第2話 Birthday
私のアビリティはまだ出ない
いろんなアビリティがあるらしく
彼も手助けができないらしい
気分転換にと 彼は「誕生日」という
存在について 語り始めた
普通はその人が産まれた日が
「誕生日」になるらしい
けど 彼も私も産まれた日がわからない
だから彼なりの「誕生日」の日を
教えてくれた
それはアビリティが出た日
時にアビリティは牙を向く
それに耐えて 使いこなすまでの試練が
過酷だからと言った
彼の「誕生日」は7月8日
錯覚は夏なのに厚着だったり
冬なのに半袖だったり
とても大変だったらしい
私のアビリティが出る日が
楽しみでもあり恐怖でもあった
もし彼のお荷物になってしまったら
今度こそ生きていけないからだ
私は今を生きる術を持たず
まだ彼に頼らざるを得ないからだ
けれど依存はしてはいけないと本能が囁く
なぜなら 彼も私も人間とは言えないからだ
何かあった時
依存していると 何事も
逃げ遅れると終わるからだ なにもかも
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます