埃
部屋の隅に吹き溜まった埃
僕の心に引っかかって消えない誇り
西陽の中を揺らめいて輝く埃
いつまでも消えない僕の誇り
この道を照らす小さな灯りと悟る
道すがら
僕から零れ落ちた涙
空に舞って旅に出る
僕の代わりに旅に出る
もう戻らない旅に出る
僕はそれを見送りながら
小さな灯り頼りにこの道を行く
もう戻らないと決めた道を行く
そんな僕を
部屋の隅に吹き溜まった埃のような
過去の僕たちが静かに見送っていた
そして僕はこの部屋に火をつけた
そして僕はこの部屋に別れを告げた
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