シアちゃんとラノベ
「えーじ、これ」
「シアちゃん、これって」
「この間言ってた、本」
表紙を見ると見たことないタイトルが書かれていた。
『ロリファラオ様を信仰します!』
と。
作者はAISH。
これ、どう読むんだろう。
「これ、読んでいいの?」
「うん。後で本の話したいし」
「分かった。読み終わったらまた来るよ」
「うん」
本を持ち、リビングへと向かった。
あらすじ
代々ファラオの血縁だった主人公シュナ。
ファラオの兄が突然死してしまい、次のファラオを誰にするか住民たちは話し合っていた。勿論、ファラオの血縁のシュナがなるべきなのだが、シュナはまだ幼い。そして女性だ。ファラオは男性だけ!とは決まってはいないが、女性がファラオになるのはそうそうない。その為幼いシュナを結婚させ、その夫をファラオにしようと話になっていた。
ところが..
「おい!ちょっとこれを見てくれ!」
1人の男が一冊の古い書物を持ってきた。
そしてそこにはこう記されていた。
『幼き少女をファラオにするとき、エジプトは1つになる』
「これって、まさか!」
「ああ。シュナちゃんの事だろ」
「じゃあ、これを神官様に見せれば、シュナちゃんはファラオに」
その日、シュナはファラオになった。
反対派の者も多数いたが、書物に記されていては仕方ないと思い、なくなく諦める羽目になった。
そしてその日の夜。
「さぁ、シュナ。皆に挨拶を」
「シュナ、がんばります!」
その瞬間、その場にいた皆が思った。
ロリは可愛いと。
◼◼◼
ふぅー。
これ、面白いな。
ロリがファラオになって何するんだ?最初は思ったけど、読んで行くうちに、子供ならではの視線からこれはこうした方がいい。と言う意見でどんどん良くなっていき、皆がシュナを認めていく。
やっぱり、子供の意見って大事なんだな。
そうだ。シアちゃんの所に行かないと。
本を持ち、シアちゃんの部屋へと向かった。
「シアちゃん、これ」
「どうだった?」
「久しぶりにラノベ読んだけど、むっちゃ面白かったよ。貸してくれてありがとう、シアちゃん」
「また他の貸してあげる。それで、えーじはどこのシーンが良かった?」
「うーん。どれも良かったけど、一番はやっぱり、シュナちゃんが自分には出来ないって分かってても頑張って挑戦する場面かな」
「シアも、一緒。あそこ勇気もらえる」
「うんうん。所でシアちゃん。これって続きあるの?」
「まだない」
「そっか。続きが来たらまた貸してね」
「うん」
俺はシアちゃんに本を返した。
「ねぇ、シアちゃん。シアちゃんは将来何かなりたいとかある?」
「しょうらい。......まだ、分かんない。でも、今と変わらず、こうやって沢山の本に囲まれて、ニーナやカリン。えーじと一緒に暮らせたらいいなって思う。えーじはこの先何したいの?」
「俺か。俺も一緒かな。ずっと皆と暮らせれれば、幸せかな」
「そう。じゃあ、ずっと一緒だね」
「そうだね。ずっと一緒。...そ、それじゃあ、また借りにくるね、シアちゃん」
「うん。また」
俺はシアちゃんの部屋をあとにした。
何恥ずかしいがってんだ。俺。
ずっと一緒。なんてシアちゃんと会った時言ってるからなんとも感じないはずなのに!
もしかして、俺はシアちゃんを意識しているのか?あれだけカリンちゃんに言っておきながら!
最低だ。
と、とにかく今日は静かにしておこう。
◼◼◼
「ずっと一緒..。えーじも思ってたんだ」
────────────────────
シュナ設定
身長130㎝
髪色 金髪
髪型 ミディアムロング
年齢 9歳
性格 とにかく明るく、なんにでも頑張れる子。
────────────────────────────────────────
ロリファラオ様を信仰します!反響があったら連載しようかなーって思います。
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