井上 桜 ルート 回想編

第24話 不安と恐怖と希望

桜がゲームの世界グライスト王国で目を覚ました

そこは何度も見ている風景だが

初めての感覚


こんなのありえない!

夢でも見ているんじゃないかと頬を叩く


だがこれは正しく現実

桜は不安と恐怖で押し潰されそうだった


桜「なんなのこれ!ありえない!」


城下の待ち行く人は青ざめている桜を見るが

変な事に巻き込まれたくないのか

みんな素通りしている


すると男3人組が声をかけてきた


男「お嬢ちゃんどうしたの?というか可愛い

ね!俺達と遊ばない?(笑)」


桜は恐怖のあまり足が震えて動けなかった


それを知ってか男達は桜の手を無理矢理引っ張り連れていこうとする


桜「な、なに?や、、やめてよ!」


男「うるせー!黙ってついてこればいいんだ

よ!」


桜「だ、だれか、、助けて...」


だが周りの人たちは誰も助けてくれない

見て見ぬふりをするだけだ


桜は殺されるかもしれないと思ったが

身体に力が入らない


少しでも抵抗しようとすると

顔にビンタをされた

抵抗するのをやめた


黙って歩いているとまた知らない男が声をかけてきた


???「女の子1人に男が3人って、なんかお

かしいね?(笑)」


男「はあ?なんだてめー!痛い目見たくなき

ゃそこをどけ!!」


???「じゃあその女の子を置いていったら

どくとするよ」


男「今の状況分かってないらしいな(笑)」


男達は剣を取り出し構えた


男「てめー1人で勝てるわけねーだろ!!」


男達3人が一斉に???に襲いかかった



桜は目を閉じた

人の死ぬところは見たくなかったからだ


しばらくしてゆっくり目を開けると

そこに立っていたのは???だけだった


3人の男達が消えていたのだ


???「大丈夫ですかお嬢さん?怪我は?」


桜は何が起こったか分からなかったが

助けてくれたのだと思った


桜「あ、はい、大丈夫です」


???「良かった、じゃあ俺はこれで」


立ち去ろうとした時


桜「あ!ちょっと待って!」


???を引き止めた


桜「私今日ここに来たばかりで不安で...もう少し落ち着くまで一緒に居てくれませんか?」


???「もちろん!喜んで」


桜は少しホッとした


2人は道の端に座りお互いの事を話し始めた


桜「あの、お名前はなんて言うんですか?」


ランス「俺はランス・ノート!君は?」


桜「私は井上 桜!」


ランス「変わった名前だね?どこから来た

の?」


桜「日本...って分かんないよね。なんでここに来たのか分からないの」


ランス「そうなんだ。この世界にニホンって

国は聞いた事ないな」


桜「あ、あの私これからどうすればいいです

か?」


ランス「えっ、 ん〜、君の思うように生きた

らいいと思うけど」


ランス「まあ大体選択肢は3つだね」


ランスは3つの選択肢を桜に言った


1.冒険者になり生きていく


2.商業をして生きていく


3.身体を売って生きていく


ランス「まあ3つ目はあまりやって欲しくな

いけど、大きく分けてこんな感じか

な」


桜「経営は難しそうだし、身体は売りたくない...冒険者...

私冒険者になりたいです!」


ランス「良いねー!女性冒険者ってあまりいないけど、やりたいなら俺は応援するよ!」


桜「ありがとうランス!!」


ランス「冒険者と言ってもいっぱい職業があ

るんだけど」


桜は話してる途中のランスに


桜「アサシン!私はアサシンになりたいで

す!」


ランス「!!!、それは最高の答えだ!」


それから桜はランスに教えられた通りギルド酒場で冒険者アサシンになった


桜「分かんないけど多分ランスって強いんで

しょ!私に色々教えてください!」


ランス「もちろんそのつもりだよ」


2人は訓練所に行った


訓練所では兵士や新米冒険者達が戦闘訓練を行っていた


ランスと桜が訓練所に着くとあたりの兵士や冒険者達がこちらを向き唖然としていた


桜はなんでみんなこちらを見ているのか分からなかった


桜「よし!じゃあお願いします!」


ランス「OK!じゃあビシビシいくよ!」


ランスはアサシンの基本の戦闘やスキルと技術を桜に教えこんだ


桜「はあはあ、現実の戦闘がこんなに大変だ

なんて!」


ランス「少し休もう!」


桜とランスはベンチに座った


桜「ねえ、なんで他の人達はチラチラこっち

を見てるの?」


ランス「さあ、女性冒険者が珍しいからじゃ

ないかな?」


桜「ふ〜ん」


ランス「さあ!休んだしもう少し頑張ろ!」


桜「教えてって言ったのは私だけど、結構ス

パルタだー!」


前の現実世界でもこんなに頑張った事はない桜は大変だが、なんだかランスといると楽しく思えた


ランス「よし!今日はここまでにしよ!」


桜「ありがとうございましたー!」


桜はクタクタだった


ランスは疲れた桜を宿まで連れていってくれた


ランス「じゃあまた明日訓練所で会お!」


桜「あ、ありがとうランス!また明日ね!」


桜はご飯を食べ、部屋に入った


桜「はあ、一時はどうなるかと思ったけど、どこの世界でも優しい人はいるんだな〜。

というかランスって何者?

明日聞いてみよ」



布団に入るとすぐ眠ってしまった





???「おいランス!」


ランス「どうした?」


???「西の方に邪龍が出現したらしい!俺

たちはすぐ出発する!

お前はどうする!?」


ランス「えっ...いや、それは俺たちの使命だ。俺も出発する」


ランス(ごめん桜...)



(強く生きろよ)

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