薬から開放
雨宮r
第1話薬から開放
キーワード【薬】
俺はとても嬉しい噂を聞いた。ようやくこのクソまずい薬を飲まずに済むらしい。この病気にかかってからこの薬を毎食後に飲んでいる。薬を飲みだして30年たつかな。病気を治すためなのだから仕方ないことだとはわかっている。わかってはいるが、この薬を飲むとせっかく美味しかった飯が台無しになる。もう少し食事の余韻を楽しませて欲しいもんだ。え?食事後すぐに飲まなきゃいけないのか、だって?ああ、医者いわくそうらしい。詳しい理由はわかんないんだけどな。自分のことだろって言われてもあまり治療に関する話は何を気をつけろだとかはわかるがそれ以上はわからないだろ?…と話がそれた。つまりだが俺にとって食事は楽しめる時間ではなくなってたんだ。だけどそれももうしばらくするとおしまいらしい。医者から詳しくはまだ聞いてないんだがナースセンターでこの薬の発注を一度止めるとか言う話を聞いた。まあ珍しい薬らしいからわざわざ注文してるらしい。美味しい飯にありつける。俺はワクワクしていた。
一週間がたった。もらってた薬は残量が少なくなってきた。本来ならそろそろ新しい薬の袋が渡される。しかしその気配はなかった。噂は本当だったのだろう。俺は薬を飲まずに済むようになってから何を食べるかを想像しながら暮らしていた。
今日は医者から呼ばれた。薬が終わる話だと思う。俺はやっとかと思いながら医者のもとへ向かった。
「薬を飲む生活が終わるんですね?」
俺がニヤニヤしながらそう尋ねると医者は驚いた顔をしながらうなずいた。
「どこから聞いたかわかりませんが容態が悪化したため薬による治療では追いつかなくなりました。以後は点滴による食事のみとなります。」
「………え?」
次のキーワード 【食事】
薬から開放 雨宮r @amemiyar
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