第14話 そしてデート

 俺と華子はカフェでコーヒーを飲んでいる。


「ねぇ? どうして草田はBLを書き始めたの?」


「さあな? 忘れたよ」


 言われてみれば、どうして俺は草田なでしこという名前でBL小説を書いているのだろう。


「私のことはどう思っているの?」


「……さあな?」


 俺はデートして楽しいはずだ。


 それなのに素直になれない。


「そっか、草田はやっぱり男の方が……」


「それは違う。華子といて楽しいよ」


 それを聞いた華子は笑みを浮かべた。


「ありがとう……」

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