みらいポスト

杏璃

第1話 出会い

数年前にちまたで話題だった10年後の未来に手紙が届くというポスト。

その、ポストは20年以上も前に使われなくなくなっていたがこのポストに手紙を投函すると投函した人の10年後に手紙が届くと言うのだ。


 

 



 

 

 僕、高澤優我たかざわゆうがは自分に手紙を出そうとポストの前にたっている。

 先月会社にリストラされ、その後何社か面接を受けてみるも31の男を雇ってくれる会社などなく、10年後の手紙を出そうと考えた。10年後に手紙が届くなんて信じてはいないが少しでも気晴らしになるなら。

 そして、手紙を出したら首でも吊って死ぬ。もし、失敗して生きてら、笑ってこの手紙を読んでくれていることを願って。 


 

 『ちょ、ちょっとお前!その、て、手紙・・・』 

 

 手紙を投函しようとすると見知らぬ男が話かけてきた。俺は驚きの余り手紙から手を離してしまった。

 

 『あっ、、、』

 

 声がシンクロする。

 二人は見つめ合ったままそれ以上の声が出ない。

 

 「えっとー、この手紙になんか?」

 

 先に声を出したのは優我の方だ。

 

 「あっ、あぁ、この未来に手紙が届くってポストやんなぁ?」

 「まぁ、そー言われたやつじゃ?今は、どうか分かりませんが」

 

 苦笑いで答える。

 

 「やっぱり」

 「な、なんでしょうか。」

 「えっとー、、、話せば長くなるから近くの喫茶店でも」

 「えっ、あっ?わかりました?」

 

 俺はたちは歩いて10分くらいの喫茶店「スウィートラブ」に来た。

 

 「ブレンドで」

 「アイスティーで」

 

 男は『ブレンド』を頼み、俺は『アイスティー』を頼んだ後、軽く自己紹介を交わした。

 

 「さっきは本当すんませんでした。いきなり!!」

 

 さっきは気づかなかったがこの男は関西出身なのか?

 

 「ぼ、僕、鷹野魁人たかのかいとっていいます。」

 「俺は、」

 「高澤優我さんですよね?」

 「えっ、なんで?」

 

 頼んでいたものを鷹野は一気に飲み干し、ゆっくりと説明を始めた。

 

 

 

 大学の時に一通の手紙が俺の鞄の中に入っいた。見覚えのない手紙。宛先には、『高澤優我』の文字。これもまた、見覚えのない名前だ。

 誰かが落としたのがちょうど鞄に入ったのかも知れない。などと、頭を巡らした。そして、親しい友人の爽楽から話を聞くことにした。

 

 「なぁ、『高澤優我』ってやつ知ってるか?」

 「知らん。誰やねそいつ。」

 「俺も知らんからお前に聞いてるんやけど」

 

 やはり、友爽楽も知らなかった。

 数日間友人などに聞いみたが知ってるやつは誰一人居なかった。

 

 

 

 「誰やねん。こいつ。」そんな思いが日に日に強くなる。

 

 「ほんとにごめんやけど、開けたら何か手懸かりが手に入るかもしれへんし空けてええよなぁ?」

 「ええんやなぁいか?ただの手紙やし。多分?」

 「なんやねん。その笑みは?手紙に他になになにがあるっちゅうねん」

 「まぁ、そうやな。薬物ちゃう?魁人はようあけてみぃや」

 「そんなわけあらへんやろ。そないにせかすなや。」

 

 その手紙を開けてみると。

 

 「なんやこの手紙。」

 「10年後の僕へ?やってー」

 「魁人さすがに痛いわー。他人の名前つこって10年後の自分に手紙出すなんて」

 「いや、俺やないわ!」

 

 誰やねん。俺の鞄にこんなん入れたの?

 

 「なぁ、魁人?」

 「ん?どーした?爽楽?俺が出したって証拠見つけたんか?」

 「いや、そーやない」

 「この手紙、、、未来から来とる。多分。」

 「なに言うとんねん、爽楽さすがに冗談もすぎるわ」

 「いや、本当やって。ほら、これ見てみぃって」

 

 その手紙には

     『令和3年。7月3日。』

 

 「いや、でも、未来なんてそないなあほなことが起こるわけ。この、年号。『令和』やて!ウケる。」

 「いや、ウケるとか言っとる場合やないで爽楽。」

 「なに?そないに気になるん?」

 「お、おぅ」

 「気にすぎやって、そないに気にせぇへん方がええで、誰かのいたずらかもせえへんし」

 「わかってるんやけど、なんか引っ掛かんね」

 「引っ掛かるって?」

 「内容も内容やし」

 「せやけど魁人。考えすぎやと思うんねんねけど」

 「せやけど」

 「わかった。この爽楽様が協力してやるわぁ。感謝せぇや」

 「おう。爽楽ありがとうなぁ。」

 「あぁ、でも、魁人。まず、俺は10年待つのがいいと思うねんけど?そしたら、年号変わって信憑性が出てくるやん」

 「せやぁ。」

 

 この、手紙が俺の手元にきて早7年が過ぎようとしている時。

 年号が『令和』に変わった。

 大学を卒業してからと言うものあまりあえていなかった爽楽に連絡をとった。

 

 「もしもし、爽楽?久しぶりやなぁ。」

 「おぅ、久しぶりやなぁ。元気にしとったか?」

 「あぁ、爽楽は?」

 「俺は元気、元気。それより、急にどうした?」

 「あぁ、年号見たか?」

 「見たけどどうかしたん?」

 「覚えてへん?大学のときの手紙。あの、ときの手紙の年号が『令和』やったやん!」

 「あっ、そーやった。そーやった。」

 「やろ?やばない?」

 「あぁ、でも10年後だったのは本当やったんや」

 「魁人、でも、あと3年はある。あせるなや。」

 「おう!」

 

 

 鷹野がここまでの経緯を事細かく説明してくれた。

 

 「あの、高澤さん。10年も手紙持っててほんますいませんでした。」

 「いや、鷹野さん。こんな手紙わざわざ10年間も保管していただきありがとうございます。」

 「いぇ、なんか俺何かがこんな大事な手紙読んじゃってすいませんでした。」

 「大丈夫ですから。気になさらないでください。もともと、誰の手にも届くはずのない手紙が鷹野さんに届いて良かった。」

 「せやかて、、、高瀬さん。」

 「どうかしましか?」

 「い、いや、なんでも無いです」

 「ん?まぁ、今日すいません。ありがとうございました。未来に向けた手紙がまさか過去に届くなんて思っても居なかったですが。でも、鷹野さんに届いて良かった。」

 「あっ、あの、高瀬さん!の、飲みに行きませんか?あ、明日仕事の面接とか入ってないですか?」

 「えっ、えぇ。入っては無いですけど。」

 「じゃぁ、飲みにいきましょう」

 

 えっ、手紙を読んだからこのあと自殺することを知っているから飲みに誘っているのか?

 

 「えっ、気を使っていただいているなら、お気にならず」

 「気ぃつことるだなんてそんなことあらへん。高瀬さんと率直にご飯に行きたい。ただ、それだけです。なぁ、どう?」

 「まぁ、それなら。」

 

 嘘ついてるようにも見えないし気を使ってないと言うならご飯くらい付き合ってやってもいいか。

 

 「高瀬さん!俺、美味しいお店しっとるんや!」

 「そうなんですね。」

 「うん!はよ行こう。」

 

 鷹野に連れてこられたのは、いかにも家庭の味を表現してくれそうな飲み屋だ。

 

 「こ、ここは?」

 「居酒屋やけど?」

 「そ、それはわかります。」

 「じゃ、なに?こういうところ苦手やった?」

 

 そう言う訳じゃないが、、、

 

 「そんなことはありません。どの、料理も美味しそうですね。」

 「せやろ!ここは、酢豚がおおすめやねん!」

 「そう、なんですね。」

 「うん!あ、高瀬さん!ビールでええ?」

 「はい!お願いします。」

 

 そのあと俺たちはたわいもない話で盛り上がった。

 

 「高瀬さんの好きな食べ物とかはあるん?」

 「俺は、お酒ですかね鷹野さんは?」

 「俺はスイーツとかフルーツやねぇ」

 「鷹野さん可愛いですねぇ」

 「そう、ですか?」

 

 照れた顔で笑ってる。 

 

 「あの、高瀬さん!よかったらなんやけど」

 「はい?なんですか?」

 「俺の事務所で働かへん?」

 「えっ?事務所ですか?」

 「うん」

 「鷹野さん、東京で事務所を?」

 「いや、そうや無いんやけど・・・大阪じゃやっぱり無理やんな」

 「えっ?」

 「嫌やないならどうかなぁ。探偵事務所なんやけど、スタッフ俺しか居らんくて大変なんよ。」

 「嫌では無いですけど、、、探偵事務所なんて僕には、、、」

 「じゃ、嫌じゃないならええやん!俺も一週間はこっちにおるからそれまでに返事くれたらええよ」

 「あっ、はい!わかりました。」

 「じゃ、連絡先交換した方が便利やんなぁ?」

 「ですね。じゃ、けいた・・・」

 

 携帯を探そうとするとそこで意識が途絶え、目の前が真っ暗になった。

 

 目が覚めると、そこは見覚えのない場だった。

 

 「高瀬さん!起きた?」

 「えっ?ここは?」

 「俺が泊まっとるホテルやで」

 「えっとー、俺何か迷惑を?」

 「いや、迷惑?そんなことあらへん!そんなことより大丈夫やった?高瀬さん、倒れたんやで」

 「本当、すいません。俺、帰りますね。ご迷惑おかけしました。」

 「大丈夫やって!もう少し居てくれへん?だめ?」

 

 そんな困った顔で言われると断れない。それに明日からは何も予定を入れていないからいいか。

 

 「わかりました。鷹野さんに迷惑でなければもう少しだけ」

 「せやから、言っとるやん迷惑なんかじゃあれへんって!」

 

 なんで、鷹野はなぜこんなに必死で俺を引き留めてるんだ?

 

 「高瀬さん!なんか飲む?ビールでええ?」

 「あぁ、はい!お願いします。」

 

 俺がまだいると言うと嬉いそうなあの顔。今日初めて会ったと言うのに初めてな気がしない。やはり関西人は距離が近いからか?

 鼻唄までうたっている。

 

 「♪~♪~、はい。高瀬さん!ビールです!」

 「ありがとうございます。いただきます。」

 「僕たちの出会いに乾杯」

 

 苦笑いで乾杯とかえす。

 

 「乾杯」

 「あっ、なんか、すんまへん馴れ馴れしゅうて」

 「大丈夫ですよ!鷹野さんは関西出身ですか?」

 「はい!大阪です!高瀬さんは?」

 「僕は東京です。まぁ、東京って言っても田舎ですけど」

 「大阪に比べたら都会やで」

 「そーですか?」

 「そーやで。そーだ、高瀬さん。名前読んでもええ?」

 「いいですよ」 

 

 な、なんだ?そんな嬉しいのか?酔ってるか照れてるかのかで顔が真っ赤だ。それに、また満面の笑み。

 

 「優我さん!優我さん!」

 「な、なんですか?」

 「優我さんいい名前ですね。」

 「そ、そーですか?か、魁人さんこそいい名前ですよ」

 「そーですか?優我さんに言うてもらえると嬉いで」

 

 やばい。こんなやつタイプじゃなかったのに。

 そう、俺はゲイなのだ。リストラされた一番の理由はそこにある。ゲイバーで社内のやつに会いバラされた。そいつは、俺がそいつのことをゲイだとバラすと思ったらしく、それにビビって社内にバラしたらしい。

 その事で課長に何度か呼び出されていたから次の人事異動の時期は危ないと思っていたが、『切られる』とは思っても居なかった。

 『高瀬くん、悪いね。君のせいで社内の風紀が乱れるんだ。』

 最後の日に課長に言われた。

 ゲイだから仕事が出来ても意味がない。

 ゲイだから男の尻を常に狙ってる。

 ゲイだから・・・

 辞めるまでこんなことをずっと言われ続けた。

 

 

 

 「ゆ・・・が・・・さん?優我さん?大丈夫?」

 「えっ?あぁ、大丈夫ですよ!」

 「ほんま?顔色悪いで」

 「えぇ、大丈夫です!ビールくれますか?」

 「あぁ、あんまり無理せえへんでね」

 「無理なんかしてませんよ」

 「なら、ええんやけど」

 

 ビールを一気にを6杯くらい飲むのテンションが高くなっていた。

 

 「魁人さん、なんでだと思いますか?ゲイだとそんなわるいですかねぇ」

 「なにが?」

 「俺、ゲイだからって理由で会社切られて、課長なんかは『風紀が乱れるんだ』って。ハゲの癖に黙れよくそじぃじがよぉ!」

 「課長さんそんなん言うてきたん?」

 「そーなんですよ、ひどくないですか!ただ、同僚にゲイバーに居るのがバレただけなのに。それ、勝手にバラされて・・・あれ?なんでだろう涙が」

 「ええで、いっぱい泣き。いいままでよう耐えてきたなぁ。辛かったやろ?」

 「うん。なんでって何回も何回も考えた。でも、答え出なくて、会社にも切られてワケわかんなくなって。面接とかも受かんないし俺どうするのが正解なの?もう、わかんない。死のうと考えても実行に移せない。SEXしたら何か変わるかもって、、、それで、人誘ってホテル行っても、また、なにか言われるんじゃないかって起たない。」

 「うん、大丈夫やで。もう、優我さんのこと悪う言うやつはおらへんさかい。」

 

 魁人に優しく頭を撫でられる。

 

 「死にたくないよ。生きたいよ。でも、、、」

 「生きててええんよ。優我さんの隣に俺が居るさかい頼ってや。一人にはせえへんさかい」

 

 告白のような甘い言葉。

 

 「一人にしない?本当?」

 「ほんまやで!鷹野魁人は言うたことは守るさかい。涙拭きせっかくの顔がだいなしやで!」

 

 「ほら」と言って差し出す、ハンカチ

 

 「ありがとう。本当すいません。だらしないところ見せてしまって。私はこれでおいとましますね。」

 「待って!!」

 「ハンカチは洗って後で返しますね。それではおやすみなさい。」

 

 このままここにいたら・・・

 

 「優我さん待って、て言うてるやん」

 「すいません」

 

 いきなり手を掴み魁人の方に引き寄せられた。

 

 「んっ、、、か、魁人さん」

 「なに?」

 

 いきなりのキス

 

 「だめです。」

 「そないに嫌や?」

 「嫌では無いですけど、、、」

 「だったらなに?」

 「・・・・・・」

 「俺、優我さんに一目惚れなんやで、今日会ったのに信じられへんのはわかっとる。でも、」

 「魁人さんはゲイなんですか?それとも」

 「わからへん、でも、優我さんを好きな気持ちはある。どうやろか?無理にとは言わんから俺と付き合うてみーひん?」

 「付き合うってことは、ベッドの上の関係も含めてってことですよ?分かってますか?」

 「もちろん、わかっとる。なんなら、今にでも押し倒したい気分やで?」

 

 俺も魁人のことは嫌いじゃない。でも、俺とは釣り合わない気がする。もっといい、やつと付き合うべきだ。

 でも、一夜限りなら・・・

 

 「ベッド行こか?」

 「わかりました。一夜限りの関係ならいいですよ。」

 「えっ・・・?」

 

 さすがに驚いたようだ。

 

 「どうしますか?」

 「な、なんでそんなこと言うん?」

 「魁人さんと俺では、、、」

 「なんやねん。はっきり言えや。」

 「お、俺はす、好きじゃないからです」

 

 嘘なんか付いても意味がない。でも、諦めてもらうにはこれしか方法しか・・・

 

 「じゃぁ、何があってそないな辛そうな顔してるん?好きちゃうならもっと、はっきり否定してみぃ」

 「それは、、、」

 

 図星だ。何も言葉が出なくなる。

 

 「少しでも俺のこと好きちゃうんか?」

 「っき、、、」

 「なに?」

 「好きだよ!今日初めて会った、タイプでもない男なのに。」

 「それ、ほんまか?」

 「本当だよ!」

 「酔ってるから明日忘れたとかなしやぞ!」

 「分かってますよ。」

 「ベッド行こうや?嫌や?」

 「いいですよ、でも、シャワーに」

 「だぁめぇ、一緒に入るんやったらええよ」

 「わかりました。ベッドに行きましょう。」

 「シャワーは、シャワーで楽しめたのに。まぁ、ええわ。」

 

 軽いキスからどんどん深いキスに。

 キス上手すぎだろ。頭の中かき回されてるみたいでヤバい。

 

 「あっ、んっ、、、キス、もういい」

 「そないに俺キス上手い?」

 

 舌で体を這うようにしながら乳首まで

 

 「んっ、、あっ、、そ、そこ。」

 「優我さん、乳首好きなんやね?声出てんで」

 「いっ、いわないで」

 

 口を手で覆う。

 

 「ダメ。せっかくの可愛い声が聞けへんくなる」

 

 手をゆっくり口から話された。

 

 「んっ、だ、だめぇ。」

 「今、体跳ねたやん。可愛いなぁ。」

 

 また、舌で体を這うように、今度は下半身の方に。

 

 「優我さん。起たへんのやなかった?めっちゃ元気やん」

 「そ、それは、魁人さんが一人にしないって守ってくれるって言うから」

 「そーなん?さきぽもめっちゃ濡れてるなぁ。この濡れかたじゃ一人でもしてへんかった?」

 「ヤるきにならなかった。」

 「いつからヤってへんの?」

 「3か月ぐらい前」

 「それで、よう我慢できんなぁ」

 

 そう、いいながら魁人は俺のを口に含む。

 

 「あっ、いや、加えちゃいゃ」

 「はんで?(なんで?)」

 「だっ、だめぇー、イッちゃうから。」

 「ええよ、イッても」

 「ほんとにイくから出して」

 「嫌や」

 「んっ、あっ、、、い、イくっ」

 「イけたやん!」

 「口に、、、」

 「大丈夫やって!」

 「でも、、、」

 「じゃ、キスして?」

 「んっ、、んっ、、、」

 「どう?」

 「苦い、、、」

 「あっははは、当たり前やん。めっちゃ濃かったな。3か月分やもんね」

 

 

 「ねぇ、優我さん!俺、入れたんやけど?」

 「わかりました。でも、少し待ってください。ほぐしてから入れないと」

 

 自分の指を加え唾液で濡らして中をほぐす。


 「優我さんエロ過ぎ。俺にもやらせて」

 「んっ、いっ、いいですよ。ゆっくり指入れて下さい。」

 「こ、こう?」

 「そ、そうです。」

 「あっ、なんか見つけたんやけど」

 「あっ、んっ、そこだめぇ。」

 「こりこりしてるところ弱いん?」

 「だめぇ、イくから。」

 「えっ?あかんでイったら」

 「んっ、は、早く、早くちょうだい。おっきいの欲しい。」

 「そんなん言わんといてや、歯止めが効かへんくなる。」

 「はやくぅ」

 「んっ、優我さんの中ヤバっ、めっちゃ絡み付いてくるやん。動くで」

 「あっ、あっ、き、気持ちいい、おかしくなるぅ、」

 「ええで、おかしなってや。優我さん。」

 「イっく」

 「一緒にイこ?」

 「んっ、イッく」

 「俺も、、イく、、、好き、好きやで」

 「す、好き。」

 

 このあとも俺たちは3ラウンドやり眠りについた。

 

 

 

 

 「おはようさん」

 「おはようございます、魁人さん。」

 

 朝起きたらいきなりのキス。

 

 「朝から元気ですねぇ」

 「ごめん、乗り気やなかった?」

 「いえ、そんなこと無いですよ。」

 「そんなことより、俺ら俺ら付き合うてるんよな」

 「そう、ですねぇ」

 「じゃ、俺の事務所来てくれるか?」

 「ええ、そのつもりです。」

 「ほんまか!嬉しくてたまらへんは!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 でもそんなことも半年以上も前の話。

 今では俺は大阪にある鷹野探偵事務所の一員だ。

    

   『プルプル、プルルルル』

 

 「はい!こちら鷹野探偵事務所です。」

 「うちの猫がいーへんくなってもうて探して頂けますか?」

 「わかりました。猫ですね。猫のお名前と特徴を教えて頂けますか?」

 「名前はトラで三毛猫です。あとー、少し肥満気味です。」

 「わかりました。探してみます。」

 

 「魁人!仕事です!」

 「内容は?」

 「猫探し」

 「またかいな!最近多ないか?猫探し。」

 「そーですね。」

 「まぁ、仕方ない行くか!」

 「はい!行きましょう!」

 

      『チュッ』

 

 「早く見つけて優我との時間増やすで」 

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