第2話 食べるとレベルUPする不思議な飴

 食べるだけでレベルが上がる不思議な飴はいかがですか

 そんな宣伝広告がテレビで流れてきた。


村人B「買ってみましょうよ。レベル上げは簡単な方がいいっしょ。モンスターを倒してレベル上げは古いし物騒だし良いことナッシング」

僕「・・・・」

 レベル上げを一瞬でやるとチートすぎて面白くなくなるんですが。と困惑し、開いた口がふさがらない僕。


村人B「頼んじゃおう。アレクサん、不思議な飴買ってきて」

アレクサん「注文致しました」

僕「早!!しかも購入許可してないし」

村人B「まあいいじゃないの。楽々でいきましょうよ」


アレクサん「届きました」

僕「まあ買って届いてしまった以上仕方が無いか。一粒だけ食べてみよう。みんな一粒だけだよ一粒。」

「じゃあせーので食べよう、せーの」


 不思議な飴は不思議な味がした、ソーダのようなコーラのような炭酸にリンゴとグレープが合わさったような。

村人A「桃とリンゴが合わさったような味がする」

村人B「腐った卵の味がする、まっじい」

 村人ABはなにも語らず、噛まずにゴクンと飲み込んだ。

 村人B「なんすかねこれ、精進料理みたいな感じなんすけど、やっぱりこういうのって変な味がするもんなんすかね。」


 レベルが上がっている気もしなければ、実際に調べてもレベルが上がっていない。何故なのか、効果が出るまで時間がかかるタイプなのだろうと思うことにした。


 村人AB「ただの不思議な飴」

 村人ABがポツンと一言を放つ。

 パッケージを見てみると、不思議な味がする飴だよ、味は保証しない。と書かれていた。

僕「宣伝広告と違うぞ、なんだこれは」

村人A「これ、違う商品ですね」

 原因を調べてみると、原因が判明。アレクサんがいかれていて、レベルUPする不思議な飴じゃなく、単に味が不思議な不思議な味の飴を頼んだようだ。

 レベル上げは簡単にすると物語がつまらなくなるから心配したが偽物の飴で良かったと胸をなで下ろした。


村人B「ただ味のまずい飴は食べただけじゃないか」


 

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