恋する馬鹿者⑬
宙を舞いながら思わずにはいられなかった。
なにがどうしてこうなった?
因果応報が世の理であるというのであれば、問題はどこにあったのか。
疑問である。
何もかも上手くいっていたはずだった。
ようやく運命の人と出会えて、さあこれからという時であったのだ。
千鳥さんの笑顔が忘れならない。
あの微笑みをもう一度見たい。
この思いは止められない。
今すぐにでも彼女のもとに。
私の視界には美しい冬の空が瞬いている。
それを眺めながら思った。
ああ天よ。
流石にこれはあんまりではないのか。
これが私の運命だというのか。
そういえば、ふと思い出す。
誰かが「運命なんて簡単に変えられる」と言っていなかっただろうか。
もしそうならば、私は全力でそれにすがりたい。
こんなことは断じて認められるものではない。
私は願った。
――やり直しを要求する。
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