伝説‥30話〜怒り超激辛MAX‥⁉︎
クレイは自分の周りに描かれた魔法陣を見ながら考えていた…。
(こっから…あそこまでの距離は……そうなるとやなぁ……。)
そう考え魔方陣からダリオスまでの距離を測っていた。
「おい⁉︎…何をしている……この女がどうなってもいいのか?」
「うるさいなぁ……ワシは計算苦手やから………ちょっと静かにしとけや………あっ!…なるほどなぁ…これでええんか…おぉ~…お待たせ…お待たせ~…。」
「フッ…何の用意が出来たのか分からないが…どうするつもりだ?」
「まぁそんなに焦んなや……これからこのクレイ様のショータイムの始まりや!」
そう言うとクレイはダリオスを睨みつけ、深く静かに深呼吸をした後、目を見開き、
(マリリン…待っとけよ…今助けたるからな‼︎)
クレイはポケットからコインを一枚取り出し狙いを定め右手の親指でコインを上に弾いた。
コインは回転しながら上から下にゆっくりと曲線を描くように魔法陣の上に落ち…その直後…ボォンッ‼︎…と凄まじい音を立て爆発すると誘爆し連鎖して、クレイの周りを覆うように大きな音を立て爆破されて行った。
「フッ…自分で爆破し自爆するとはな…よほど……⁉︎」
そう言おうとした瞬間、
「ど、どういう事だ?…何故お前が目の前に……。」
……そうクレイがコインを魔法陣の上に落とし爆破させた直後、
《フラッシュ オブ イーグル‼︎》
と言いながら、爆破の中を一直線に、一瞬の内に駆け抜け、ダリオスの目の前に来ていたのだ……
「ほな、マリリンは返してもらうで~…。」
そう言うとクレイはダリオスの懐に入り、
《ヘビィー オブ バイソン‼︎》
と言いながら左脚を軸にし、身体を斜め前に倒すとダリオスの顎目掛け思いっきり右脚を斜め後ろに蹴りあげた。
ダリオスは一瞬の事で防御が間に合わず、その蹴りをまともに受け約70m蹴り飛ばされた。
その直後…その衝撃でマリリンはダリオスの手から離れ地面に落ちようとしているのをクレイは見て、
「おいおいおい………それは計算外やなしに、予想外なんやけど~…。」
そう言いながらマリリン目掛けダイビングし両手でキャッチした。
クレイはマリリンを無事助ける事が出来たが、自分はあちこちに擦り傷を負った。
「クッ…イッテェなぁ…はぁ、はぁ…でも…マリリンは無事やし…まぁええか……。」
そう言いながらマリリンを近くの草むらに寝かせた。
そして、クレイはダリオスを睨み付けながら、近づいていった。
「お前は…俺の大事なもんを傷つけた……タダで帰れるなんて思うなよ…。」
そう言うと地面に鼻と口から血を流し倒れているダリオスの目の前まで来た。
「お前…な、何をするつもりだ⁉︎」
そう言うとクレイは更に睨み付けながら、すかさず右足でダリオスの顔を踏み付けた。
「お前の顔見てると……イライラすんだよ…。」
そう言うと既に動けなくなっているダリオスをクレイは蹴り飛ばそうとした。
するとダリオスの目の前に水の壁が現れ阻止された。
「クレイ…気持ちは分かるが……もうそいつは動けない…そのぐらいでいいのではないのか?」
そう言われクレイは声のする方を向いた。
そこにはグラディスとアイネと怖くて震えているダルナド達がいた。
「お前らは…こいつがした事を許せんのか?……俺は許す気はねぇし、生かしておくつもりもねぇ……。」
「でもにゃ…それ以上やったら…その人死んじゃうよ…。」
「うん…クレイ…その人は動けないみたいだし…僕たちは…もう大丈夫だから……。」
「うんうん…。」
「そうね……これ以上やれば…確かに、確実に死ぬ……んー…ダリオスをヤルのに…こんないい機会滅多にないし…なんなら…私が息の根を止めましょうか?」
アイネがそう言ったのでクレイとグラディス達は首を横に大きく振った。
「はぁ…しゃーないなぁ……アイネにそいつの息の根を止められても…俺の怒りが治まる訳でもないしなぁ……。」
そう言うとアイネは残念そうな顔をし、いつの間にか手に持っていたナイフを仕舞いながら、
「…あら残念……私も新しいナイフの切れ味をダリオスで試してみたかったのだけど…今回は諦めるしかないですね…。」
そう言うとクレイ達はアイネを見て、
(((((本気だったのか⁉︎)))))
と心の中で思った。
そしてクレイ達は、ダリオス達4人を逃げられないように鎖で頑丈に縛った。
グラディス達は手分けしてダリオス達を、クレイはマリリンを抱きかかえ宿屋の自分達の部屋に運んだのだった…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます