第13話「ダンジョンとダイエット」
僕、ホルン、レアンは正式にパーティを組むことになったのだが、実は1つ、というか2つ、レアンに伝えなくちゃいけないことがある。
「レアン、パーティを組むのに、僕らは問題ないんだけど、レアンが今度は僕らでいいか決めるべきだと思うんだよね」
僕はディスクをレアンに渡す。
レアンは僕のディスクを読むと、首を
「で、これがなにか問題あるのか? 確かに文字化けスキルだけどよぉ。もう使いこなせるんだろ? だから首輪が外れているんだろうし。これが心配っていうならアタシは別に気にしないぜ」
あっけらかんと答えるレアンに拍子抜けしながら、仲間として能力の説明を行う。
「ありがとう。文字化けで読めないだろうから、僕がスキルの説明をするよ」
僕はスキル、道路標識の能力、見た相手に法ルール通りの事象を与える。というのを説明した。
「なるほどね。それが本当ならかなり使い勝手の良い能力だな。文字化けというのを抜きにすればBランクいやAランクの能力でもおかしくないんじゃないか?」
「いや~、どうだろうね。流石にAは行かないんじゃないかな。一人じゃそこまで強くないし、MPの消費もキツイからね」
「それで、ハーフの力を引き出して戦うスタイルを取っているのか?」
「そうだね。って! ホルンがハーフだって気づいてたの!?」
「ん? 当然だろ。どう見ても強さが普通じゃないのに、自信の無さや臆病さが滲み出ている。アタシが見てきた中でそういうタイプは決まってハーフだったからな」
この人、観察力いや野生の勘みたいなものかな。それが恐ろしく鋭い。
もしかしなくても強いの?
「お前ら2人にアタシは1つも文句はないよ」
「わかった。それじゃあ、改めてよろしく!」
それから、僕らはお互いのことを話しつつ、今後の計画を練る。
僕としては王都へ行く為に経験値とお金を貯めたいと思っているのだけど。
「そういうことならダンジョンはどうだ?」
僕の目的を聞いたレアンはダンジョン行きを提案する。
ダンジョンとは、知能の高い魔物の巣である。
知能が高い魔物はイコールで強い魔物であり、その
多くの種類の魔物、さらには確実に強く賞金が付く魔物がいるので採取素材、報奨金、経験値を集めるのに適している。
しかし、確実に強い魔物がいるということは、パーティにそれなりの強さが求められるのだ。
「レアンは僕たちでダンジョンが攻略出来ると思っているの?」
「アタシがいれば大丈夫じゃないか?」
う~ん。これは楽観的なのか、それとも本当にレアンがいれば大丈夫なのか判断に迷うところだね。
少なくとも、レアンのスキルがあれば大概は大丈夫だろうけども。
「せめてあと1人、パーティに加えてからでもいいんじゃない?」
僕が至って普通の提案をすると、
「まぁ、確かにそうだな。あと1人居た方が格段に攻略はしやすくなるな」
そう言って納得し、僕らの隣の席に座った。
「いや、座っていないだとっ!」
レアンは座ったと思いきや、滑らかに、そしてナチュラルに空気椅子を行っていた。
これは確かにガツガツとカロリーが下がってレベルが落ちるよね。
僕は苦笑いを浮かべ、これからについて相談した。
「ねぇ、レアン。そのカロリー
それからあまり食べないと、返って栄養を体に留めようとして脂肪が付くから、お腹が減る前にちょくちょく食べた方がいいよ。同じ理屈で、ダイエットしている状態に体が慣れちゃうと、身体が飢餓状態に陥ったと勘違いして、エネルギー消費を抑えちゃうんだ。その結果、スムーズに体脂肪が落ちない状態になるから、減量が滞る時期になったら、思いっきり食べるんだ!」
「ほぉ! そうなのか? そいつは初耳だな。だけど、そんな根拠もないのを信じろっていうのか?」
その瞬間、僕はハッとした。
そうだ、確かに、そうなんだ。なんで僕はこの知識が正しいと思ったんだ?
今まで聞いたこともない説なのに。
「確かにそうだよね。ごめん、僕自身もなんでこんな知識があるのか分からないんだ。ちょっと根拠を探してくるよ!」
僕は椅子を倒しながら立ち上がり、ホルンを連れて出ようとすると、
「あっ、おい! とりあえず収穫がなくても毎日、この時間にここに来いよっ! アタシもアタシでもう1人を探しといてやるからっ!」
「ありがとうっ!!」
僕はレアンにお礼を言いながら、自身の謎の知識を解明する為、ホルンと共に大図書館へ向かった。
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