『しらみ・ダニ・やすで・むかで・へび・くも・ごきぶりさんたちとやましん』🐛<(ボクハ~?)

やましん(テンパー)

 『たいじしてやる~~!』

 【注・・・これはフィクションです。この世の中の事とは、全く関係ありません】


    ********     ********


 やましんは、仕事を退職した後、ある3流大学の臨時講師をしておりました。(フィクションです!)


 ある日、授業を終え、ノートや参考資料を風呂敷に包み(便利なんですねぇ、この『ふろしき』という道具は。3次元空間で何でも包めてしまう。用が済んだらポッケにポイもできる。恐るべき2次元グッズなのだ。)


 ・・・お家に帰ろうとしておりました。


 そうして、廊下に出て、角をちょと曲がったところで、まさしく、恐るべき光景に出くわしたのですです。


 数千、数万・・・・いやいや、数十万ではないかと思われる、くもさんや、やすでさんむかでさん、ごきぶりさん、がさん、さらに、やけに大きなしらみさんやダニさんたちやありさんたちが、かべのすきまから大量発生しているではありませんかあ!


 『さすがは、学生不足の3流大学だなあ。ごきぶりさんたちなんかで、定員を満たしていたのかあ!』


 なんて、感心している場合じゃありません。


 「スプレー・スプレー!!おばさん、ほら、スプレー!」


 現場を見て即座に納得したクリーン部隊のおばさんが、殺虫剤の缶を持ってきました。


 「おわ。なんだこれはあ、大きいなあ。」


 さすがは、落ちぶれたとはいえ名門私大、民間では見ない、ぶっといスプレー缶が現れたのです。


 ところが、これは、いささか古いらしく、最新の家庭用殺虫剤のように、ジェット噴射が起こらない。


 もあ~~~~と、煙が舞うだけです。


 何となくいやあな予感がしたやましんは、その場をさっさと、おばさんに任せ、学内事務所に戻ってみると、察知力の高い学生が、すでに異常事態の報告にやってきており、そうして、壁の穴とか天井の通風口とかから、大量のごきぶりさんなどが、現れようとしていたのです。


 事務所内では、まさに、大混乱が巻き起こらん、としておりました。


 『あ、先生~~~。ここはまかせたあ!』


 と、はるかな格上の女性教授に言い残し(逃げた!)ぼくは、学内を走り抜け、自宅へと急ぎました。


 途中、あのおばさんは、もう、血まみれでしたが、まだ血眼になって、宙を舞うように戦闘を繰り広げていました。


 応援のオジサンも来ていましたが、こちらはかなり体を食いちぎられておりました。


 『おいたわしやあ~~~~~!』


 ぼくは、携帯で救急車を呼ぼうとしましたが、まったく通じませんでした。


 玄関までの間に、多くの学生さんたちが、ボロボロになって転がっておりましたが、やましんは、運よく外に脱出できたのでした。




   **   ***   **  🐝



 自宅は、本日網戸の全面張替えをやってるはず。


 しかもここからは、すぐそばです。


 母が一人で留守番しているので、とても心配だったのです。


 自家用車で帰り着くと、その張替はほとんど終わっていて、なんだか家じゅう新品になった良い感じです。

 

『いやあ、良かった。ここまでは来ていなかったかあ?』


 ぼくは一安心しました。


 ああ、しかし、外側で休憩していた職人さんの腕の上に・・・それから首のところに、あやしの影が・・・


 見たこともない、巨大なしらみさんだ!


 そいつが、職人さんの首筋にかみつき、吸血を始めたのです。


 しかも、あとからあとから、さらに大きな『ごきぶりさん』や『やすでさん』たちが、じゅわじゅわと、職人さんの体を包んでゆくではありませんかあ!!


 このごきぶりさんたちは、人間を食べるらしい!

 

 『おぎゃあ~~~~~!!』


 職人さんは叫びをあげ、身体じゅうにたかった、あやしの虫たちをはたき落としにかかりました。


 もう、身体中血まみれです。


 『おわ~~~タイヘンダあ!』


 ぼくは、ジェット噴流を発する殺虫スプレーを、部屋の隅から取り出して、おじさんに吹きかけます。


 虫さんたちは、職人さんの体から、取り合えず離れてゆきます。


 かなり奥まで食い込んでいたやつもいて、そいつは、やましんが引っこ抜きました。


 まあ、いささか、効果は、ありそうだ。よしよし。(よくない!)


 しかし、この『殺人ごきぶり』さんたちは、いったいどこからやって来るのか?


 ぼくは、何かの光を感じ、布団類を入れる押し入れの上の、小型の押し入れを見上げました。


 いつの間にか、いつもは閉まったままの、その引き戸が開いていたのです。

 

 さらに、そこからは、なんとも不可思議な『発光現象』が起こっていたのです。


 ああ、そうして、その奥は、光とともに、あたかも、どこかの異次元世界に通じているようでした。


 そこから、まあ、くるわくるわ。


 大きなごきぶりさんや、がさんやしらみさんややすでさんや、むかでさんやへびさんや・・・・・・


 『うぎょわ~~~~く、来るなあ!!』


 ぼくは、ジェット殺虫剤をぶっかけ続けました。


 いくらかの効き目はあるものの、相手が多すぎです。


 そうして・・・・・・・・


 そうして、ついに、奴らがやって来たのです。


 スーツにネクタイ姿のサラリマン男子偽人間、ワイシャツにネクタイのサラリマン偽男子人間、ブラウスに長めのスカートのサラリマン偽女子人間。ネグリジェ姿や寝間着姿のお休み偽人間・・・・・・。


 ありとあらゆる姿の『偽人間』たちが、押し寄せてくるのです。


 見た目は人間ですが、よく見れば、足が、ごきぶりさんの足だったり、羽があったり、おめめが複眼だったりするのです・・・・・・・ 


 『くっそ~~~~~~』


 ぼくは、必死の防御のために、殺虫ジェットスプレーをかけ続けました。


 取り置きが5本はあったので、二刀流を交えながら、とっかえひっかえ、攻撃しました。


 しかし、奥の方からやがて現れたのは、『殺虫(人)スプレー』を手にした、『攻撃型サラリマン型偽人間』たちでした。


 彼らが手にする、殺虫スプレーには、どうやら、ちょっとユーモラスな人間の絵が書かれているようでした。


 彼らは、何十人、何百人と、狭い押入れを、はいずりながら押し寄せて来て、ぼくにその『殺虫(人)スプレー』を浴びせかけるのです!!  



 しかも、これ、強力らしい。


 『おわあ。こ、これは、毒ガスではないかあ!!』


 『生物化学兵器テロ攻撃』があった時用のために、政府から配られていた『簡易型防毒マスク』をかぶりながら、ぼくは叫びました。


 『ぎゅわ、お喉が痛い!焼けそうだあ!!』

 

 すでに、いくらかは吸い込んだようで、さらに、皮膚からも吸収されるらしくて、身体が徐々にマヒしてゆきます。


 『くく・・・・・・・くくく、くゆしい・・・・負けた!たいじ、されちゃっ・・・・』


 ぼくは、その場に転倒しました。


 すでに、そばには、母が、伸びていました。


 ぼんやりしたぼくの視界に、ナイフとフォーク持参の偽人間の姿が浮かびました。


 親子連れもいるようです・・・・・・。



   **    ***   🌎   ***  **



 同じようなことが、国会でも、各種政党本部でも、やましんの旧職場でも、ペンタゴンでも、国連でも、ビッグ・ベンのあたりでも、起こっていたのです。


 そうして、この『地球』は、出所不肖の彼らによって、アッという間に、たいじされ、征服されていったのでした。


 ついでに、やましんのささやかな『復讐』も、関係ないところで、終わってしまいました。



                          おしまい


                     *出典・・・やましんの今朝の夢




******うら 🐛 🐞 👻 🐝 めし🍙 🐍 🐜 やあ →〰️********



  











































 




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