第4話 クラス一の美少女、華子(はなこ)さん

 俺は昨日の晩に恐ろしいものを見てしまった。


 例のラリアットゆみ子のメッセージである。


 ラリアットゆみ子は、俺の同級生で男友達である。


 そのメッセージというのが、


「私は草田なでしこさんのことを好きです。女性同士とは言え、私は草田なでしこさんのことを毎晩のように思っています。愛しています」だ。


 ひとつ言っておこう。


 俺はまず男だ。俺は草田なでしこというBL小説家でもある。しかし、このラリアットゆみ子、何を隠そう、男である。完全にヤバいのである。


 今朝も高校に登校して、ラリアットゆみ子の姿が見えないことからして、多分、俺、草田なでしこからの返事が来るのを待っているのだと思われる。


 あんなヤツほっとこ。


 すると、


「あら、おはよー! 私の名前わかる? 華子だよ!」


 と、美少女の華子が話しかけて来た。


「おはよー? 何か用?」


 俺はちょっとびっくりした。


 なぜなら、華子とは今まで一度も話したことがないからだ。


「うふふ! あなたって実は草田なでしこでしょ?」


 俺はサーっと血の気がなくなった。


 バレた! ヤバい!


「うふふ、黙っておいてあげる代わりに、私の言うことをなんでも聞いてねぇ~w」


 ひいいい!?

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