第12話 ゲームのキャラは勇敢

2人はゴブリンとの戦闘に慣れ始めてきた


真矢「なんか良い感じじゃない?」


葉留「そうだな!でも魔法やスキルは回数制限があるから出来るだけ温存してたおそ!」


まだレベルが低いのでスキルも魔法も発動に限度があるたも無駄打ちができない


ダンジョンや洞窟などゲームをする人なら誰でも予想するであろう

一番奥にはたぶんボスがいると


葉留もそれを予想していた


葉留「いた!ゴブリン2匹、スキルなしでい

けるか?」


ゴブリンは通路に侵入者を入れないため2匹で護衛をしている


真矢「ここは1人1匹を相手したほうがいんじ

ゃない?」


葉留「真矢1人で大丈夫か?」


不安そうに真矢の顔を見た


真矢「大丈夫よ!たぶん、ゴブリンくらい1人で倒せるようにならないとこの先やっていけないし!!」


それでも葉留は少し不安だったがその通りだと思った


だが真正面から行くのは危険なため油断してる隙を突くことにした


ゴブリンはまさか敵がいるなんて思っていないためゴブリン同士で会話が始まった


何を言ってるか分からないがチャンスがきた


2人は左右の壁沿いをゆっくり進み

両方から素早く攻撃を仕掛けた


2匹のゴブリンは2人の攻撃をもろにくらったが真矢の方は致命傷までいかなかった


葉留は急ぎ自分の方を倒した


真矢の方はゴブリンが怒り棍棒で殴りかかってきた


真矢「くっ、レイピアじゃ防ぎきれないか

も」


刀身の細いレイピアでは何度も棍棒の攻撃を受けると壊れてしまう危険がある


葉留「よし!こっちは倒した!」


真矢に攻撃が集中してる間に後ろから斬りかかった

ゴブリンは倒れた


真矢「いや〜何とかなったね(笑)」


葉留「でも大分レイピアが消耗してるかも、戻ったら修理してもらった方がいいかも」


真矢「そうだね!この先にたぶん鉄鉱石があ

るよね」


葉留「うん、だけど何かいるかもだか

ら気をつけていこ!」


2人は先に進んだ


最深部にたどり着くとそこには青く光輝く鉄鉱石がたくさんあった


が、そこにあったのは鉄鉱石だけではなかった


やはりボスがいたのだ


低級魔族のゴブリンを従える

【ゴブリンロード】


葉留「こんな奴ゲームにいたっけ?というか

倒せるのかこれ?」


真矢「全く覚えてない、けどやるしかない!魔法もスキルも限界まで使っていくよ!」


ゲームの世界に来て初めてのボス

2人は不安と焦りで手が震えたが

ここまで来た以上覚悟を決めるしかない


葉留「またあれをやろ!俺の攻撃が当たった

ら魔法頼む!」


真矢は頷き魔法の準備をする


葉留は正面から攻撃を仕掛けた


ゴブリンロードは低級ゴブリンより大きな棍棒で葉留に攻撃をしてきた


これを剣で受ける


が、低級ゴブリンとは違い攻撃が重く葉留は弾き飛ばされた


葉留「攻撃が重い!だったら回避しつつのスキルを当てるしかない!」


もう一度攻撃を仕掛け、相手も攻撃をしてくる

それを今度は避け剣スキル

パラライズエッジでゴブリンロードに攻撃した


葉留「よし!入った!」


それを見た真矢


真矢「炎魔法ファイア!!」


魔法は命中


だが、これくらいでは倒れない


2人はもう一度同じ作戦で攻撃をしようとするが、相手の攻撃を避け剣スキルを使う瞬間

ゴブリンロードの蹴りが葉留に命中した


真矢「葉留!!」


葉留は吹き飛んだ


ゴブリンロードはゆっくり葉留にちかづいていく


真矢「それ以上葉留に近づくな!」


そう言いファイアを連発した


が、ゴブリンロードにはあまりダメージが通らない


真矢「どうしてこんなに攻撃が当たって倒れ

ないの!?」


ゴブリンロードは真矢の方を振り向いたが

倒れている葉留に棍棒で攻撃をしようとした


もう一度魔法を撃とうとしたが回数制限で使えなくなってしまった


真矢「嘘でしょ!こうなったら」


真矢は走り、背中を向けているゴブリンロードに斬りかかった


すると相手は痛がり、叫んだ


真矢は驚いたが、急ぎ葉留を起す


真矢「葉留!大丈夫!?生きてる!?」


葉留「...なんとか」


真矢は少し安心した


葉留はゆっくり立ち上がった


葉留「俺たちさ、ゲームで戦闘する時

簡単に攻撃受けたりしてるじゃん」


「あれって実はすげー痛いんだよな

それでも何も言わず俺たちの言う通り

攻撃してダメージ受けて」


「ゲームのキャラクターはすげー勇敢だった

んだな!」


真矢「そんな事言ったらゲームする時意識し

ちゃうね(笑)」


「キャラクターって大変だったんだね」


2人はゲームのキャラの気持ちを知り少し罪悪感があったが

キャラの気持ちを実感し、ゲームでも今のこの戦闘でも考えてやらないといけない事を再認識した


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