第2 GAME・・・もう既にオンラインゲームどころじゃねぇ!ゲームの世界に閉じ込められてしまった俺たちは・・・ある種の異世界ファンタジーか?

俺は工藤 雪康、高校2年生!最近始めたオンラインゲームでゲームの進め方やアドバイスが欲しいとクラスメイトの佐倉 宗太に話をしたら、宗太も俺が始めたゲームのベテランプレーヤーで早速心強い仲間が見付かり、フレンドとしてゲーム内での仲間になってもらった。

フレンド申請を処理している時に、新たにもう一人のフレンド申請者から通知が入った。

仲間は多い方が良いだろうとフレンド許可を出し、いざゲームをスタートさせ、宗太とチャットを通じて会話をしていると、そのもう一人のフレンド申請者が現れた。

俺はその人を知らなかったのだが、宗太はこのゲームの伝説のプレーヤーだと認識し、更に頼りになる仲間が加わった・・・

だが、それだけでは無かった、その伝説のプレーヤーは・・・そう、俺たちのクラスメイトで、学園全体の憧れの的となっていた、楠 理央だった!!

だが、何度かゲーム内でも落ち合う約束をし、いざゲームを進めようとしていた矢先・・・

俺たちはゲームを終え、ログアウトしようとしたのだが・・・戻れない!!

何故だ!?いつもは普通にログアウトをしてヘッドギアを取り外す事が出来たが、出来なくなってしまっていた・・・

一大事だとパニックに陥った理央を説得しようと俺は彼女に落ち着かせる様に言い聞かせた・・・

すると更に重大な事実が理央が口から告げられたのである。

理央はこのゲームを制作している会社の娘だと言う事が発覚し、ゲームの裏の話・・・そう、ユーザーには知らない情報等も所々持ち合わせていた!

このゲームで敵に敗北してもキャラクターは死なないと言う設定だった為、一先ず安心した俺たちだが・・・ゲームを進めないと解決に至らないだろうと考え、無理矢理にゲームを進めて行く事にした!まさかこんな事になるとは・・・

今話題の異世界での生活が幕を開ける!






ベルミータ城下町居酒屋にて・・・




雪康「ところで、ゲーム自体は普通に進めて行くとして、俺たちどうやって生活的な事をして行けば良いんだ?例えば・・・飯とか飲み物とかさ?後、寝る事は出来るって楠さんも言ってるし・・・」


理央「えぇ!一応さっき試してみたけれど、現実世界と同じ様に食べられたし、お腹も満たされるみたい!宿屋もここみたいに城下町などにはあるから大丈夫!一先ず日常生活面においては問題無いみたいよ!」


宗太「それが出来るだけでもありがたいよな?それすら出来なかったら絶対に俺たち飢え死にするし・・・」


理央「本当に厄介なトラブルに巻き込んでしまって・・・ごめんなさい・・・」


雪康「だから、気にするな!こうなってしまったのも何かしらの縁があったのかもしれないしさ・・・前向きに考えようぜ?それに日常じゃ味わえない事が体験出来るかと思うとワクワクしないか?」


宗太「お前はお気楽だよな?俺なんて帰ってブログ更新したり彼女もいるからどうやってこの事態を説明すれば良いのか・・・」


雪康「おい、お前?今何か嘘言わなかったか?」


宗太「あぁ~?嘘なんてついてねぇぞ?今の話の何処に嘘が隠れてんだよ?」


雪康「いや・・・あっ、俺もよくラノベ読むから知ってる!あれだろ?脳内彼女ってやつ!」


宗太「はぁ?お前こそ頭大丈夫か?こんな事態になって冷静さを気取ろうとしておかしくなったんじゃねぇのかよ?」


雪康「だから、その、彼女って二次元ってやつか?」


宗太「そこを深くついて来るなよな!俺がまるで頭痛い奴みたいじゃねぇかよ!?」


雪康「そうか!このゲームの人間じゃないデータの方の女の子で誰か良さそうな子がいたとか?」


宗太「お前くどいぞ?正真正銘の俺の彼女だ!!」


雪康「あれまぁ・・・この物語終わっちゃったよ!」


宗太「それは一体どう言う意味だ!?お前さっきから俺に対して失礼だぞ?」


雪康「まあ、落ち着け!冗談だから!」


理央「ふふふ♪」


雪康「やっと笑ったな?」


理央「あっ!ごめんなさい・・・私・・・」


雪康「いや、やっぱり君はそうやって笑顔の方が良いと思う・・・実際の姿でもそうだけどさ、何て言うか・・・上手く表現出来ないのだが・・・」


理央「ありがとう♪そうやって気に掛けてくれていたんだね?いつもそうだったなぁ・・・」


雪康「楠・・・」


宗太「はいはい、お熱い所悪いんだけどさ、この後どうするの?普通にステージクリアして行くのは良いけどさ、まだ雪康がレベル低いし、とりあえずしばらくレベルをこの辺りで上げてから進めて行くか?」


理央「そうね・・・確かに死なないとは言ったけれど、敵に敗北する事による損失は色々とあるの・・・例えば・・・ヒットポイントが0になってしまうと、今回ログインした所からスタートする状態になってしまったり、ログインしてからの情報が消されてしまうの!」


雪康「そうなのか!?だとすれば、今回はずっとログインした状態になっているから・・・」


宗太「進めば進む程リスクが上がるって事だよな?」


理央「えぇ!その通り・・・でもあくまで、ゲーム上での設定の話よ?・・・私たちにおいての本当の状況と言えば・・・」


雪康「実際問題分からないって事だな?」


理央「うん!ゲーム内で起こり得るべき状況じゃないから、実際どうなるのか私にも把握出来ていないの・・・こればかりは・・・」


宗太「じゃあさ?キャラが死んだ時って俺たちどうなるか分からないって事?」


理央「確かにその通りね・・・最初ゲーム上での設定を私は話したけれど、私たちがヒットポイント0になった時に実際起こる事は、まだ経験が無い訳だから厳密な事は言えないって言う事になるよね?」


雪康「じゃあ、やっぱ、ここは俺の経験値を上げる為にしばらくこの辺りでレベル上げを行った方が無難かもしれないな!」


理央「そうね・・・無理に進めてしまってとんでもない事態に見舞われてしまう可能性があるなら一先ず見えている所で手を打つ方が良いかもしれない・・・」




女の子「こんにちは・・・あの・・・ユーザーさんですよね?」


理央「えぇ、私たちはこのゲームのユーザーです!あなた方は?」


アリス「私たち、このゲームから抜け出せなくて困っていた所なんです・・・」


リリー「あなたたちもひょっとしてゲームを終わらせられないのですか?」


雪康「あぁ!そうなんだ!今、これからの事を話し合っていた所なんです!」


アリス「良かった・・・私たちゲームを始めたばかりだったから凄く怖くて・・・」


リリー「あの~・・・もし宜しければフレンドになって頂けないでしょうか?」


理央「私たちもお願いしたい所だったので宜しくお願いします。」


雪康「だけどさ?どうやってフレンド申請するんだ?ゲーム内に閉じ込められてしまったし・・・」


宗太「ゲームだからフレンド申請して許可して一緒に行動出来たけどさ?俺たち今そう言う状況じゃないから、普通にこのまま一緒に動いても問題ないんじゃないの?・・・って、あっ、ごめんなさい?私、男なんです・・・」


アリス「そうか!こうやって既にお話出来ていますもんね!あっ!そうでしたか・・・男性の方?・・・見た目で女性だとばかり・・・」


リリー「それなら安心ですね♪よろしくお願いします!私はリリーって言います!」


アリス「あっ!私、アリスです・・・このゲーム凄くクオリティーが高くて素敵だなって思って登録したのですが・・・」


理央「私はスティーフィア!宜しくお願いしますね。」


宗太「俺・・・いや、私はTSUBASAよ?宜しくね♪」


雪康「ちょっと男だと知っているから気味悪いが良い奴だから宜しく頼むよ!って、俺は雪康、俺も初心者だからって言うより全くオンラインゲームは初心者だから今、この2人に教えてもらおうとしていた所だったんだ!」


アリス「ふふっ♪何だか楽しそうなチームですね♪」


リリー「私たち2人で始めたから少し不安だったのですが、皆さんにお会い出来て良かったです!」


アリス「ところで、皆さんは普段どう言う生活を送られていらっしゃるのですか?」


リリー「コラッ!アリス?そう言う事聞いちゃダメだって言ってるでしょ?」


アリス「あぁ・・・そうだったね・・・ごめんなさい・・・」


理央「良いですよ!こう言う事態ですもの・・・お互いにもっと信頼を深めたいですものね!・・・私は高校2年生で、オンラインゲームが好きでこのゲームはもう1年程やっています。最近また復活させたのだけれど・・・少し離れていました。」


宗太「私・・・あぁ、面倒だ!俺たち偶然同じ学校の同じクラスなんだ!俺が初心者の雪康にゲームを教えてやるつもりでフレンド申請した直後にフレンドになりたいってスティーフィアがそっちの雪康に声掛けてからここに閉じ込められてしまった時にスティーフィアも同じ学校の同じクラスだって事が発覚して、何て言うか・・・世間って狭いのな・・・って。」


リリー「そうだったのですか!それは凄い偶然じゃないですか!!」


アリス「私たちも実は高校2年生なんだよね♪」


雪康「そうだったのか!?じゃあ、タメだな!俺たち全員!・・・あっ、俺は雪康、さっきから言っている通り、このメンバーとは同級生。宜しくな?」


リリー「あの・・・人違いだったらすみません・・・雪康さんってもしかして本名ですか?」


雪康「あぁ、そうだ!何だかオンラインゲームとかって偽名使うのが一般的だって後から聞いて・・・俺も面倒だからそう言う名前を考えずに本名でやってる!」


リリー「じゃあ、名字は・・・工藤・・・ですか?」


雪康「あぁ・・・そうだが・・・っておい!もしかして?」


リリー「うん、やっぱり同じ学校の工藤君だね?」


宗太「何だ何だ~!?まさかそっちの2人も俺たちの学校と同じ学校だったのか!?しかも皆2年って!何と言う偶然だよ!」


理央「素敵な出会いかもしれないわね?」


アリス「私は七瀬 風華(ななせ ふうか)、2年C組」


リリー「私は神門 百合(みかど ゆり)、同じ2年C組よ。」


宗太「そうか・・・まさか隣のクラスだったなんて!凄いよな俺たちって・・・どれだけ偶然に見舞われているんだって話だぜ!・・・俺は佐倉 宗太2年B組だ!」


理央「私は楠 理央同じく2年B組よ!」


百合「あぁっ・・・楠 理央って・・・あの学園中が憧れているあの、理央様の事でしょうか!?」


風華「出たわね・・・百合なだけに百合要素満載の定番のアレが・・・」


理央「えっ!?学園中が?嘘!?私そんなに!?」


宗太「えっ!?自覚無かったの?あれだけ大人気で学園コンテスト1位を総なめしてるのにか?・・・」


理央「いえ・・・そんな大それた・・・」


風華「意外に天然系ですか?」


百合「光栄ですぅ💛💛💛こんな素敵な方とお近づきになれるなんて・・・このゲームを始めて良かった~💛💛💛」


風華「あぁ・・・気にしないで?普段はしっかり者で最初見た通り、常識を弁えた子なんだけどさ・・・百合なだけに百合なんだよ、この子って・・・私も一時大変な目に・・・」


雪康「まあ、あれだな?・・・色々と大変だな?君も・・・」


風華「まあ、慣れちゃったからね・・・それより工藤君も大人気じゃん?」


雪康「はっ?俺が?どうして?」


風華「あぁ~♪工藤君もそっち系か?勿体無いなぁ・・・凄く人気なのに自覚無いのってさ・・・女子たちの間で今ダントツ1位の人気なんだよね~・・・」


雪康「嘘だろ?何のドッキリだよ!こんな所でさ・・・」


宗太「お前、マジで天然なのか!?・・・思いっきり周辺大変な事になってるのにさ・・・お前の親衛隊のおかげでお前は平穏に過ごせているのにな?」


雪康「おまっ!親衛隊って俺知らないぞ?そんなのがいたなんて!」


宗太「そりゃあお前にご執心だから勝手にやってるんだろうな?本人の許可無しでと言うのは俺も流石にどうだろう?って思ったが・・・」


雪康「俺が・・・そんなバカな・・・」



グググググググググ・・・・・・



宗太「おい、何だこの妙に威圧の掛かったオーラは?・・・って楠さん?まさか君から出ているオーラなのか?・・・」


理央「グググググググググ・・・・・許さない・・・勝手に・・・雪康君の親衛隊だなんてぇぇぇぇ・・・」


宗太「よし、見なかった事にしよう!とりあえず、2人共宜しくお願いするよ!とりあえず、君らも知っているかどうか分からないけどさ、日常生活面においては普通に出来るらしいから安心して良いんだ!だけど、ゲーム上での設定やルールが俺たちに有効か否かと言う所迄はまだ分かっていない!だから下手に動くと大変な事になるかもしれない・・・と言う頃迄話を進めてあるんだ!」


百合「そうなんだね・・・色々と注意しなくちゃいけないみたいだし・・・あっ、そうだった!私たちね、一度敵にやられているの!」


風華「うん、始めてからちょっと経っているけどね・・・早速敵に・・・」


理央「それって、ここへ閉じ込められてから?」


百合「はい、先程敵に倒されたから一度ログアウトして作戦を練ろうかと・・・」


理央「それでログアウト出来ない事が分かったのね?」


風華「そうなんだよね・・・こうやってここみたいな場所で話をしても良かったけど、電話で直接話したいって百合が言うからさ・・・」


理央「だとすれば、やはりキャラクターが倒されたとしても私たちは死ぬ事は無いって言う事みたいね・・・」


百合「ですが、私、レベルが1になってしまったんです・・・5迄上げていたはずなのに・・・」


理央「えっ!?5から1へ?それって今日ログインしてからレベルを一気に上げたの?」


百合「いいえ、何度かログインして敵と戦っていたのですが何故か1になってしまいました。それもさっき戦った時にです。」


理央「じゃあ、ログイン・ログアウトに関係無く、今負けてしまうと私たちもレベルが1になってしまうって事の様ね・・・」


宗太「それはかなりマズイ展開になりそうだな・・・想定していたのはログイン後からログアウト迄の間での出来事が振り出しに戻されると想定していたのに・・・」


理央「まずいわね・・・ユーザー数100万人、今ログインしている人数は・・・そして実際にゲーム内に閉じ込められてしまってから敵に倒されてしまったユーザーの人数を考えると・・・恐らくこのエリアに戻って来てしまう人たちも結構いるのじゃないかしら?」


宗太「そうだな・・・そうなってしまうとこのエリアが埋まってしまう可能性も考えないといけない・・・」


雪康「一先ず、時間が経ってしまって夜も遅いから今日は宿に泊まって明日改めて作戦を立てよう!」


百合「あの・・・スティーフィアと言うお名前で思い出したのですが、もしかしてこのゲームの伝説のプレーヤーのあの姫騎士スティーフィア様ですか?」


理央「えっ!?確かに姫騎士スティーフィアだけど・・・そう言えば佐倉君もその様な事を言っていたわね!」


百合「あぁぁぁぁ♪あの憧れの理央様がまさか伝説のスティーフィア様でもあられたなんてぇ💛💛💛何と言う偶然!何と言う奇跡!・・・」


風華「お~い、もう皆疲れちゃってるから百合も宿に行って寝るぞ~?」


百合「あぁぁぁぁ💛理央さまぁぁぁ💛💛💛」


風華「はいはい、君もこっちね?ほら、ちゃんと歩かないと壁にぶつかるわよ?」


理央「あ・・・はは・・・(私ってそんなに周りの人たちに影響を与えているのかな?)」




宿屋にて・・・


理央「じゃあ、私たち女性組はこっちの部屋に泊まるわね?」


雪康「あぁ、俺たちは隣のこっちへ・・・明日朝、朝食を摂った後、作戦会議だな!色々と考える事があるだろうけど、出来る限りの事は協力するから頑張って行こうぜ!?」


理央「うん・・・色々とありがとう♪元の世界に戻ったら色々と雪康君にも伝えたい事があるから・・・♪」


雪康「ん?・・・あぁ、何としてでも元の世界に戻ろうな!」


理央「うん♪じゃあ、又明日ね!」




こうして、新たな仲間も増え・・・って言ってもまさか2人共に隣のクラスの女の子だったとは!




次の日・・・酒場にて・・・




風華「昨夜は大変だってよ!もう百合ったらずっと理央ちゃんの事ばかりで・・・私眠れなくてさ・・・」


理央「色々とごめんね?・・・」


百合「ちょっと理央様を見ていただけでしょ?あっ・・・もしかして嫉妬?大丈夫だよ?私は風華ちゃんの事大好きだからね♪」


風華「はいはい・・・誰にでも女子なら言ってるセリフだよね?」


雪康「まあ、何て言うの?あまり羽目を外さない様にしてくれよ?・・・」


宗太「さて・・・と、これからの事について色々と整理しておいた事を踏まえて作戦会議を実行するよ!」


雪康「宜しく頼む!」


宗太「これ迄、この世界へ閉じ込められてからの情報を整理して行くと・・・


「1つ目・・・どうやら敵に倒されても死ぬ事は無い・・・普通にキャラクターとして動く事が可能だ!」


「2つ目・・・敵に倒されてしまうとレベルが1になってしまう・・・レベルが高ければ高い程深いリスクを負わなければならなくなる。」


「3つ目・・・ひょっとするとレベル1になり、この辺り、最初のステージへ強制転送させられるかもしれない・・・どちらにせよレベル1になると言う事で下手に高レベルエリアへ残る必要は無いかもしれない・・・」


「4つ目・・・その敵に倒された人たちがひょっとするとこのエリアへ転送されて来るかもしれない・・・そなってしまうと、事件が発生した時から敵に負けた人たちがどれ位このエリアへ転送されて来るかで状況が大きく左右されるであろうと言う事だ!」


「5つ目・・・その他、ゲーム上での設定やルールとは違う状況下にある俺たちが今後起こり得る事がまだはっきりとしていない・・・即ち、下手に高レベルの所へ出向く事で発生するリスクを考えておかなければならない!」


「って所だな?今の所は・・・」


雪康「一先ず、レベルが低いメンバーのレベルを上げて行く必要があるな!見えている問題点はなるべく回避して行かなければいけないが、とにもかくにも低レベルのメンバーがそのままの状態でいる訳にもいかないから、神門さんと七瀬さん、俺の3人のレベルは出来るだけ早急に上げて行く必要があるだろう・・・」


理央「このエリアの敵は佐倉君や私からすれば一瞬だから最初の方は佐倉君と私を中心とした形で攻めて行きましょう!次のステージへ行けそうになったら今度は3人を中心にして経験値を少しずつ上げて行きましょう!」


宗太「装備的には今はそれで良さそうだな・・・3人共初期の頃だと割としっかりとしている装備だし、武器も問題無いだろう!」


雪康「じゃあ、早速出撃するか!」




おぉ!!!!




城下町を出て、ステージへ出た・・・




理央「さぁ、敵が現れたわ!3人は佐倉君と私との後方支援をお願い。佐倉君はあっちの敵を!私はこっちをやっつけるわ!」


宗太「おぉ!任せろ!」


テリャッ!!!

バシュッ!ドサッ!!


宗太「こっちは倒した!」


理央「じゃあ私はこれで!」


グサッ!・・・バタンッ・・・


雪康「はやっ!もう倒したのか!?」


宗太「そりゃ、ここは初期のステージだからな・・・念の為後方支援を頼んだが、しばらくは特に気にする必要は無いぜ?でも万が一って事があるからそこだけは油断せずにな!」




雪康のレベルが上がりました・・・レベル3

リリーのレベルが上がりました・・・レベル2

アリスのレベルが上がりました・・・レベル2


敵が持ち物を持っていました・・・

敵は薬草を持っていました。

薬草を手に入れた!



雪康「薬草だってさ?HPを回復させるのか?」


宗太「あぁ、そうだ!定番だけどな・・・ステージに立っている時はそう簡単に回復が出来ないから、魔法かアイテムで回復させる必要がある・・・まあ、ありきたりなゲームのシステムと同じだよ!一応俺は魔法が使えるから何かあれば俺が対処するよ!」


理央「えぇ、私も一応出来るわ!私の方は一応全魔法を持っているわ。」


宗太「やっぱすげぇよな!コンプは流石に無理だったけどさ・・・俺も8割程の魔法なら使えるよ!」


理央「じゃあ、このまま進めましょう?」


宗太「あぁ・・・しばらく歩いていれば良いのか?敵が頻繁に出ないし・・・」


理央「そうね・・・一般的にこの様な動き方はしないものね・・・でも今はいつもとは違うから・・・」


雪康「割と疲れるな・・・何て言うか、自分が実際に歩いているみたいな・・・」


理央「確かにそうね・・・私も何だか実際に動いているような気がするわ・・・」


宗太「もしかして、生身とリンクしちゃってない?」


雪康「だとすれば、怪我とか色々と厄介じゃないのか?」


理央「確かに、生身の方にも傷がついちゃっている可能性もあり得るわね・・・」


雪康「なあ、2人共さ?敵にやられた時ってどんな感じだったか覚えてる?」


百合「そう言えば・・・確かに痛いって思ったけれど、気が付いたら最初の場所にいたよね?」


風華「そうね!敵に叩かれてた時に凄く痛いって思ったのに、気が付いたら負けた事を自覚して、最初の所に立たされていたの!」


雪康「とすれば、傷は倒された時について戻った時に治っている可能性があるな・・・」


宗太「じゃあ、もしも、傷はついたがゲームオーバーにならなければそのままと言う事になるのか?」


理央「確かにそうなってしまうわね・・・下手に傷がついてもそのままステージに残っていたとすれば、ゲームみたいに薬草や魔法は必ず使わなければならない・・・」


雪康「ゲームと同じ部分もあるが、ゲームと食い違った部分もやはりあるみたいだな・・・」


理央「2回戦よ?準備は良い?」


宗太「よし、俺は大丈夫!3人は又後ろから後方支援を!」


雪康「おう!分かった!」




ジャキーーーン!!!!

ブシャッ!!!!


バタンッ・・・




百合「あぁぁぁ💛💛💛理央様素敵ですぅぅぅ💛」


風華「ちょっと百合?変な所でスイッチ入れないでよ?今戦いの最中なんだから?」


理央「とりあえず敵は倒したけれど、やはり戦闘数が上がって来ると初期ステージの敵といえどもランクが若干上がる様ね!」




雪康のレベルが上がりました・・・レベル4

リリーのレベルが上がりました・・・レベル3

アリスのレベルが上がりました・・・レベル3



敵が持ち物を持っていました・・・

敵は毒消し草を持っていました。

毒消し草を手に入れた!



宗太「定番中の定番だよな・・・毒を持った敵もいるからもし毒にやられたらこれを使う!勿論魔法もあるけどさ。」




2時間程が経過した・・・何度か敵と遭遇し、倒して行き経験値をある程度稼いだ俺たちは・・・



雪康・・・レベル7


リリー・・・レベル6


アリス・・・レベル6



となった・・・どうやらゲームの世界では1時間が現実世界のおよそ4時間程になっているみたいだ・・・2時間程が経ったと思われたがゲーム内ではおよそ1日の基本的な労働時間くらいの時間が経っていた・・・



理央「そろそろ暗くなって来たから次のステージの城下町へ急ぎましょう!ステージが移って直ぐの所にあるから大丈夫よ!」




城下町・・・レストランにて・・・




理央「皆、お疲れ様・・・3人のレベルを考えるとこのステージへステップアップしてもお釣りが来る位よ!明日からこのステージで頑張りましょう♪」


宗太「何と言うか時間の経過も現実世界とは違うのな?」


理央「そうね・・・およそ・・・現実世界の1時間当たり、この世界では4時間と言った所の様ね!」


雪康「腹の減り具合や体力的な消耗はゲームの世界に準じるみたいだが・・・」


宗太「かえってそっちの方がやりやすくないか?」


雪康「確かにそうだな!時差が生じて来ると色々と面倒だから・・・」


理央「この世界にいる時はやはりこの世界の状況に合わせて行く必要があるわね・・・」


百合「私たち・・・何とか早くレベルを上げられる様に頑張ります!」


風華「そうよな・・・いつ迄も2人に迷惑掛ける訳にも行かないもんね・・・」


理央「大丈夫よ?元はと言えば、私の責任でもあるのだから・・・」


百合「えっ!?どうして理央様が!?」


理央「実は2人には話していない事だけれど・・・私は・・・このゲームを作っている会社の代表の娘なの・・・」


百合「えぇぇぇぇぇぇ!!!?そうだったのですか!?」


風華「これ又ベタ過ぎる展開ね?・・・」


宗太「だろ?でもそれが現実なんだよな・・・」


理央「ごめんなさい・・・本当に・・・皆を・・・あなたたちも巻き添えにしちゃって・・・」


百合「それは理央様が悪い訳じゃありません!!」


理央「えっ!?・・・」


百合「だって、こんな事になった原因もまだ分かりませんが、理央様はこのゲームを作った会社の社長の娘さんってだけでゲームには何の関係も無いじゃないですか!」


理央「そっ・・・それは・・・」


風華「そうそう、楠さん自体は全く関係無いし・・・私らもそれはちゃんと理解しているし!安心して?」


理央「2人共・・・うん!ありがとう♪一緒に・・・一刻も早く現実世界に戻れる様に力を合わせて頑張りましょう?」


百合「勿論ですぅぅ💛理央様💛」


風華「もう、百合?それウザいから?ハート目になってマーク迄出さないでくれない?」


百合「もう~・・・風華ちゃんは夢が無いなぁ?」


風華「恐らく読者さんもそろそろ強い苛立ちに襲われて来たんじゃないの?」




宗太 (よく起点が効く子だよな?・・・)




理央「あの・・・神門さん?私の事なんだけど・・・下の名前で呼んでくれるのは嬉しいのだけれど・・・ね?・・・「様」は止めて欲しいな?・・・」


百合「えぇぇぇ!!!そんな・・・」


理央「何だか私も・・・その・・・恥ずかしい・・・ので・・・」


百合「はい・・・本人のご要望とあらば致し方ありませんね・・・では・・・理央姫では如何でしょうか?」


理央「ん・・・・んん・・・・あまり変わっていない気が・・・」


百合「じゃあ・・・」


風華「百合、いい加減にしなさい!楠さん困ってるでしょ?もうそうやって人を困らせるならこれからは一緒に寝てあげないから!」


百合「そんなぁぁぁぁ・・・ごめんなさい・・・風華ちゃん?もう言わないから一緒に寝るの止めるとか言わないでぇぇぇぇ!!!」


風華「じゃあ、普通に呼んであげて?」


百合「うん・・・じゃあ、理央さんで・・・」


風華「これでどう?普通だし・・・」


理央「うっ、うん・・・なんか・・・ごめんね?」




雪康「じゃあ、明日からはステージ2で特訓みたいな感じだけど、頑張るとするか!」



オーーーーーーーーーーー!!!!!



雪康と宗太の部屋・・・


宗太「色々と事実が出て来ているけどさ、少し俺引っ掛かった事があってさ?」


雪康「何だ?妄想彼女を出したいのか?別に構わないが・・・」


宗太「お前まだそれ引きずっているのかよ?だからあれは妄想じゃねぇんだよ!実在するんだよ!俺の彼女はよぉ~!!」


雪康「いや、何も目をアニメみたいな感じでいきり立たせて怒鳴らなくても・・・」


宗太「分かったよ!現実世界に戻ったら紹介してやんよ!とっておきの美少女だから覚悟しとけよ!?」


雪康「またまた~・・・そうやってコンテスト1位でしたって俺に見せてくれるんだろう?」


宗太「あぁ!よく知ってるな?俺たちの学校とは別の学校に通っているのに・・・」


雪康「勿論だ!お前の言う事なんて予想済みだ!下から1位だろ?」


宗太「何?それ?・・・俺って本当どう言う目で見られてるの?」


雪康「まあ、そう言う目で見られていると言う事だ!」


宗太「何それ?本当意味分からんのだが・・・ってそうじゃねぇよ!話が反れちまっただろ?俺が引っ掛かっているのは、この世界って言わばヴァーチャルだろ?それって俺たちの生身には全く影響を及ぼさないはずだよな?」


雪康「あぁ、そうだが・・・」


宗太「それって妙じゃねぇか?例えば、最初に時間の問題だ!・・・現実世界の時間とゲーム内の時間にタイムラグが生じる事は分かるのだが・・・こうして、俺たちの腹の減り具合、フィールド上を動いている時の疲れ・・・これって現実世界でプレイしていた頃だったらあり得なかったよな?」


雪康「確かにそう言われてみると・・・」


宗太「それから、攻撃を受けた時、攻撃をした時の状況だ!・・・さっきの話でも攻撃を受けたら痛かった・・・攻撃をした時に俺もそうだったが、プレイしている時とは違って実際に自分自身が攻撃をしている様な感覚があったんだ!」


雪康「あぁ・・・だとすれば・・・」


宗太「そうだ、辛うじて死にはしないとはあの子たちも言っていたけど、ひょっとすると死ぬ可能性も出て来るかもしれないと思ったんだ・・・」


雪康「お前が言っている事が正しいとすれば、かなりシビアな展開になって来たかもしれないぞ・・・」


宗太「と悪い話だけじゃないんだ!・・・攻撃する時自分自身が攻撃をしている感覚があったって言っていたけどさ、俺はレベルが元々高かったからゲームとしての俺のキャラクターの能力が発揮出来ているみたいなのだが、ひょっとすると、お前みたいにまだレベルが一ケタだったとしても、自身の力が強ければ敵をある程度丸め込む事が可能なんじゃないのか?って思っていたんだ!」


雪康「だが、敵は一応現実では無いが、人間よりは遥かに強いんじゃないのか?」


宗太「あぁ・・・確かに生身の人間だったら殺されているかもしれん・・・だが、今の俺たちは常識を遥かに逸脱している状態だろ?だとすれば・・・お前って格闘技やってたよな?ひょっとするとお前の本当の力が発揮出来るかもしれんぞ?」


雪康「また・・・そんな都合の良い事が・・・」


宗太「一応フォロー入れるから、明日丁度新しいステージで実践だから一度やってみてはどうだろう?」


雪康「・・・・・あぁ・・・お前が言うなら一度トライしてみる事にするよ!」




翌日・・・第二ステージにて・・・




宗太「今日は、昨日の夜、俺と雪康で話合った方法で実践してみる事にしようと思うんだ!ひょっとしたら実在している俺たちの本当の力がゲームに活かせるかもしれないんだ!俺が今日は雪康の背後から支援をするから、楠さんはいつも通りリードを頼む!君たち2人もいつも通り、後方から支援して欲しい!このステージからは少々敵も強くなるから注意して!」


理央「えぇ!分かったわ!」


百合&風華「了解!」




理央「敵が来るわ!今回は4体だから前より2体増えたから後方支援が重要になるから2人共背後に敵が来たら斬り付けて!?」


百合「はい!」


風華「注意しながら敵を斬るわ!」


宗太「雪康お前は俺の今迄の動きを見ていたと思うから、一度自分の力を加えて敵に斬り付けてくれないか?」


雪康「あぁ、了解だ!やってみる!」


雪康「トォォォォリャァァァァァァァ!!!!!!!!」



ザシュッ!!ズシャッ!!!!!



理央「テリャァァァァッ!」


バシュッ!グサッ!!!



百合「来るわっ!このぉぉぉぉ!!!!」


シュパッ!!ジャキンッ!!!



風華「きゃっ、こっちにも!えりゃぁぁぁっ!!!」


グサッ!!!ビュッ!!!!






理央「皆、お見事!やったわね!」




雪康のレベルが上がりました・・・レベル10


リリーのレベルが上がりました・・・レベル9


アリスのレベルが上がりました・・・レベル9




雪康「おぉっ!一気に上がったぞ!?」


理央「ミニイベント中で、少々普段より強い敵になっているの・・・ステージ1ではあまりイベントの影響が無かったのだけれど、このステージ2からは少しイベントの影響も出て来るから。」


風華「やったわね!元のレベルより高くなった♪」


百合「えぇ、この調子で頑張りましょう♪」




この後、又ステージで経験値を積みながら2時間(現実時間で言う所の約8時間程度の時間)俺たちは戦っていた。




この日のレベル状況・・・


雪康・・・レベル13

百合・・・レベル11

風華・・・レベル11




雪康「なあ、宗太?このレベルの差・・・今迄この子たちと俺って1しか違わなかったけどさ、どうして2も離れてるんだ?」


宗太「おぉっ!良い所に目を付けたな!このゲームは主体で敵を倒すと経験値が上乗せされるんだ!お前今日はメインで戦っただろ?だから少し上乗せされてお前のレベルが高くなったんだよ!」


雪康「そうだったのか!そう言うシステムだったんだな!」


宗太「それと、昨日の夜から言っている、自分の力の事なのだが・・・どうやら自分の力を加えると更に強くなって、経験値も上がりやすくなるかもしれないぞ?」


雪康「そうなのか!?・・・だとすれば出来る限り力を加えて戦おうと思う!」


宗太「お前は強いからな・・・きっと直ぐにレベルも上がって行くと思う!」


理央「そうなのね・・・だとすれば2人を中心にしばらくはレベル上げを強化させて行けば良さそうね?」


宗太「そうだな・・・雪康も、もう13迄上がったからな!割と早い気がする!ミニイベントもある事だし!」






そう、また一つ新たな事実が生まれ、俺も実際の力を加えながら戦う事になった。

今の所仲間の状態にも何か影響を受けている事は無いのだが・・・今後、今回の様に知らなかった事実を叩きつけられる事になるかもしれない・・・それが俺たちにとって良い事であれば問題は無いのだが・・・逆だったとすれば・・・

一刻も早くゲームを進めてこの世界から脱出する手段をしっかりと考えて行かなければならない・・・外の世界はどうなっているのだろうか?時間の経過も・・・色々と現実世界での事も考えながら俺はこの後どの様にして行けば良いのか・・・皆の前には見せないけど、不安でいっぱいだ!何とかしなければ・・・皆を無事に元の世界へ戻れる様に助けなければ・・・











第2 GAME END

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