第102話 タッチの差です
力とは、問題を解決する最も安直で乱雑な手段である。
そしてそれは、国家間の戦力及び防衛力の差の目安にも繋がる。
かつて、大陸でも新興国であった『帝国』は、騎士団とは違う『軍』という新たな組織体系を構築した。それは従来の騎士道とは違う枠組みであり、各国は社会的身分から切り離された階級というシステムを「伝統のない国の品のない戦力」と蔑んだ。
しかし目まぐるしい魔道機関の発展を遂げる帝国の軍は次第に魔物討伐を始めとする実績を着々と積み上げ、大きな組織へと変貌していった。
そして十年前、帝国はとうとう軍という組織の力を誇示する為に、騎士団との公開演習を提案した。
演習の相手は王国聖靴騎士団だった。
島国故に大陸の情報が入りにくい王国は以前から新技術を扱う帝国とは技術提携協定を結んでおり、国としても騎士団としてもその辺の小国に比べれば歴史が古い。王国としても近代兵装で武装した組織との戦闘には興味があり、その戦力を知る為に公開演習に臨んだ。
少数精鋭を売りにする騎士団に対し、数と物量で攻める帝国。
帝国からすれば勝算は十二分だった。
帝国の狙い通り、従来の騎士団が使う古式な戦術とは一線を画す戦術は聖靴騎士団を大いに動揺させ、各国の騎士団関係者たちは舌を巻いた。演習用に威力を弱められたとはいえ、魔道機関や新合金を導入した兵器たちの威圧感と制圧力には目を見張るものがあった。
各国は帝国の力を認めた。
しかし帝国と見学者たちには一つだけ誤算があった。
演習は、王国が勝利したのである。
王国は確かに大いに戦列を乱され、帝国に優位性を奪われた。
しかし、王国騎士たちは各個撃破を狙われれば絶妙な場所で間合いを詰めて戦列を崩しながら味方と合流し、増えた騎士たちは帝国の射撃を掻い潜って前線に喰らいつく。騎士一人の戦力が帝国兵五人分に匹敵し、数が増えるごとにその力が加速度的に上昇していく。
数を減らしながらも次第に劣勢を覆し始めた騎士たちはとうとう魔道機関搭載兵器にすら構造的弱点を突くような技巧派戦術を用い、更には聖靴騎士団の絶対団長たるクシューの荒ぶる剣が主力兵器を次々に無力化したことによって、帝国は逆転を許してしまった。
帝国は固唾を飲んだ。これが、騎士団なのかと。
各国はその問いに、冷や汗を流して首を横に振った。
王国の騎士は騎士の皮を被った別の存在である。一緒にすんな――と。
戦争にも参加していなければ魔物との戦闘も少ない平和な島国の人間が、どうしてあそこまで強くなれるのか。一人一人が冒険者ギルドでも上位に位置するだけの実力者を揃えており、それが集団として動いている事が各国から見れば異常だった。軍事演習の結果を踏まえて自国も魔道機関の導入を考えると明るい顔で語る王国の外交大臣を見て、各国は戦慄したという。
王国は一体、どこを目指しているんだ――と。
この話を敢えて要約させてもらうと、内容はこうである。
最低でも聖靴騎士団の人間は、対人戦に限定して言えば世界でも有数の精鋭なのだ。その精鋭でもトップクラスの存在から剣の手ほどきを受けたゴートという男が弱いなどと、そんな事は絶対にあり得ない。
「そらそらそらぁッ!! 何ですかその情けない姿はぁッ!?」
「うわっと!! ちょ、ナニコレ……どひゃあっ!?」
ゴートの繰り出す剣技、『十一の型・
しかし、連撃の間に構えを整えたゴートは居合剣である『一の型・軽鴨』で追撃。斬撃が訓練服を掠り、布が裂けて上腹部が露出した。木刀とはいえ訓練服の中に着込んでいたシャツまでもが破けて肌が見えるというのは、もし命中していれば痛いでは済まない威力である。
「まぐれとはいえ直撃を避けたのは褒めてあげましょう。しかし、碌に反撃も出来ずに猿真似の動きで攻撃を避けるだけの貴方が、王国攻性抜剣術の使い手たる資格を持つとは到底思えませんねぇ……」
「やだ、お腹スースーする。ていうかこれわたしの貴重なシャツがッ!! 教官、コレ弁償してもらえるんですよね!? カレシの為に浮かれて買ったちょっと高い奴なんですよ!?」
「訓練の中で破損したものまで責任は取らない。いいから試合を続行しろ」
「えー、せっかくゴートから貰った金で買ったのに……」
「……おいコラそこな愚劣なる愚民、今なんと申したか?」
挑発したのに気が付くと挑発されていたという謎の現象にゴートの血圧が右肩上がりだ。しかし怒りで心は曇っても、安定した体勢から放たれる彼の剣技は一切曇らずにアマルを追い詰めていく。鋭い刺突に薙ぎ払い。常に緊張感のないアマルだが、当たれば痛いでは済まない剣に次第に回避の足取りが鈍り、とうとう剣が左肩に一撃、浅く入る。
「いっ……!!」
本来は利き腕である右肩を狙った攻撃だったが、思いのほかギリギリで反応するアマルのせいで狙いが逸れた。肩への一撃はまた訓練服を裂き、アマルの肩の肌が露出する。ただ、攻撃を受けた個所は内出血で痛々しい赤色に腫れあがっていた。
ゴートはまるで予め決めていたかのように審判である教官に目配せした。
「審判?」
「有効打ではない。続行だ」
「だとさ、アマルテアくぅん……さぁ、立て! 次こそ正々堂々と決着をつけようじゃないか、なぁ!?」
教官の即断に満足したように再びアマルに向き合ったゴートは嗜虐的な笑みを浮かべて舌なめずりした。本来なら有効打にカウントされてもおかしくない一撃だが、この試合でそれはない。アマルを敗北させてロザリンドの王立外来危険種対策騎士団行きを潰すという教官の計画にゴートが脚色を加えたせいだ。
――ゴートが満足するまで、何度でも再試合とする。
これは、ゴートの個人的な恨みが晴らされるまで決してアマルを試験の場から逃がさないという檻だ。そしてアマルがまぐれで一撃を加えたとしても、その場で再試合にすることでゴートの敗北を絶対に無くすという保険の二重構造になっている。
後はアマルの心が折れるまで彼女に傷を負わせ続け、無駄口の一つも叩けない程に疲弊しきった体に恐怖と私怨を叩きこみ、この場で騎士団を辞めるという言葉を引きずり出すだけだ。これには協力を持ち掛けた教官も流石に顔を顰めたが、それが結果的にアマルの為かもしれない事と、ヴァルナが心変わりして負けたのにアマルの事を認めてしまう可能性を考えて、教官は頷いた。
ヴァルナは何だかんだで人がいい。もしかしたら既にロザリンドの進路に関しても心変わりしているかもしれない。それがロッソ教官の考えだ。
だから、一番はアマルが諦める事なのだ。
「鈍いですねぇ、アマルテアくぅん! 士官学校に入ってから君は一体何を学んでいたのかな!? 泥臭い平民がお遊戯の練習をする場ではないのだよ、ここはァッ!!」
「きゃっ!! わわっ!? ……
「有効ではない。続行」
また避けきれなかった木刀が脇辺りを掠め、訓練服が破けた。
観客の一部は面白がり、一部は見ていられないと会場を後にし、一部は食い入るように見つめている。なお、見つめている人たちは固唾を飲んでいるのだが、真剣に見ている人とアマルの露出した肌しか見ていない人と二種類いる事は敢えて深く触れないでおこう。
その真剣に見つめている側の一人、ロザリンドは厳しい表情でアマルを見つめていた。彼女はどこか苛立ったように前方に組んだ手の人差し指でせわしなく自分の手をとんとんと叩いている。それは、珍しく最近は抑えていた「アマルに対する苛立ち」だった。
それでも彼女は何も言わない。最低限の話はしたが、試合中の野次は下品だから、自力で戦うべきだと考えた。なのに、あの醜態は何なのだろうか。ロザリンドにはそれが全く理解できなかった。
そんな彼女の横に、コーニアが座る。
その表情は、苦悩が浮かんでいた。
「……木刀の強度以前の問題だ。腕が違いすぎる」
「……」
「なぁ、ロザリンドさん。あんた、勝算あるって言ってたよな。でもアマルはあの有様だ。動けてはいるが、速さに追いつけない」
アマルは今度は足に木刀が掠り、体のあちこちに痛々しい内出血を起こしながら困惑したような表情でゴートの攻撃を躱している。そして結局避けきれずに鋭い痛みに苦悶の声を漏らすその姿は、なまじ攻撃に反応しているが故に居たたまれない。既に彼女とゴートの実力差は誰の目に見ても明白だ。
油断なく、一つ一つの奥義を使った後の行動まで念頭に置いて堅実な剣術でアマルを追い詰めるゴートは、基本に忠実であるが故に手強い。変則型の剣士であるアマルでは根本的に相性が悪かった。少なくともコーニアにはそう見えた。
この非道な不正試合は、アマルが諦めるまで終わらない。
しかし敢えてもう一つ方法を挙げるとしたら、既に事情を知ったロザリンドが降参すれば事は恐らく終了する。王立外来危険種対策騎士団に行きたくなくなった――そんな一言を言えば、ゴートもそれ以上はすまい。コーニアには何故アマルを潰せばそのような話になるのか、という込み入った事情までは知り得なかったが、それぐらいは判別がついた。
「あんた、友達なんだろ? 俺と違って止める力だってあるだろ。どうして止めてやらない?」
「止める理由がありません。というより、あの子は何をやってるんですか……」
「あんたならゴートぐらい一撃でノせるのは分かるよ。でもアマルには無理だ。現に後手後手に回ってる。残念だが、あんたの訓練じゃゴートに刃を届かせるには早かったんだよ……仕方ねぇんだよ……」
また一つ、悲鳴と共にアマルの肌に赤い線が増える。
されど、ロザリンドはいっそ冷酷とも言える態度を崩さない。
痛めつけられるアマルの姿を見るのが苦痛でしかないコーニアにはどうしてロザリンドがそこまで頑なに彼女の勝利を確信できるのかが分からない。或いは、自分の育てた闘犬が負けていることに苛立つブリーダーのような、どこか彼女を自分の駒として見ている所があるのかもしれない。
だとすれば、コーニアは少しばかり勇気を振り絞らなければいけない。
相手は公爵家のご令嬢で、既にこちらには不信感まで持っている。そんな相手に婉曲な物言いをしていても埒が明かない。何よりもコーニアには、今のこの状況が平民を弄ぶ貴族という構図に見えて我慢ならなかった。
あの豆スープをアマルの為に飲み干した彼女の想いが本物だというのなら、それを行動という別の形で示してくれても良いのではないのか。自分が一度は負けを認めた存在が、他の貴族と同じ腐敗した存在と同じ行動を取る所もまた、コーニアは見たくない。
「あんたが妥協を嫌いなのは分かるけどさ……お願いだ。もうあんなアマル見たくねぇんだ。間抜けで物覚えが悪くて思い込んだら一直線などうしようもない馬鹿なアマルの事を……と、友達だって本当に思ってるなら! ちょっとは妥協して、あいつを助けてやってくれよ!!」
「……!」
その時――ロザリンドは雷に打たれたかのように、或いは天啓を得たかのように、はっとした表情で立ち上がった。再びゴートの斬撃を受けて新たな痛みに顔をしかめるアマルに向かい、彼女は叫ぶ。
「有効ではない。続こ――」
「あの子はまったく……アマル、いつまで遊んでいますの!!」
「ええ!? ちょ、アタシだって遊んでないというかむしろ痛いし困ってんだけど!?」
非難の声を無視し、ロザリンドはぴしゃりと言い放つ。
「困る必要などないでしょう! いいですか、『ゴートさんはわたくしより遅いのです』! そして『先に当てられるなら避ける必要はありません』!」
「へぁ!? ……あ、そっか!」
一瞬呆けた顔でロザリンドを見つめたアマルは、その言葉で何かに気付いたのか困り顔から納得の表情に変わる。瞬間、彼女は避けの構えから攻撃の構えに瞬時に移行した。
「はっ! ロザリンドさんと何の話をしたのかは存ぜぬが、とうとう玉砕覚悟の突進か!? 所詮平民の剣士など、夜の灯にありもしない希望を見つける羽虫同然! ここで我が剣に打ちのめされるのがお似合いよぉぉぉーーーッ!!」
アマルの構えが『六の型・紅雀』を繰り出そうとしているのは明白。
何故なら彼女はそれしか奥義を使えないからだ。
ならば、その唯一の奥義を正面から破ってプライドを粉微塵に砕くも一興、とゴートは同じく紅雀の構えを作る。
(確かこの娘、元はと言えば父上に赤っ恥をかかせた憎きヴァルナに目をつけられた女でしたねぇ! ならば、父の上司にして偉大なるクシュー団長がヴァルナにされたそれと同じ屈辱を、このゴートが与えてあげましょうッ!!)
◇ ◆
大丈夫、体はなんとなく覚えてる。
ロザリーのお陰でこれだけはバッチリ覚えられたから。
利き手に剣を、肘を引きながら胸程の高さに。
左手は前に、剣の軌道に添えるようにそっと。
右足を後ろへ、左足に体重を。
弓を射るかのように引き絞った全身の筋肉を解き放つ瞬間と踏み込みのタイミングが最高に綺麗に決まった瞬間、体は勝手に奥義を放ってくれる。
それにしても、結局大事な所でロザリーのアドバイスに助けられてしまった。
これは終わった後にまた怒られるなぁ、と内心で苦笑する。
でも大丈夫。散々ぱら痛い思いして虐められたけど、これで仕返し出来る。
思えばロザリーとしか模擬戦をしていなかったから、ロザリー基準で物事を考えすぎたんだ。
だから思いつきもしなかった。自分の経験と実戦とでどうしてこんなにも差異があるのか、ロザリーの言葉があるまで思いつかなかった。今回ばかりは自分の馬鹿さにちょっぴり嫌気が刺す気分。でも、それも目の前のゴートを倒せばスッキリ晴天だと思うけれど。
そう、簡単な事だったんだ。
ずっとゴートの動きに違和感ばかりあって、その違和感の正体も分からないまま何かの拍子がずっとズレ続けていて、どうしていいのか分からなくて攻撃を沢山受けてしまった。拍子がズレているというのはつまり、ロザリーならバビュッっと飛んでくる斬撃が、ゴートのそれは一拍子挟んでから襲ってくるからリズムが上手く取れなかったんだ。
つまり――私の目から見て、ゴートは『一拍遅い』!!
「はっ! ロザリンドさんと何の話をしたのかは存ぜぬが、とうとう玉砕覚悟の突進か!? 所詮平民の剣士など、夜の灯にありもしない希望を見つける羽虫同然! ここで我が剣に打ちのめされるのがお似合いよぉぉぉーーーッ!!」
勝ち誇った笑みを浮かべるゴートが自分と同じ構えを作る。
でもやっぱり、ロザリーより一拍遅い。
そして一拍の遅れさえ指摘してくるロザリーが「合格点」をくれた私の『紅雀』は――。
「アンタより速いから、先に仕掛けるッ!!!」
全身の力を解き放ち、ゴートより一瞬速く、そして深く踏み込んだ利き足から得られた踏み締めという動力を得て、右手がボヒュッッ!! と空気を抉り抜く一筋の弾丸となる。
この一撃こそがロザリーと私の青春と情熱の塊だ。
それに馬鹿にされた恨み、痛めつけられた恨み、そしてコーニアへの感謝と仕返し代行を上乗せしたこの紅雀は、きっとゴートが人生で受けてきたどんな一撃よりも凄くて、とびっきり強烈に痛烈だ。
いつ如何なる体勢でも理想の一撃を放てるよう練習に練習を重ね、沢山言い争いをし、そしてやっと歩み寄る事が出来た証の一撃を、今ここで。
紅の雀よ、来りて困難を打ち払え。
「いっけぇぇぇぇぇーーーーーッ!!!」
予想外の速度で奥義を放たれたことに驚愕で目が見開いたゴートが、焦るように『紅雀』を放った。瞬間という時間が連続するような集中力が、自分でも驚くほど冷静に、自分とゴートの奥義の軌跡を見つめる。
刹那と呼ばれる時間を感じ取った私は、一拍遅いな、と思った。ゴートの奥義は私が『紅雀』を放った瞬間よりも一拍遅く飛来し――それが私に届く前に、人生で一番爽快な一撃が傲慢なる貴族の顎に激突した。
「グッッッゴェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!?」
品の有無を語っていた気障男とは思えないくらい醜い悲鳴を上げて、顎を撃ち抜かれたゴートは頭から弾き飛ばされる。顎に一撃を加えた衝撃で私の木刀も粉々になり、無様に背中から倒れた彼の体に破片が降り注いだ。
地面に叩きつけられた彼は痙攣しながらも意識はあるのか手足を動かして立ち上がろうとしてるが、顎から伝わった衝撃が脳を揺らしているのか、壊れた操り人形のように奇妙に蠢くばかりだ。しかも、彼を襲った不幸は顎に痛烈なダメージを受けたばかりに留まらない。
「ふぁ、ふぁふぇ……ふぁいあおいは……!? うぉえああいはあっはぇ……!?」
ゴートは何かを喋ろうとしているが、全く言葉になっていない。
何故かと言うと、彼は現在口を動かせずに発音というものが全くできない状態だから。端的に言うと、顎が外れてあらぬ方向にずれてしまっているのである。口を閉じられないので何を言っても意味が分からないが、これはもう戦えないだろう。
ちらりと教官の方を見ると、目を白黒させながら私とゴートを交互に見て、やがて悪事がバレて観念したかのように項垂れながら手を挙げた。
「し、勝者! アマルテア!!」
会場から喝采はない。
どよめきと動揺、そしてゴートのとんでもない口の形に珍獣を見るような目線を向ける生徒たち。しかしその中にあって、一人だけ違う表情を見せる人物がいた。例えるならば、叱ってやるからとっとと来なさいと頭に角を生やした教育ママみたいな、一番頼れる友人が。
私は急いで彼女の所に行こうとし、途中でふと思い出したように、顎を抱えて立ち上がろうともがくゴートの顔を上からしゃがんで覗き込んだ。
「わ、わあいはひほえはいほ!! おあえおおうあ……!!」
「アンタ、一拍遅いね!」
「……ひ、ひははぁぁあぁあぁぁぁあああああ!!!」
「うーん、ゴメン! 何言ってるか分からないからもう行くよ~!」
顔面を真っ赤にして怒り狂う彼が何を言っているのかは想像できなくもないが、いたぶられた意趣返しという事で放っておこう。涎が垂れ流しになっているせいで医務室に連れていく以前に触りたくなさそうな子分たちに囲まれる彼を尻目に、アマルは今度こそ試験場を後にした。
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