第8話
俺はレイ22歳。街では行商人としてザーク村に生活用品や雑貨はては武器まで、なんでも馬車に積み込んで売りに行っている。
昨日やっとグランツに帰ってきて、今日は久々の休みで昼間っからエールを飲んでいい気分で家に帰宅しようとしていた。
ん?道で寝ちまったかな?
目を開けると真っ白い何もない空間・・・なんだこれ?
「おお 目がさめたかのぅ」
白い服を着た白い髭のじいさんがしゃべりかけてきた。
「おまえさんは、寝てる間にちーとばかしひどい目にあってのぅ・・・賊に襲われて金目の物を盗まれて刺されて死んでしまったのじゃ・・・」
え!?うそ・・・そうですか・・・ってまじかよ・・・・
「マジも大真面目じゃ・・」
「あまりにも不憫でのぅ・・・なのでこことは違う世界に行ってもらうことにしたのじゃ」
「ええ!?・・・そうなのですね・・・ところであなたは誰なんですか?」
「まぁ・・・おまえさん達の言うところの神というところじゃ」
「神様ですか!」
「まぁのぅ・・ところで違う世界に送るにあたって身体能力の他に頭脳を強化、言語、戸籍等も用意したのでの向こうで不自由なく生活はできるはずじゃ。アイテムボックスにも色々入れておいたでの、後で見てみるといいぞ。但し、あちらではアイテムボックス等誰も持ってないからの、扱いは慎重にな!ふぉふぉふぉ」
違う世界・・どこなんだろう・・
「神様!違う世界とはどういう世界なのですか?」
「おまえさんのいたクラウディアとはまったく違う世界じゃな、魔物もいないし魔法もない平和な世界じゃ」
「わかりました!」
と、片膝をついて感謝の姿勢をとると
「達者でのぉ~」
と一言いただいた後、また眠りについた。
目を覚ますと、すでに夜になっていた。硬い隙間のある長椅子で目が覚めた。
周りを見渡すと城より高い四角い建物があちこちに建っている。
周囲を見るといたるところが明るい。。。。
魔法の世界にでも来たのだろうか・・・しばらく隙間のある長椅子でぼーっと座っていた。
さて・・・これからどうしよう・・・
腹が減ったなぁ・・・・
アイテムボックスに何か入ってるってじいさ・・・神様が言ってたな!
「アイテムボックス」
すると、
1円x100
5円x100
10円x100
50円x100
100円x100
500円x100
1000円x100
2000円x100
5000円x100
10000円x100
とある。
この世界の通貨かな?でも、価値がわからない・・・・
黒パン
干し肉
エール
etc
食べ物も入っていた。
黒パンと干し肉を出して食べて空腹を満たし、宿を探すことにする。
広場と思われる場所を出てみると驚いた・・・・
凄い速さで走っていく鉄の箱が何台も何台も行き来しているのだ・・・
こ・・・怖すぎる・・・当たりでもしたら・・・こわ!
恐る恐る道の隅を歩き、向こうから来る人に話しかけた。
「宿を探しているんだけど、この辺にありますか?」
「宿? ああ ホテルかいな。ここをそのまんま真っすぐ行けばありまっせ」
と、親切に教えてくれた。
道の隅を恐々歩きながら真っすぐ進むとひと際明るい四角い建物が見えてきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます