心臓マッサージの講習は受けた


救急車がくるまではなんとしても続けよう


息子さんは声をかけ続けた

一生懸命心臓マッサージを続けた『戻って来て!!』心の中で叫びながら…


そこに二人の男性が走ってきた

『○○大学の医師です、代わります』




ここにもヒーローがいたよ

近くに大きな病院があるのですが、食事に行かれるところだったそうです


騒ぎを聞きつけ駅員さんがAEDを届けてくれる


ドクターが手慣れた様子で2回続けたあと


『呼吸もどりました』

と静かな声


その言葉に、周りで心配そうに見ていた息子さん、通りすがりの人達から小さな拍手が起こる


その後すぐに救急隊員が駆けつけて病院に運ばれました


人間は強いです

簡単に死にません


でも糸も容易く死ぬのです




看護師をしてた母親の言葉を思い出した

母は独身の時から看護師をしていて、私たち子どもが小さな時は内科の外来のみで働いていた、子どもがある程度大きくなってからは

夜勤のある勤務についた

しかも精神科の担当でした。


ある日帰宅した母が悲しそうに話してくれた『やすこちゃん亡くなった』

やすこちゃんとは、母が担当していた20代の女性


『精神科に通ってる人ってね、みんな純粋で優しいのよ、だから病気になっちゃうの』いつもそう言ってた


何度も自殺未遂をしてたらしく、母が見回りしてた時に見つけた。


駆けつけた家族の前では泣くことができないので、夜勤開け帰宅してから泣いていた、

『いつも死んじゃだめよって言ってたけど、何故かやっと思いが叶ったね、よかったねって声をかけた、看護師としてはダメなんだけどね』

母の言葉が今も私の心に残っています


私の仕事は薬剤師、日頃から『お大事に』と言うのが当たり前のこと


でも、ちゃんと心から言えてるのか不安になります


先日、街中でいつも投薬を担当している女の子のお母様に出会った

「○○ちゃん体調どうですか?」


少しの沈黙のあと


「もう抱くことが出来なくなったの…」涙ぐむ姿をみて天使になったことを知らされたのです


こんなに小さいのに、この薬を処方されないといけないんだと思っていただけに、命のはかなさに切なくなります。




人はいつか死ぬ

死にたくなくても死ぬのです


でもあなたが死ぬのは今じゃないよ




誰かの心に響きますように…









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