第35話 太陽系内地戦。その12

「見っけたぁ!」


 ラノンの大きな声がヘッドホン越しに響く。


「よしっ!」


 宇宙空間と言うのは無限の闇の中、周りに恒星がチカチカと散りばめられており、光学索敵と言うのがかなり難しい。

 確かに機械にやらせてしまえば少しは楽になるのだが、如何せんこの機体には近代的な補助装置一式が全て取り除かれており、ほぼマニュアル索敵をするしか無かった。


 母艦EP-203から光学索敵による敵位置の座標は送られてくるが、敵艦は回避運動をしているだろうし見つけるのは至難しなんわざかもしれない⋯⋯、と思っていた矢先、ラノンの謎に精度のいいマニュアル索敵が敵艦を見つけた。


 敵艦は恐らくワープ補助艦。敵艦隊が太陽系内地へワープする際、あらかじめある程度系内に近づいておき、作戦実行時に太陽のエネルギーを使いワープを行える様にしておく役目の

 ステルス性を上げるために出来るだけ艦は小さく、艦載機も恐らくのっけってけいない、といいな。

 火力もそれ程無いと思われ、俺たちだけでも戦闘不能にする事は出来る⋯⋯、はず。


「ラノン、『SMハープン』の出番だ!」


「よし来たァ!」


 ラノンはすぐさま敵艦のロックオンをはじめる。


 ピピという電子音が鳴り、ヘルメットのHMDに『Rock on』という文字と同時に敵艦の位置がマークされる。


「ウェポンベイオープン⋯⋯」


 俺はHMDに表示されている『Weapons bay』という所に視線を送り、選択ボタンを押し込む。


「よしいけ!」


 ラノンが思いっ切りコックピットを蹴ると同時に俺はミサイルを発射する。


「FOX-3!」


 俺の声と同時に機体は少し加速して、前に真っ直ぐ明るい光線の様なミサイルが飛んでいった。


 勢いよく飛んでいったミサイルは途中で大きく軌道を変え、敵艦の方へ飛んで行く。


 ほぼ何も武器を積んでいない(と思われる)、敵補助艦は急激に軌道を変え、回避運動をとっていたが、ミサイルはそれに吸い込まれる様に着弾した。


「おっしゃ!!」


 ラノンが大声で叫ぶのと同時に、俺は右手をで大きくガッツポーズをしていたのに自分自身で気が付き、直ぐに手を下げた。


 ただ、初めての敵艦撃墜は思ってたより気持ちが良く、罪悪感なんてほんの少しも感じていない俺に自分自身で驚きながら、ラノンと共に敵艦撃墜を喜んでいた。


 ★ ★ ★


 どうも斑雪です。


 元気になりました。


 ご心配をお掛けしました事お詫び申し上げますm(_ _)m


 説明は恐らく次くらいに纏めてぶち込みます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る