第36話 太陽系内地戦。その13
「やりましたよ!ダミオスさん!!」
後ろでラノンがはしゃぎまくって暴れている。
ただ、それを俺は止められないばかりか一緒になってはしゃいでる。
「よくやった!」
ダミオスさんからの通信に混じってCICの皆騒いでいるが聞こえた。
「燃料はどれくらい残っている?」
「大丈夫です!余裕です!」
俺はそう言いながら、『EP-203』の方へ戻る軌道に乗せようと機体を少し減速させる。
宇宙空間では全て円軌道を描く航路をとる。今回は太陽系の周りを全ての物体が回っており、俺たちの機体は戦闘の為に『EP-203』より速く進み前に出ただけ、これから『EP-203』に戻るのであれば速度を落としてそれより遅く進めば、やがて『EP-203』が俺たちに近付いてくる。といった感じで機械の補助があればかなり簡単に操縦出来るのだが⋯⋯、この機体にはそれが最低限しか無くかなり面倒な操作をしなければならない。
「くっそ、惑星やら太陽やらに引っ張られる計算が遅せぇ!」
さっきまではしゃいでいたのに、思わず化石の様な機械に当たりたくなる。いや、既に当たっているが⋯⋯
本来補助AIが全てやってくれる計算も操縦も全て俺が機器に入力して、計算結果を待って、結果が出たら、それに従って俺が機体の起動を変更する。
かなりだるく、面倒で神経を割く。
1つミスすれば大きく軌道はズレるし、燃料も勿体無い。
操作の度にキツイGがかかる。
軍大以来のこのキツさ、むしろあの頃はそれに馴れつつ有ったので今はそのブランク分、精神的にも、肉体的にもかなりダメージが溜まっているのを俺自身感じていた。
訓練を一切受けていないラノンは尚更であり、ラノンの為に早く帰らなくては成らないという
「修正──ピッチアップ3⋯⋯」
するといきなり誰かの焦った声が『EP-203』のCICから通信に乗って聞こえてきた。
『空間エントロピー上昇!!敵艦ワープしてきます!!』
★ ★ ★
どうも斑雪です!
体調は治ったのですが⋯⋯さすが師走。
年末年始の謎多忙シーズンが始まり、執筆がまた出来ない⋯⋯
遅くなったのもそのせいです⋯⋯
申し訳ない!
今回の解説もサボらせて頂きます笑
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます