第22話出られない

避難していた人の中に医者がいたので

教えてもらうと死亡推定時刻は、「昨日の夜9時半から12時」である


森の外、海の中にはいまだにロボがいて、、、2日間出られない――つまり、今朝

の死体は当然この中にいる誰かがしたし


この中にいる誰かが――、という認定ができるのはロボがいて出られない


逆に言えば鳥かごの中に閉じ込められたようなもの


素人だけに、乱発――それでも当たるとか


むかつくやつを殺すとか、そんな節操と覚悟と、冷静さのないことをしても


、、逆に言えばそれでも捕まえることがなく


それでいて帰って逆に何をしてくるかわからない

そんな奴だろうと思う


不気味である、だがとりあえずパンうまい


やっぱりパンはアンパンに限るよね

中のあんこがおいしいよ

甘くて。ふっくらしてる


「少年」も、笑顔だー<おい、礼二本当にそうか?>

「そうなのかって、、、なにがだよ、、、」

ぞくりとする

もう一つの可能性、複数犯


<妖刀があるんだ、逆もしかりと思わないか、、、>


どうする、どっちが正しい、答えはどっちだ

アンパンうめぇ


ああ、この優しくてしっとりしていてかつ重厚

それでいてくどくない味わい、、、最高だね

「生きててよかった」

「本当だね、おいしいよ、お兄さん」


<おい、お前ら>

呆れたような声

「ずっと気を張っとくのも疲れんだろ、今は休憩タイム」

もぐもぐ、、、ぱんがなくなった


仕方ないので、歯磨き粉(チューブ)を口でかんで飲み込む

そうだ、、、

誰もない中庭の崖が見えるところで、人形を一体取り出す

「予知してくれーつぎのはんこうがどこなのかを」

人形はしゃべりだす

「次は――――」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る