青木 葉留 ルート編
第2話ルーンの力
この世界の冒険者はルーンの結晶を持っており、その者のレベルが上がるとルーンの文字が変化していく。
ここグライスト王国ではその文字によって冒険者ランクが振り分けられている。
レベル1--Fフェオ
レベル2--Uウル
レベル3--Thソーン
レベル4--Aアンスール
最上級冒険者。
レベル5--Rラド
である。
「これって異世界転生!?」
「アニメとかでよくあるやつだよな……まさか実際起こるなんて」
葉留はある事に気づく。
「もしかして!俺のステータスって育てたキャラのステータスなのかも!!」
ルーンがないかをさがしてみた。
「うそ……ないじゃん!」
「こういうのって普通ステータスがそのまま引き継がれて俺TUEEEE無双始まるとこじゃん!!」
葉留は落ち込みを隠せず頭を抱えて座った。
だがずっとこうしては居られないためとりあえず王国内を探索することにした。
「もしかしたら俺と同じ境遇のやつがいるかもしれない」
色々とあたりを見回して歩いていたが
ある事に気づいた。
「待てよ、ここがゲームの世界なら俺はこの王国を知ってる!」
「っていうかこの世界で何をしたらいいかを知ってるじゃん!!」
そう、ここはゲームの世界。
そして、見飽きるほど毎日歩いていた王国、すでにどこに何があるのかを覚えなくても勝手に覚えているのだ。
「これが唯一の俺の武器かも」
「そうと分かればギルド酒場に行くしかないな!面倒だけどまた1から冒険者になってレベル5を目指してやる!!」
意気揚々とギルド酒場に向かう。
扉を開け、酒場を見渡すとそこには革装備のレベル1フェオの酒飲み達がごろごろいた。
(うっわ……フェオばっかだな、そして酒くさ)
とりあえず中に入り冒険者受け付けをしている女性に冒険者になりたいと言った。
「すみません!俺!冒険者になりたいんですけど!」
「わかりました、ではこのルーンをお受け取りください--職業は何になされますか?」
もちろん葉留はゲームで育てたキャラの職業を言った。
「戦士でお願いします!」
受付の女性は頷き戦士のルーンを葉留に渡した。
「おお!これで俺も冒険者だ!でもやっぱルーンはフェオか、まあしょうがないよな」
はれて冒険者になった葉留はギルドから初回だけ貰える銅貨500をもらいギルド酒場を出た。
酒場で葉留を見ていた男達が不敵な笑みを浮かべていた。
「またカモが来たぜ」
酒屋にいた男がぽつりと呟いた。
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