第92話 敗北

ヴァチェラフ・メンデレーフ…



三ツ葉「この男は軍人でありKGBと呼ばれる情報機関にも属した二足のわらじを履いたエージェントでもあります そしてこの男は大変危険な思想を持った要注意人物でもあります なぜならもう1つ奴が所属するグループ…それが…」



御見内「カザック…ですね」



三ツ葉「おほっ 知ってましたか?そうです どこまでご存じなんですか?」



御見内「ここまでです 後は何も…」



三ツ葉「左様ですか この件に関しては我々の案件となりますので追究や詮索はお控え下さい」



斉藤「ちょっと待ってくれ 情報公開しないつもりかよ」



三ツ葉「すいません 現時点ではまだ公表出来ません それは追々と」



斉藤「何だそれ…訳わからねぇよ」



すると ブーブーブー



隣に座る情報部月島の胸ポケがバイブされ携帯を手にした。



月島「はい 本当か? あぁ分かった」



そして携帯をしまうや三ツ森へコソッと耳うちした。



月島「樺太より正体不明の戦闘機が発進され南下中だそうだ」



三ツ葉「フフ やはり動きましたか…」



ーーーーーーーーーーーーーーーー



東京市 府中 COC(航空総隊最高作戦指揮所)



メインモニターに樺太から南下する4つの矢印が動いている。



敵機襲来?



慌ただしさを増す軍事航空指揮司令部



ポン 



「敵味方識別信号照合中」



「どうした?」



「レーダー反応に4つの機影確認 謎の飛行隊… 現在早急にSIFを確認中です」



ポン



「出ました SIF照合 当該機 ロシア国極東連邦管区ネフチェブルスク空挺団 第103戦闘隊所属 ジュラーブリクSUー35 4機編隊 コールサイン ファントム 警告応答ありません」



ポン



「ユニフォーム5 90ノーチカルマイル ヘディング190 高度2000 750ノット 南サハリンより尚南下中」



「スクランブルまだか? 北空SOC(北部航空方面隊作戦指揮所)との連絡はどうなってる?千歳や三沢は?」



「SOC及び各飛行場は奴等(ゾンビ)に占拠され 機能しておりません」



「なら中空は?どこでもいい さっさとあげろ」



ブー 館内にブザーが鳴り響き



「スクランブル発進 あがりました。 百里よりF15J 2機 コールサイン ファイパー0102」



ブー



「こちらも要撃機発進されました 横田より同型F15J2 機 コールサイン ヴォーカル0102」



「ロシアが我が国に一体何のようだ…?」



メインモニターに百里と横田から伸びたコース矢印



敵機との接触ポイントが表示される。



「会敵予想時刻1106 アフター18 ネクスト1108アフター20」



すると



ポン



「防空レーダーに新たなる機影発見 千歳からです IFFに1機 第6航空隊所属機Fー15DJ 03 コールサイン アドベンチャー 急速接近中」



「どうなってる?」



「分かりません 応答もありません」



「千歳が敵の手に渡った…?」



ブー



「米空母ジョージワシントンより入電 デフコン3発令 F/Aー18ホーネット2機出ました コードネーム スーパーニードルアロー0102 会敵予想時刻1114 アフター22」



「スクランブルにつき交信は日本語でおこなえ ファイパー機 アドベンチャーに目標変更 直ちにインターセプトせよ 撃墜を許可する」



「ファイパーよりCOCへ了解」



米軍機も加わりこれより空中戦がはじまる



「こちらCOC管制よりヴォーカル0102 誘導します ヘディング210へ軌道修正 高度 速度はそのまま維持せよ」



「こちらヴォーカル01 了解 80ノーチカルマイル(海里) 高度2000 マッハ1.4を維持 ヘディング(方位)210へ修正する」



「ヴォーカル02も了解」



「エンゲージ(接敵)まで後何分だ?」



「アフター9 ネクストアフター11 米機アフター13です」



「敵機今だ応答ありません 尚も南下中」



「国土への侵犯だけはさせるな 首都圏に入る前に必ず撃ち落とすんだ」 



「主任 SU35と言えばロシア戦闘機の最新型です……全てに関してF15の性能を上回ってます… 念の為地上と海上への警戒網も強化しといた方がよろしいかと」



「横須賀の現状はどうなってる?」



「関東全域は殲滅隊によってほぼ奪還に成功してます 横須賀もほぼ機能されてるかと」



「よし ならイージスは使えるんだな?」



「すぐに確認とらせます イージスの確認急げ」



「了解」



「それと立川、入間の高射群にも対空命令をかけろ パトリオットの準備、スカイシューターの配備 迎撃態勢をとるんだ」



「了解」



ポン



「ファイパー0102両機 サイドワインダーへの換装終了 最終撃墜指令を求めてます」



「許可する 会敵次第撃墜しろ」



「了解 ファイパー01 02 会敵後速やかに撃墜せよ」



「こちらファイパー01了解 敵機をレーダー感知した これより攻撃ポジションに入る」



ポン



「横須賀と確認とれました イージス出撃可能です」



「よし イージスも出せ それとこの事を松戸の東本部と舞鶴にも報告をいれておけ」



「了解しました」



巨大なメインモニターに延びていく複数の矢印表示 もう重なる寸前だ



ロシアの戦闘機4機対F15 2機&米軍機2機



4対4の空戦間近



また敵機に堕ちたF15を迎え撃つファイパー隊2機



こちらは2対1となる



そのモニターを見守り、緊迫する指揮司令室



「会敵までアフター2 まもなくです 敵機尚警告への応答はありません」



すると



ポン



「イージスよりダイレクトコール入りました」



「繋げ」



そして男が受話器を手に取るや



「……………分かった 指示はこちらで行う」



ポン



「立川の第3高射群よりPAC2の配備完了しました」



「主任 元海自の松岡からです イージスのPAC3(パトリオット)、スパロー、ハープーン共にあらゆるミサイルの発射準備整ったそうです いつでも迎撃可能です タイミングと指示はこちらにまかせるとの事です」



「分かった……見ろ 接触するぞ…」



メインモニターに目を向けた指揮官2人



矢印に05ー8956と124.9なる数字が表示されはじめた。



機体のシリアルナンバーとスコークコードだ



そして 会敵ポイントにその矢印が重なった。



GCI(地上要撃管制)「COCよりヴォーカル0102 接合ポイントに入った 厳警戒せよ」



すると



「ザァアアア …なジャミングを受けて…るザァアア…ーダーサイト、HUD…ザァアアアアアアア」



交信が乱れ出す



「どうしたヴォーカル0102 よく聞き取れない… もう一度情報を送れ」



「ザァアアアアアア…だ ベイルアウト(緊急脱出)する」



「何事だ?」



そしてモニターのスコークコードが急に7700(緊急事態)へと変わり、シリアルナンバーが画面から消えた。



つまりそれは機体が撃墜された意味…



「何が起こったんだ?」



「ヴォーカル0102 2機とも撃墜されました」



「なんだと?」



ポン



「ファントム 分裂 進路、高度共に2コースに別れました 高度1500 ベクター100 高度1600 ベクター105 敵機尚南下中」



ポン



「ファイパー隊 交戦です」



ーーーーーーーーーーーーーーー



太平洋 三陸沖中部 上空



Fー15Jイーグル ファイパー隊 vs Fー15DJイーグル アドベンチャー



目視されたアドベンチャーが高度を変え、正面からキャノピーの上を通過していった。



パイロット「シュコー あの野郎警告無視に続いてこっちの存在も無視かよ…シュコー 待て」



パイロット「シュー 追うぞ」



空に大きな弧線を描き旋回、追い始めたファイパー隊



敵機との距離わずか300メートル



ヘッドディスプレイにロック用ブラケットマークが機体を追いかけるのだが…



変則的な捻りやアップダウンの動きでなかなか捕まえる事が出来ない



「シュコー ちょこまかと この距離でミサイルロック出来ないなんて…」



追われつつも機首から伸びた2本のレーダー線を巧みにかわしている。



「シュコー 焦るな 犬の尻尾を掴む寸前な今断然こちらが有利なんだ 落ち着けば時間の問題だ」



「シュュー 本当にそうか…? このマニューバ普通じゃないぞ」



海上2000メートルの青空の下



音速のドッグファイト



そして敵機のイーグルが変則的な機動で逃げながら降下しはじめた。



「シュコー 何する気だこいつ?」



「シュュコー 気をつけろ 何を仕掛けてくるか分からない この距離を保て」



高度を変え、水面より400メートル上を飛行しはじめたアドベンチャー機



更に降下し



そして水面ギリギリ10メートルまで高度を下げた。



ジェット噴射によって通過後、時間差で海に激しい波風が立つ



様子を伺いながら、それに伴ってファイパー隊も200メートルまで降下



「シュコー 水面ギリギリ飛行で回避率でも上げたつもりか…」



「シュー いっちょ俺が仕掛ける  おまえはそのまま高度を維持してろ」



「シュコー 何する気だ?」



そしてイーグル1機が滑空しながら降下を始め、スティックレバーの攻撃ボタンを押した。



ドゥルルルルルルルルル



両翼付け根前縁に取り付けられた発射口からM61 20ミリバルカンが撃たれ、水面に銃撃の飛沫が縦一線にあがるのだが…



これも回避された。



機銃もかわした…



何て操縦士だ…



確実に捕まえたと思ったのに…



ファイパー01機も同高度までさがり、追尾する。



尚も変則機動を繰り返しながらレーダービームから逃れる敵イーグル



ロックさせて貰えない敵に焦りを感じるパイロット



クソ… 走査(スキャン)さえすればこっちのもんなのに…



ロック次第いつでも発射できるAAMー5(04式対空誘導弾)がガンポッドで待ちくたびれている



ーーーーーーーーーーーーーーーー



COC 要撃管制中央指揮室



「ユニフォーム5 エコー4 ヘディング202 ヘディング205 21(ツーワン)22(ツーツー) 共に現在AC(空中戦)展開中」



「撃ち落とされたパイロットの生死はどうなってる?」



「両機 生存シグナルを確認 無事脱出し、着水に成功してます」



「すぐに救出ヘリを送れ」



「了解」



「分裂した内の2機 爆走いまだ止まりません 現在福島沖海域飛行中 尚応答無し尚南下中」



「茨城沖に入ったら 高射群のPAC、イージスのハープーンを一斉に発射させろ…… こいつらの目的は何だ? 一体どこを目指してる?」



すると



「主任 大変です 当局に問い合わせた所 ロシア本国のある空軍基地が何者かによって襲撃され保有4機が強奪されたそうです どうやらこのスクランブル… その4機の疑いがあります 当局はこの件に一切関与してないとの事です」



「国は関係無い… つまり何者かによる独断…?」



「はい ロシアの正規軍でないこれは個人的な進撃かと思われます」



「って事は千歳もそいつらによって…?」



「その線が濃厚ですね」



「何を狙ってる? どこを目指してるのかすぐに予想針路を割り出せ」



「了解」



「こんな世界的非常事態に国間の戦争行為など馬鹿げてるとは思っていたが これで合点がいくな」



「てすが何者かによる個人的行為にせよ侵犯は侵犯です しかもこちらは2機も撃墜されてます」



「そんな事は分かってる 毎度毎度ロシアと中国には頭を痛めてきたんだからな おまえ去年の北空から南混合わせての年間のホットスクランブルの回数は覚えてるか?」



「えぇ 年々推移は上昇し確か去年は年間1004回です」



「そうだ ほぼ毎日 2~3回 あがる羽目になってたって事になる」



「それが何か?」



「あがるものの だが 今までに交戦などはあったか?」



「いえ あくまで睨み合いまででおさまってました」



「そうだ 今まで空戦の実施などはなかった だが今回はドッグファイトだ こんなの初めてだな しかもそれによって2機もの自機が撃墜された いかに政府が関与せずとも完全に戦争行為にあたいする」



「ロシアと戦争ですか?」



「それは有り得ない ゾンビの対応に追われ、お互い戦争する程余裕なんかないからな…ただ…これは明らかに何者かによる侵略行為… ただのスクランブルとは違うようだ 本部に追加で至急千歳の状況調査する必要があると連絡を入れておけ」



「はい 分かりました すぐに」



男が報告を入れに行こうとするや



ポン



「ファントム2機 予想針路出ました…」



そしてメインモニターに点線の矢印が予想進路として伸ばされ あるポイントへと重ねられた。



「まさか…これを狙ってるのか?」



そのポイントとは横須賀近海で停泊する米空母ジョージワシントンだった



ーーーーーーーーーーーーーーーー


太平洋 三陸南東沖 中部



F/A ー18ホーネット スーパーニードルアロー隊 vs ジュラーブリクSUー35 ファントム隊



2機が機織りでクロス



ロシア機が8の字を描くような交互スラローム(旋回)で飛行



そのすぐ後ろを同じ機動で追いかけるホーネットが見られた。



ラグパーシュート(敵機の航跡追尾)で追いかけながらバルカンを発射させている。



メイソン「Cap! How does chaps do?(キャップ 奴等はどうしますか?)」



ミューラー「It councentrates at this side…now(今はこっちに集中するんだ)」



メイソン「Roger(了解)」



2 2の二手へと別れ、まっすぐ突っ込む敵機2機を見送るメイソン



8の字を描くサッチウェーブで空中戦を繰り広げる。



ーーーーーーーーーーーーーーーー



COC



「ファイパー隊 スーパーニードルアロー隊 現在空戦中」



ポン



「エコー4 60ノーティカルマイル ジュラーブリクSUー35 ファントム2機 直下してきます 茨城沖海域到達までアフター5」



「はなから狙いは米空母か…」



「主任マズいですね…これが狙いだったんです 交戦中の敵機は囮で…要撃機がまんまと引き離されたようです…」



「迎撃機は他に出せないのか? 小松は?」



「小松からではもう要撃に間に合いません 戦闘機はありません もう地上と海上で対応する他ないかと」



ポン



「空母ジョージワシントンより入電迫敵への地上迎撃支援要請を受けました」



「そんな事分かってる… 高射群の一砲どうしますか?まだ茨城沖内に入る前ですが…」 



「かまわん 一砲放て」



「了解です 立川、入間の高射群にパトリオット第1砲発射させろ こっちのレーダーでロック誘導するんだ」



「了解」



ポン



「空母護衛鑑 アーレイバーク級ミサイル駆逐艦 ジョンSマケイン 同じく空母護衛鑑ズムウォルト級ミサイル駆逐艦 プレスリーレイセオン 空母の護衛、防空態勢に入りました」



「イージスにも迎撃指示を送れ、それと狙いは米空母だと伝えるんだ」



「了解 こちらCOCよりイージス鑑なみかぜCIC(戦闘情報センター) 迎撃態勢に入れ 敵機の狙いは米空母ジョージワシントン 護衛鑑と共に空母を死守せよ ハープーン(対鑑用ミサイル)発射指示を送る 飛来する敵機を撃ち落とせ」



「こちら立川第3高射群 PAC2発射了解」



「こちら入間第1高射隊了解 PAC2発射開始する」



すると



ピーピーピーピー



突然要撃管制室内に鳴り響く警告音



「レーダー感知 敵機よりミサイル発射されました」



「クソっ 先手を撃たれたか…」



ーーーーーーーーーーーーーーー



イージス こんごう型護衛鑑 なみかぜCIC



SPYレーダーで捕捉されたメインモニターに映るミサイル



「左舷 90よりロシア製対地ミサイル Khー22NATOコールネームキッチン接近 距離6000メートル 空母着弾まで20秒」



「CIWS(近接火器システム)起動 すぐに撃ち落とせ」



ごっついガトリングガンが目標方面へと動き



また同時に米護衛鑑のファンクラスや単鑑砲が目標に向けられた。



そして3鑑一斉にガトリングガンが発射された。



ドゥルルルルルルルルルルル

ドゥルルルルルルルルルルル

ドゥルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル 



ドォォー



ドォォー



弾幕の嵐へ飛び込むミサイル



そして豆粒程の肉眼で視認された時



ミサイルが空中爆破された。



モニターからミサイルの信号が消え



「ミサイルロスト 撃ち落とし成功 CIWS 第2砲を警戒せよ ハープーン発射よーい てぇ~」



ブシュュュー



すると1基口からまるで打ち上げ花火



VLS(垂直発射システム)からハープーンがまるでロケットの様に真っ直ぐに打ち上げられた



それから煙尾を描き、目標に向かって自己推進で飛んで行く



モニターにロックされた2機の機影



ハープーンのミサイル表示がそれ目掛け急速で近づいて行く



また2隻の護衛鑑からもRIMー7シースパロー短SAM、ESMM新型シースパローが垂直発射で打ち上げられ



地上の高射群からも…



「しゃ~~」  「撃てぇ~~」



それぞれパトリオットが砲火され、飛んで行く



ーーーーーーーーーーーーーーーー



COC



ポン



「陸海よりサルボー(斉射)されました パトリオット2 ハープーン1 シースパロー2 バイパー185 バイパー201 バイパー205より飛行中 着弾までアフター4 アフター6 アフター2」



「既にロックされてる この集中弾の中 流石によけ切れまい」



各方面から伸びて行くミサイル



ピーピーピーピーピーピー



コックピット内に鳴り響く警告音の中



SUー35のパイロットが接近するモニターを目にしながら不敵に口元を緩めるや



あるボタンが押され、戦闘機からなにやら射出される。



すると



飛来するミサイルが突然狂いだし、突如適当な方向へと飛び始めた



またCOCのメインモニターをはじめ、イージス、空母、護衛鑑のレーダーも狂い



はたまたファイパー、スーパーニードルアローの計器類から通信装置まであらゆる電子機器が乱れはじめた。



「なんだ?急にどうした? 操作出来ない」



「クソ 梶が取れない…不時着する」



操作不能になったファイパー2機が海へと不時着



またドッグファイト中のスーパーニードルアロー2機も突然ストール(失速)を起こし



エンジンが停止



その間ロシア機は離れていく



なみかぜの艦長「何が起きた?」



「超強力なジャミング波です それにより電子系統がブラックアウトを起こしました」



「なに? 早く復旧させろ…」



各護衛鑑の火器管制システムもダウン



各CICのメインモニターも、空母のコニングタワーのシステムも全てがダウンを起こし砂嵐へと変わった。



パトリオットは海へ墜落し



シースパローは互いに接触、空中爆発を起こす



またハープーンは遥か彼方へと消えていく



システムダウンを起こした空母のブリッジから外を目にする艦長の瞳に…



飛行して来る2機のSUー35が映し出された。



そしてその機体が空母をロッキングした。



だが…



「∃ToκЗДесь(ここまでだ)…ЯвоЗВРαωαЮсь(帰投するぞ)」



「ЯnoHялего(了解)」



「ЯnoHялего」



「ЯnoHялего」



ミサイルロックしつつも発射せずに引き返して行くロシア戦闘機全機



ジャミングが解けたのはそれから3分後



何とか無事海面へと着水したホーネットのキャノピーが開かれ、ミューラー大尉が見上げる遥か上空を4機のSU35が引き返して行った。



今回のスクランブルの一件



空母に被害はなかったものの事実上敗北を喫したZACT



復旧した空母のメインモニターにはロックされた表示が刻まれていた。



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