狂気の世界

リーシャ

第1話

月が満ち、光が暗闇を照らす、真夜中の出来事だった…

穂花はバイトの帰りが遅くなり、深夜の0時過ぎる頃に帰ってきた

「ただいま~、あれ?お母さん?」

穂花の家は、父、母、妹の4人暮らしなのだが…いつも遅くまで起きている、父と母の部屋は真っ暗になっていた…

「んー、もう寝ちゃったのかな?」

穂花はさほど気にしてはなかった、こんな真夜中なのだから、寝ていて当たり前だろうと考えていたのだ

「私も寝よっと!」

穂花は階段をかけあがり、自分の部屋にいこうとした

その時、穂花の隣の部屋から何か聞こえたような気がした

穂花の隣の部屋は、妹の咲良の部屋だ…

「咲良まだ起きてるのかな?」

穂花は咲良の部屋の扉をノックしようとしたが、なにか異様な空気を感じ、そのまま自分の部屋に戻って、部屋の鍵をしめて、寝ようとした時だった

何か、物音が下から聞こえた

その物音は大きくなり、最後には悲鳴が聞こえた

「え??なに?悲鳴…?」

穂花は、ゆっくりと部屋の鍵を開けて、ゆっくりと階段を降りた

すると、さっきまで真っ暗だった、父と母の部屋の電気がついている

「お母さん起きちゃったのかな?」

穂花は、ゆっくりと父と母の部屋に向かった

ふすまの向こうに人影みたいなものが見えていた、穂花はふすまをゆっくりと開けた

そこには、血だらけで立っている、妹の咲良が居た

足元には、刺されたり引き裂かれたの父と母の姿が見えた

「ひぃ…?!」

咲良の右手には、父と母の血であろう物が不着しており、咲良はぼーっと立っているみたいだったのだ

穂花は思わず腰が抜けてしまった…

咲良は穂花の存在に気付いたようだ

「おねぇちゃん…?」

穂花は恐ろしかった、咲良が包丁を持って自分にじりじりと近づいてくる

その包丁からは血がポタポタと流れていた

「来ないで!!いや!!」

穂花は地べたを這いずるように逃げたが

咲良に捕まってしまった

「おねぇちゃん、見たんだね?」

「いや!いや!!」

穂花は必死に抵抗したが、咲良の力にかなわなかった

「見たなら死ぬしかないね、おねぇちゃん」

咲良は思いっきり包丁を振りかぶり、穂花に向かって付き刺した

だが、その包丁は穂花の顔の真横に刺さり、穂花は一命をとりとめたのだが、あまりの恐怖と出来事により

そのまま穂花は気を失った

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