第12話 華子さん(一日草田なでしこ)

 今日は華子が俺の代わりに草田なでしことして、俺のお母さんと一日デートの日だ。


 心配なので、二人に隠れてこそこそとあとをつける俺。


「草田なでしこさんって美少女ですねwww」


 予想以上にお母さんの反応がキモかった。


「うふふw ありがとうございます☆」


 俺はちょっと心配である。


 二人が会話をするうちに、なんと手のつなぎ方が恋人つなぎになって街を歩いているからだ。


「あの、草田なでしこさん? 私と付き合ってくださいwww」


 お母さんの一言に俺は凍りつく。


「はいw 喜んでwww」


 おい、お母さんと華子?


 特に華子よ? 草田なでしこの役を引き受けたのは、なんなのだ?


「草田なでしこさん? 好きですよ☆」


 おい。


「ええ、私も☆」


 おい。


 おい……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る