なぜ異世界転生ものが多いのか

ばんそうこう

第1話 異世界転生をテーマにした作品を最近多く目にする

 最近は本当に異世界転生ものの作品が多いんだなと感じております。

 本屋さんに行けばこのジャンルの書籍はたくさんおいておりますし、アニメーションもこのジャンルの作品は大変多いようです。ストーリーの基本設定も似ています。


 ネットでググると、こういた作品群はいわゆる「なろう系」などと総称されていたりして、最近なぜこんなに異世界もの増えてきたのかという理由についてもいろいろと考察を書かれているサイトもあります。こういうサイトを書いている方はかなりの量の作品を読まれていたりして、相当造詣が深い人たちが多いです。私はせまく浅く読んだりみている程度ですが、素人目線で思ったことを書いてみたいと思いました。


 これらの作品の主人公、異世界に飛ばされる主人公は、現代社会では、ごく平凡のサラリーマンだったり学生だったりニートだったりするのですが、何かのきっかけで異世界に転生し、転生後は異常に優れた各種能力によって大活躍していくというサクセスストーリーがほぼ共通したあらすじとなります。これは読み手自身が、いまの社会の中では平凡な一個人だが、生まれ変わってこんな活躍したい、こんな風になりたい、といった願望を疑似体験できるような物語といえます。 

 小説投稿サイト「小説家になろう」にこの種の小説が多く掲載されてきたところから「なろう系」という呼び方がされているのだとか。多分。

 中にはこれは現代日本から転生ということにしなくても、別に異世界だけでの完結した話でもいいじゃないのかな?というようなものもあります。しかし「なろう系」の趣旨からすればこの転生という段階はやはり必要な要素なのでしょう。


 ストーリーの骨子は基本的に上記のようなサクセスストーリー、舞台は基本的に銃器類が発達する以前の中世ヨーロッパを基にした世界、魔法の存在は必須、異世界のはずなのに日本語での意思疎通はなぜか問題なし、などがテンプレートとなり どの作品もほぼこういった基本設定を踏襲しています。

 しかし、異世界をモチーフにした作品をもう少し広げて見てみると、他のいくつかのパターンにさらに分けられるような感じもします。


・現代日本から異世界に行ってしまったあとは基本的に戻れない(死んだ後に転生などはこのパターン?ログアウトできなくなったオンラインゲームも広義で考えるとこれ?)

・現代日本と異世界間を自由に行き来できる(軍隊などが自由に両世界を行き来する、飲食店の従業員が両世界に自由に行き来する)

・異世界の住人が現代日本に転生といった逆パターン(異世界の魔王的な存在が現代日本で普通に働いてる)


一方通行か、本人の意思で自由に両世界を往復できるか、現代日本の人物が異世界へ行くか、異世界の存在が現代日本にくるか、といった 分け方などもできるかと思います。


とはいえ、やはり王道的な基本設定ストーリーは上記テンプレートのものが多いです。なぜこのような同じような設定が多いんだろうか、と考えてみたりしました。

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