寝室を開けると、洞窟でした。
ろわる
【短編】寝室を開けると、洞窟でした。
家に帰って玄関を開けたら、知らない人が寝ていました。
そっとドアを閉めて、表札を確認。701号室、間違いない。
もう一度、ゆっくりドアを開けますが、やっぱり寝ています。
赤い髪色の、とても、とても可愛らしい女の子でした。
~1時間前~
少しだけ早くに仕事が終わったので、久しぶりに家でご飯でも作ろうと思ってスーパーに寄る。
さって…何を作ろうかね…最近、野菜が安いなぁ。シメジと、豚肉…。
よし、今夜は久しぶりにカレーを作っちゃおう。先週のタイムセールで、1個98円で買っておいたんだよね。大正解。
シメジ68円っておかしくない?でも2個買ってもなぁ~。悪くしたら嫌だから1個だけ。
ジャガイモ…キタアカリが安いな。人参は1本だけ。玉ネギは…お、新タマが安い!
あとは~豚バラの~コマ切れを買って~。
ポテチも買っちゃおうかな…録画しておいたドラマでも観ながら食べちゃおう。
入浴剤も切らしてたから、ちょっとイイヤツ買っちゃおうか。
早く帰ると、こういうのがいいんだよなぁ。
今日は納得の買い物デーだった…。
【クリエイティブガーデン南 701号室】
ココに引っ越してきてから、2ヵ月か…説明ありのいわくつき物件だったけど、特に何事も無く過ごせてるよな。
俺の給料でこんなに贅沢な暮らしが出来るんだから、多少~何かが出た所で問題ないよ。うん。
4LDKで家賃52,000円(管理費・共益費込み)なんて、絶対に出ないよ。たまたま入った不動産屋さんが良かったんだよな。
まぁ、前に居間で寝ちゃったときに、寝室から変な物音が聞こえたのは…気のせいだよ、きっと。
鍵を開けて、ガチャっとな。
「ただいま帰りましたよっと。」
誰も居ない家だけど、つい言ってしまうのは習慣だよ。
玄関の電気をつける。
赤い髪の女性が寝てる。
・
・
・
やっべ!階層間違えたか!
起こさないように、そっとドアを閉めて…って、鍵が開いたんだから、ウチだよなぁ。
表札を確認する。701号室。名前は出してないけど、間違いない。
そっと、ドアを開けて、電気をつける。
やっぱり赤い髪の女性が寝ている。
「もしもし…あの…ハロー?」
ちょっとだけ、触ってみたら、触れた。実体だ。
って事は、例の事故物件的な、心霊現象的なものじゃないはず。
でも、どうやって入った?
「あの…出て行ってもらいたいんです…けど…」
外国人の観光客が増えて来てるからって、人の家に勝手に入るのはナシだ。
もしかしたら、民泊の部屋を間違えたのか?
「ちょっと、ねえ、お嬢さん。」
ゆさゆさと体を揺らすと「う~~~ん」と唸って寝返りを打った。
この世の人とは思えないほどの可愛らしさ。
あれ?ちょっとうっすら…血がにじんでないか…?うーん、これは…。
「コスプレ?」
その美人さんは、どうやらコスプレをしているようでした。
ラノベの挿絵でよく見かけるような、革の鎧で腰に短剣、やや小さめな弓を持ち、革の小手に革のブーツ、ジャラジャラと付けたネックレスに、黒い革の首輪。犬耳。ふさふさ尻尾。やや短めな赤髪。可愛らしい顔。
「ケモ耳のコスプレ…クオリティ高え…似合いすぎる…。」
とはいえ、こんな所で寝られても困る。
そろそろいい加減に起きて欲しいので、ちょっと強めに話し掛ける。
「ちょっと、お嬢さん、困るんですけど!起きていただけますか!」
ゆっさゆっさと身体を揺らしながら、大きな声で話しかけると、ゆっくりと目が開く。
きょとんとしている。ゆっくりと身体を起こす。
「あー、あの、お嬢さん?日本語わかります?」
俺を見る。
「困ったな…まぁ、とりあえず、出てもらえます?」
「あなた…誰?」
おっと、日本語しゃべれるのか。
「ここ…どこ?」
何か寝起きで混乱してる雰囲気。
「ここは、俺の家。俺は、
「そんなはずはないわ!」
うぉう、ビビった。声デカ。何?
「だって、私は…ダンジョンで…パーティーとはぐれて…。」
うーん。
「いや、そういう設定とか要りませんから。ホラ、とっとと出てって。ね。」
「…道に迷って、気づいたら、ドアがあって…開けてみたら…ここに…」
「それで、寝てたっていうんですか?何を言ってるんですか。お嬢さんはとても可愛くて素敵なんですけど、コレ、不法侵入ですからね?あーもう、どこから入って来たんですか?」
「その、後ろの、扉から…」
寝室を指さす。
「人の寝室から入って来たの?ホントに勘弁してくれよ。」
寝室を開けると、洞窟でした。
「え?」
一度、閉める。お嬢さんを見る。コッチを見てる。もう一度開ける。
薄ら暗く、変な匂いが充満して、ジメっとした空気がモヤりと流れ出して来る。
洞窟の奥の方から、何かの動物がギャースギャースと叫ぶ声が聞こえる。
そこはやっぱり、洞窟でした。
「…ここから?来たの?」
黙ってコクリと頷くお嬢さん。とりあえず、ドアを閉める。
そのドアに鍵を掛ける。開かない事を確認する。
「その、何と言いますか…お話伺っていいです?」
うちの寝室が洞窟になっていた。
よくわからないので、お嬢さんに話を聞くことにした。
土足で居間に入ろうとしてたので、靴は玄関で脱いでもらった。
ダイニングテーブルに座ってもらって、とりあえず紅茶を出す。
「暖かい…美味しい…。」
「あの、お嬢さん。あれは何だったんですか?」
「あれは、プポーのダンジョンです…。」
「プポー?」
「はい、私の主人はクラピソンの森にあるプポーのダンジョンを攻略するために派遣されました。」
「お嬢さんは、どこの国の人?」
「私は、シャンデルナゴール王国です。」
「…お名前は?」
「アリーヌ・サーラ・シビル・ロマーヌ・クリスティアーヌ・エリア―・バベット・レリア・マリーズ・セレストと申します。」
「………もう一度、お願いしても?」
「はい。アリーヌ・サーラ・シビル・ロマーヌ・クリスティアーヌ・エリア―・バベット・レリア・マリーズ・セレストです。」
「長いので、呼びやすい言い方を教えていただいても?」
「…ええ、アリーヌとお呼びいただいても…。」
「あの、アリーヌさん、今すぐ向こうに、帰りますか?」
「え、えぇ…もし、叶うのなら…」
「じゃあ、帰ってもらっていいかなぁ…」
「え、えぇ、わかりました…それでは…」
と言った瞬間に、アリーヌさんのお腹がぎゅるるるるるっと鳴る。
真っ赤な顔してお腹を押さえる。
「お腹すいてるんですか?」
「あっ…あの……………………………はい。」
「とりあえず、コレでも食べます?」
ドラマを見ながら食べようと思っていたポテチを開けて、お皿に盛る。
匂いを嗅いで、パリ…パリ…と食べた瞬間にやめられない止まらない。
一気に皿に盛ったポテチを平らげる。
「美味しい!美味しい!こんなの…食べた事ない!」
「あー、そうですか…じゃあ、そろそろお引取りを…」
と言った瞬間に、アリーヌさんのお腹がぎゅるるるるるるるるるるるるっとさっきよりも大きく鳴る。
また真っ赤な顔してお腹を押さえる。今食べたポテチが呼び水になって、さらにお腹が空いてしまったらしい。
「じゃあ、ご飯でも作りますか…食べたら帰って下さいね。」
「はっ…はいっ!」
とりあえず俺もお腹が空いたし、カレーでもサクっと作っちゃうか…。
人参を洗ってピーラーでむきむき。ジャガイモ洗ってむきむき。芽の部分をくりぬいて。玉ねぎは天地を切って外の硬い皮を剥いておく。しめじは石づきのところをバッサリカット。
人参はデカ目に、斜めにザクザクと。鍋にドバー。
ジャガイモは半分に切って。さらに半分。1玉を4等分にして、2玉分を鍋にドバー。
玉ねぎは半分に切って、薄くスライストントントン。鍋にドバーっと入れて。
豚バラコマは食べやすいように切り分けて、鍋に入れる。
シメジは軽くバラして鍋に入れる。軽く油を入れて、火をつける。
「炎の魔法ですか!?」
調理風景を見ていたらしく、ガス台に火を付けたら大きな声を出してビックリしてる。というか、怯えてる。尻尾がめっちゃ丸まって耳をピンと立てている。
「え?いや、ただの調理器具です。お気になさらず。」
全体的に火が通ってきたら、水をきっかり1,400cc投入。
湧くまでは強火。
その間にお米を2合研いで、炊飯器に入れる。
早炊きモードにして、20分待つと。ご飯はオッケー。
鍋が湧いたら中火にして、しっかりアクを取り切る。
大体5分くらい煮込んだら、ルーを割り入れる。
よく混ぜて、しっかり溶けたら弱火にする。
よし、あとはご飯が炊けるのを待つだけだ。
「…すごく、いい匂いがします…」
「そうだねぇ、カレーはこの匂いが堪らないからねぇ。じゃあ、ご飯炊けるまでちょっと待ってて。」
その間に、風呂の準備をする。
既に洗ってあるので、帰ってもらったらすぐに入れるように、お風呂にお湯を入れておく。
さて、諸々の準備は完了か。
ダイニングに戻って、座る。
アリーヌさんが、キョロキョロと家の中を見回している。
「何か、ありましたか?」
「…ここは…不思議なものが…たくさんあります…」
「あの洞窟がペポーのダンジョンって事は、アレですよ、ココはあなたの住んでるところとは違う場所なんですよ。たぶん。」
「プポーのダンジョンです…」
「あぁ、まぁ、プポー?あまり何も知らないで、見なかったことにして帰るのが一番ですよ。夢です。夢を見たんです。」
「…夢なら…覚めなきゃいいのに…」
悲しそうにうつむいた瞬間、ピーピーと炊飯器が鳴る。
アリーヌさんがビビってる。
「今の音は!?魔物の!?」
「あー、ご飯炊けたので、盛って来ますね。」
台所に戻って、カレーを一回し。
魂を焦がしてもカレーを焦がすなってね。
器にご飯を半分盛って、もう半分にカレーを入れる。
俺はカレーを丼で喰う派なので、ラーメン丼にご飯を盛って、カレーはひたひたに掛ける。
「はーい、できたよー。」
「いい匂い…だけど…。」
「あぁ、カレーは初めて?ちょっと
「ぎゅっ!牛乳を!」
めっちゃ興奮してる。そんなに牛乳好きか。
コップに牛乳を注いで、じゃあ俺も牛乳にするか。
「はい、それではいただきましょう。いただきまーす。」
「天に
神様に祈るのはいいことだよ。さぁお食べ。
初見でカレーは見た目がキツイのかもしれないな、ちょっと戸惑ってる。
でも匂いが気に入ってたし、大丈夫だよ。多分。
目をつぶって…食べた。もぐもぐもぐ、ごっくん。
「おいしいぃ!!!!!」
「そう言ってもらえるなら、作った甲斐があるよね。まだおかわりもあるよ。」
そこからはバクバクと夢中で食べてる。
ちょっと
「こんな牛乳……初めて……おいしいぃ!!!!!」
「まぁ、牛乳は美味しいよね。俺も好きだもん。」
ムシャムシャゴクゴク。
「あの…おかわりをいただいても…?」
「うん。いっぱいあるから。どんどん食べてね。」
今日イチの笑顔で「はいっ!」といいお返事をする。うん、この子はきっと素直でいい子なんだろうな。
さっきよりも、少しだけごはんの量を減らして、カレーをかける。
それからもう一度おかわりして、ごちそうさまでした。
「こんなに美味しいご飯をいただくのは…初めてです…」
「そうかい?そりゃ良かったよ。じゃあ、一息ついたら帰るかい?」
「…………」
あら、黙っちゃった。そういうの、ホント困る。
「みんなが待ってるんじゃないの?」
「…………待って…ないです…」
「ん?どうしたの?」
「私は…奴隷なので…」
「奴隷?またまた。そんな。」
「ホント…です…これを…見てください…」
左腕の袖をめくる。
「この奴隷の魔法紋が…私を…」
「どれ?どこ?」
「この左上の紋が…」
「いやいや、無いし。あ、ホクロならここに。」
左腕を慌てて見てる。
「ホントだ…何で…?」
「ここには魔法なんて無いから、消えちゃったんじゃない?」
「…そんな…」
「じゃあ、何か他に無いの?呪いみたいなヤツ。」
「あのっ!じゃぁ…この首輪を…」
「あぁ、脱げないの?じゃあ切るかい。」
台所からハサミを持ってくる。
「気を付けるけど、動かないでちょっと待ってね。」
「やっ!やっぱやめっ!」
ヂョキヂョキと首輪をカット。
革だからちょっと切りにくいけど、まぁ普通に切れるよね。
「はい、切れたよ。あとは?大丈夫?」
ポカーンとした顔で切れた首輪を見るアリーヌさん。ジワジワと涙が…。
「奴隷の魔法紋と、使役の首輪は相補関係があって…」
「うんうん。」
「首輪を外そうとすると…魔法紋が働いて…首輪に仕込まれた針が、首を刺し貫くことに…」
「うわー、それはひどいねー。」
「それが…今…外れて…私…私は…!!!」
「自由になったんじゃない?よかったね。」
めっちゃジャンプして俺に抱き付いてきた。アリーヌさん?俺冥利に尽きて嬉しいんですけど、くるしい。鎧が痛い。
「生まれてから…ずっと…奴隷でした…まさか…こんな日が…!!!」
「そ、そうかい?そりゃ何よりだよ。その前に、ちょっと、くるしいんですけど…」
慌てて俺をから離れる。
「ごめんなさい!大丈夫ですか!?」
「はい、大丈夫ですよ。力、すごいね…びっくりした。」
「犬人族なので、ちょっと普通の人よりも、力はあります。つい、嬉しくて…」
「じゃあ、自由になった事だし、帰るかい?」
アリーヌさんがうつむく。
「でも…戻ったら…また奴隷の紋が出るかも…」
「じゃあ、確かめてみればいいんじゃない?ちょっと開けてみるから。」
「えっ?」
寝室のドアを開ける。洞窟だ。
「じゃあ、靴履いて、ちょっとそっち行ってみて。」
「えっ…!でも…私…」
「大丈夫、行けばわかるよ。」
靴を履いて、恐る恐る洞窟に出る。
左腕を見てるけど、そんな模様は出ない。
「ホラ、大丈夫でしょ。」
「…ホントだ…ホントだ!出ない!私!もう!」
「いやぁ、良かった良かった。じゃ、そろそろ帰る?」
「…このご恩を…この大恩を返さないと、私は…」
「いや、そういうの本当にいいから。せっかく自由になったんだからさ、もう好きな事やんなよ。」
「それでは…せめてこの指環を…受け取ってください…」
「あら、そんな、ホントに気にしないでもいいのに。」
宝石がついていないタイプの、銀色の指環。
「あなたは、私の命の恩人…私のこの指環とは対になっています…いつかまた、お会いできることを…」
「うん、何か、ありがとね。大事にするよ。」
今度はやんわりと抱きしめてきて、頬にキスを。
こんなカワイイ子にチュウをされて嬉しいね。えへへ。
「いつの日か、必ず…!」
そう言って、洞窟をダッシュで走り去っていく。
あーあ、行っちゃったね…。いい人ぶりすぎ、俺。さすがにちょっと、惜しい事したかな~!
ドアをパタンと閉める。また開けてみると、いつも見る俺の寝室。
「おかしな体験をしたな…」
それから、俺の寝室は二度と洞窟になる事は無かった。
残されたのは、銀の指環。
あれから1年。
家に帰って玄関を開けたら、見た事のある美人さんが立っていました。
その美人さんは、どうやらコスプレをしているようでした。
ラノベの挿絵でよく見かけるような、艶やかなドレスで腰に真珠のベルト、やや小さめな杖を持ち、レースの手袋に絹のサンダル、胸元に光るアミュレットに、白い絹のショール。犬耳。ふさふさ尻尾。やや長めな赤髪。可愛らしい顔。
「また、来ました。」
そう笑いながら涙を流すお嬢さん。
「うん、久しぶりだねぇ。随分と見違えちゃって。」
「今日は、こちらにお呼びしたいなと。」
「洞窟に?」
「大丈夫です、行けばわかりますよ。」
そう言って俺の寝室のドアを開ける。
光り輝き、花の香りに満ち溢れ、暖かな空気がフワりと流れ出して来る。
広場の奥の方から、犬人達がおめでとう!と叫ぶ声が聞こえる。
そこは何と、王宮でした。
「アリーヌ・サーラ・シビル・ロマーヌ・クリスティアーヌ・エリア―・バベット・レリア・マリーズ・セレスト王女殿下並びに、救国の英雄ミコヅキ・カツヤ様のご入場!」
「………もう一度、お願いしても?」
「アリーヌとお呼びください…。あの、カツヤ様、今すぐ向こうに、戻られますか?」
「あ、あぁ…もし、叶うのなら…」
「ダメです、帰ってもらっては困ります…」
「あ、あぁ、わかった…それじゃあ………ずっと、ずっと会いたかったんだ。アリーヌ。」
めっちゃジャンプして俺に抱き付いてきた。俺冥利に尽きて嬉しい。
対の銀の指環は、二人の左手の薬指に。
ドアがパタンと閉まる。
いつかまた、どこかに繋がるために。
そなたが我が娘、アリーヌの解呪を施してくださった伝説の解呪師、英雄ミコヅキ殿じゃな?婿殿、ここに改めて礼を申す。
我が国は憎きアールクヴィスト帝国によって国民が奴隷化されておるのじゃ。
英雄ミコヅキ殿、全国民567,892,458,794名の解呪を施していただきたい。
まず初めに、王たる私の解呪を施しては下さらんか。のう?婿殿。
寝室を開けると、洞窟でした。 ろわる @rowaru
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