もしも神様がいたのならば

@nansai

第1話 いったいどういうことだってばよ

「神様っていんのかな?」


真夜中に見知らぬ部屋で1人呟く。

(自分の胸を揉みながら)

ありえないと心の中で自問自答を行うが、

本当は理解している。

神様がいなければ、こんなことは起こりえないということを。

(自分の胸を揉みしだきながら)



深夜1時頃、トイレに行きたくなり、

目を覚ました。


寝ぼけながらようをたし、

洗面所で手を洗う。


「なんか手ちっちぇし、指綺麗だな俺の手」

タオルで手を拭きながらふと思う。


「んんっ声の調子も変だな」

手を顔の前でヒラヒラと振りながら顔を上げると、正面に綺麗な女の子が自分と同じように顔の前で手をヒラヒラと振っていた。


ちなみに正面は鏡だ。

俺が実は女性だったということはもちろんなく、本来写っているはずの自分の姿もない。


第1にこんなに髪も長くなければ、

髪の色も黒ではない。

俺の髪は高校入学と同時に茶色に染めたはず。


「まさか」

自分の体を確認するとまずパジャマが女性だった。しかも可愛い。

胸も僅かながら膨らんでいる気がする。


「もう一度整理しよう」

「鏡に写っているの女の子は黒髪ロング、しかもこの顔見たことある」

確か入学式に代表として挨拶していた。


彼女は学業優秀、容姿端麗と入学早々学内で注目を集めていた。


「えぇっと名前は確か…ふじ…」

「そうだ藤枝雅だ」


右手は胸、左手は股間へとパジャマの上から

手で触れる。


「柔らかい、しかもない!」


「俺、藤枝さんになってる」


いったいどういうことだってばよ




















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