《 八月十六日 》 3
3
田辺警部は家宅捜索の前に、捜査員の振り分けをした
アパート
コープラス谷原103号室
駐車場と自家用車のチェスターの捜索
10係 田辺潤警部・安田大輔警部補・
新城泰治巡査部長・
永井淳也巡査・水月菜穂子巡査
大和北署 藤田仁巡査
大和南署 秋島太一警部・麻生忠彦警部補・
前谷徹巡査部長
本部鑑識課 山辺雄平警部・下田淳巡査部長
大和北署鑑識 守屋伸介巡査部長・三井孝也巡査部長
合計 13人
坂口浩介の実家
東京都奥多摩町
ケーラの捜索
10係 酒田新平巡査部長
大和北署 星野洋介警部・浅倉正和警部補・
工藤博一巡査部長・佐賀洋子巡査部長
合計 5人
八月十六日 午後三時
大和北署にある捜査本部の電話が鳴った。
裁判所に行っている、10係の安田警部補からだった
「いま、アパートと実家の捜索差押許可状と逮捕状が裁判所より下りました。
これから戻ります。」
「君達とは、小田急線桜ヶ丘駅の西口で待ち合わせる。そこから覆面パトカーで、アパートと実家にわかれて捜索にあたる。」
と、伝えた。
捜査本部にいる捜査員に
「これからが勝負だ。坂口浩介の捜索差押許可状と逮捕状が下りた。皆が集めてきた証拠が、この令状に刻み込まれている。その思いを家宅捜索にぶつけてくれ。」
と、田辺警部は、言った。
同日 午後三時三十分
小田急線桜ヶ丘駅の西口に、覆面パトカーが六台と坂口浩介が所有する二台の自家用車を搬出するためのキャリアカーが二台止まった。大きくないロータリーに突然八台の車が止まったため、交番から大和南署地域課の制服警察官が出てきた。
その状況をみて、大和南署刑事課課長の秋島警部が、直々に交番まで行って状況を説明した。
田辺警部は、アパートを監視している水月巡査に連絡をした
「これから、捜索差押許可状をもとに、坂口浩介のアパートを家宅捜索する。」
「はい。」
「アパートには居るね。」
「はい。ただ、いつもこの時間は、コンビニエンスストアに行く時間です。もうそろそろ、出てくる可能性があります。」
「出かけたら、どの位で戻るんだ。」
「はい、だいたい30分位です。あっ、出てきました。」
「わかった、服装は?」
「はい、いつもの軽装で、コンビニエンスストアに行く格好です。」
「水月君はそのまま部屋で待機、藤田巡査に、尾行するように伝えてください。」
「了解しました。」
と言って、電話を切った。
安田警部補と酒田巡査部長が裁判所から発行された捜索差押許可状と逮捕状を持って合流した。
田辺警部は、捜索差押許可状と逮捕状の確認をして、奥多摩にある実家の家宅捜索に向かう班に一部一式を渡して、出かけるように指示をした。酒田巡査部長も覆面パトカーに乗って、実家に向かった。
藤田巡査から、田辺警部に電話連絡がはいった
「いま、坂口浩介がコンビニエンスストアから出てきました。このまま、アパートに戻ります。」
「そのまま戻ったら、水月巡査と部屋で待機していてください。こっちは、アパートの近くまで行くので、待機がはじまったら連絡をください。」
と、田辺警部は、伝えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます