第二十六話・5

 こんなことを思うのは香奈姉ちゃんに悪い気もするんだが、どうして一緒にお風呂に入りたいとか言い出したんだろうか。

 僕には、どうしてもそれが気になって仕方がない。


「あの……。香奈姉ちゃん」

「なに?」

「毎回一緒にお風呂に入るのって、恥ずかしいっていう気持ちにならないの?」

「そんな気持ちになったことはないかな。むしろ嬉しいかも──」


 香奈姉ちゃんは、そう言って僕の背中に体を預けてくる。

 バスタオルを巻いているとはいえ、胸の柔らかな感触だけはダイレクトに伝わってくるから、反射的に僕のあそこが過敏に反応してしまう。


「そ、そうなんだ。僕はなんとなく恥ずかしいかな」

「恥ずかしいとソレも反応しちゃうんだ?」

「これはその……。香奈姉ちゃんのが色々と当たって──」

「そっか。なかなかにいい反応だね」


 僕のあそこの反応になかなかご満悦の様子みたいだ。

 見事なまでに勃っている。

 きっと香奈姉ちゃんの裸を見て反応したに違いない。

 しかしエッチなことをするために、お風呂場にまで呼んだわけじゃないはず。

 なにかを期待してるってわけじゃないが、香奈姉ちゃんのことだ。何かしらの理由があると思う。


「なにかあったの? いつもとちょっと違うノリだけど……」

「別に何もないよ。ただちょっと欲求不満なだけ──。弟くんなら、わかってくれるよね?」

「そうなんだ。なにをするつもりなのかわからないけど、協力できることなら何でもするよ」

「もう! わかっているくせに──」


 香奈姉ちゃんは、そう言って僕の下半身のソレに手を触れる。

 そんな優しい手つきで僕のソレに触れないでほしいんだけど。

 こう言ったら変だけど、正直『変な気持ちになってしまう』。

 しかもバスタオルを巻いているとはいえ、裸で迫ってくるから良からぬ感情も芽生えてくるし……。

 だからといって、やめてはくれないと思うから諦めてもいる。


「やっぱり大きいね」


 香奈姉ちゃんは、僕のすっかり勃ってしまっているソレを優しく撫でながらそう言った。まさに愛撫と言ってもいい。

 そんなに撫でられてしまうと、僕の精神が保たない。


「そうかな。普通だとは思うんだけど……」


 僕は、香奈姉ちゃんの体を改めて見てそう言っていた。

 正直言うと、僕の言う『普通』という定義はわからない。

 他の男性のソレをマジマジと見たことはないから。


「普通…か。私の胸に挟んだら、どんな反応をしちゃうのかな? ちょっと楽しみかも」

「えっ……」


 僕は、次にとった香奈姉ちゃんの行動を呆然とした様子で見ることになる。

 香奈姉ちゃんは、巻いているバスタオルをゆっくりと外し、全裸になったのだ。

 それにより、香奈姉ちゃんの大きいおっぱいが僕の目の前にお目見えされる。

 もはやこれを、なんて表現すればいいのかわからない。

 おっぱいの先端部の色合いがいつもよりか綺麗に見えるのは僕だけだろうか。


「さて。さっそくやってみよっか?」


 香奈姉ちゃんは、自分のおっぱいを手で支え、さっそく僕の大きくなっているソレを挟めようと、僕の下半身に覆い被さってくる。

 僕の目の前までくる香奈姉ちゃんは、どこか楽しそうだ。


「ちょっ……。待って」

「悪いけど待てないよ。待つつもりもない」


 香奈姉ちゃんのおっぱいは、容赦なく僕の大きいソレを挟んできた。

 途端、香奈姉ちゃんのおっぱいの柔らかい感触が、僕の大きいソレから伝わってくる。

 気持ちいいというより、変な気持ちになってしまう方が勝ってしまう。

 しかも、マッサージと言わんばかりに僕の大きいソレをおっぱいで揉みくちゃにしてきた。


「んっ」


 それと同時に、香奈姉ちゃんは、なんとも言えないいやらしい声を漏らす。

 やばい。

 このままだと、僕のソレも過剰な反応をしてしまいそうだ。

 香奈姉ちゃんは、そんな僕の心情も理解しているのか魅惑的な笑みを浮かべる。


「我慢できなかったら、出してもいいんだよ」


 それは完全に挑発だ。

 何を出すのかも理解していてそう言っているのだから、もはや確信犯だ。


「それはさすがに……。香奈姉ちゃんの体にかけちゃったら色々と大変だから──」


 僕は、我慢しながらもそう言っていた。

 それにしても。

 香奈姉ちゃんのおっぱいって、そんなこともできてしまうんだな。

 ちょっとだけ、そのおっぱいを触りたいっていう気持ちになってしまった。


「触りたいの?」

「えっ……」


 どうやら僕は、香奈姉ちゃんのおっぱいに向けて手を伸ばしていたらしい。

 あまりの気持ちよさに、我を忘れていたみたいだ。

 でも若干の我慢でもそれを解いてしまったら、確実に外に出してしまう。

 それほどまでに、僕のソレは限界だった。

 現に、先端部からちょっとだけ漏らしてしまっている。

 シャワーを浴びていた最中だったから、香奈姉ちゃんは気づいてはいないと思うが。


「触りたいなら、はやく言ってよね。弟くんになら、触られても全然オッケーなんだし」


 香奈姉ちゃんは、伸ばしていた僕の手を掴み、そのまま自身のおっぱいへと向かわせる。


「あっ……。えっと……」


 やっぱり香奈姉ちゃんのおっぱいは柔らかくて、とても触り心地が良い。

 その先端部すらも弄りがいがある。


「んっ」


 またも香奈姉ちゃんから、声が漏れる。

 きっと触っちゃいけない部分に触れたからだ。


「あ、ごめん……。つい──」

「『つい』で敏感になるところまで触っちゃうんだ? 弟くんは──」

「そんなつもりななくて……。ただ香奈姉ちゃんのおっぱいがいつもよりも魅力的に見えてしまって」

「例えば? どんな風に魅力的なのかな?」


 香奈姉ちゃんは、再び僕の大きいソレを手で触ってくる。

 それがいけなかった。

 僕は、今まで我慢してたそれを盛大に噴き出してしまう。

 それは、思い切り香奈姉ちゃんの体にひっかけてしまう。

 ひっかけてしまったそれは、とろりとしたアレだ。

 ずっと我慢してたのに……。


「あっ……」

「あっ」


 異口同音に、香奈姉ちゃんと僕が声を漏らしてしまった。

 香奈姉ちゃんは、なにを思ったのか僕のソレから噴き出してしまったとろりとしたアレを指先に取る。


「出しちゃったね。弟くん」


 そう言ってアレを舐めようとしたところを僕は止める。

 香奈姉ちゃんの手を素早く握り、とろりとしたアレをシャワーで流した。


「舐めるのはさすがにダメだよ。これは良くないものだから──」

「そうだね。間違いが起きたら大変だしね」


 香奈姉ちゃんは、魅惑的な笑みを浮かべてそう言っていた。

 どこか残念そうなのはたぶん気のせいだろう。

 シャワーで流したとはいえ、香奈姉ちゃんには良くないものだ。

 しかし香奈姉ちゃんの目は真剣そのもの。まだ狙っていそうな感じがする。


「もしかして、香奈姉ちゃんは僕と──」

「ん? どうかしたの?」

「ううん。なんでもない」

「そっか。なんでもないか……。ちょっと期待してたんだけどな……」


 最後の方はボソリと呟くように言っていた。

 一体何を期待してたんだろう。

 シャワーを浴びる以外に何もなさそうなんだけど。

 一応、聞こえないフリをしておこう。


「汚いものはしっかりと流しておかないとね。なにかあったら大変だし」

「弟くんのアレは汚いものなんだ。私には、貴重なもののように見えるんだけどな……」

「そうなの? 僕的には、あんまり綺麗なものには──」

「弟くんは、自分の価値がわかってないよ。わかっていたら、そんなことは絶対に言わないと思うし」


 香奈姉ちゃんは、なぜかムッとした表情でそう言っていた。

 一体何のことなんだろう。

 僕には、わからない。

 それでも香奈姉ちゃんとのスキンシップは続くんだろうな。

 本人もやめるつもりはないだろうし……。

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