レチア精神病棟には毎年3000人ほどの

 レチア精神病棟には毎年3000人ほどの患者の問診をしている。

 その内14人の患者は必ず2月4日と11月8日、3月11日になると必ず「世界の端が見える」と訴えてくる。

 患者達同士は面識はない。しかし口々に「クラゲのような」「ウサギの目のような禍々しさ」と同じ特徴を言うのだそう。

 ある年の3月10日、その内の女患者に一人の治療術師がカウンセリングと称して読心術を行った。翌朝、その治療術師は15人目の患者になってしまったという。

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