24/02/17 十章を延々考える(※ネタバレ注意

 降りてきたエリックのセリフを、忘れないようにメモしておこう。


「そうゆうのが『つよい』なら、おれは『つよい』なんていらない!!」


 多分、誰かに『男は強くあるべき』『男ならこうあるべき』『強さっていうのは〜』って、なんか言われたんだろうね。

 それが、自分が目指してる強さ、尊敬してる団長(※主人公)の考えや行動と違うし、自分としてもそう思わないからこそ出た言葉なのだろうなぁ。

 それを言うタイミングって、どんななんだろう??


 確か、第四章で、ニコラを助けに行こうとしたエリックは、主人公から説教喰らってたな。


『自分の技量を知り、必要な時は退く勇気を持つ』事も『目的の為に他の人の協力を得る』事も強さの一つです。まだ小さい貴方が今身に着けられる『強さ』がそれです。


 って。

 多分エリックは、ソレをずっと自分の中で考えてたんだろうなぁ。

 腕力に依らない事、そして、他人の協力を得る為にはって、まだ五歳の脳みそで頑張って考えたんだよ。

 健気っ!!!


 そうだねぇ。

 エリックの成長を書きたいなぁ。

 天真爛漫単純王子から、思慮する事を覚えたエリックとかね。

 そういうエピソードも入れたいなぁ。


 あ。

 それよりも。

 それをどんなシチュで言うか、だな。


 言う相手は、主人公・祖父だろうな。

 でも、ああいう人が、五歳・六歳の幼児相手に、まともに相手するワケがないんだよなぁ。

 ……主人公の弟か?

 その場に主人公の弟もいるのか?

 彼に、祖父が説教してんのか??

 萎縮する主人公弟に、たまりかねてエリックが口を出すのかな。


 ……。

 エリックがそう叫んだ後、それを主人公がフォローできる状態がいい。

 フォロー、というか、飛び出してって相手を蹴り飛ばすぐらいの事をして欲しい。


 だから……

 なんか、捕まってて欲しい。

 エリックと、主人公と、主人公・弟が、捕まってるような状態。

 ……それってどんなだよッ……!


 うーん。

 例えば、エリックを誘拐して、その汚名を主人公に着せる、的な? 第二章の大奥様と同じ事する事になるし、主人公が汚名をかぶると、ベッサリオン自身の汚名となるから、それはねぇな。

 ベッサリオンには汚名を着せず、主人公だけに汚名を着せる方法って、あんのか?


 祖父は、主人公を人間扱いしてないんだよなぁ。主人公の所有者は自分だと思ってる。

 だから、主人公がやらかした事の責任は自分にある、ぐらいは思ってんだよ。

(だから、主人公が自分の意に沿わない事をすると、烈火の如く怒るし、殴るんだよ)

 犬の躾みたいに思ってる。


 ……あ。そうか。

 そこの対比。

 主人公は実家でワンコ飼ってて、まぁ愛玩ていうより、動物避け兼畜産動物を守る為に飼ってたんだけど。

 主人公は犬を殴らないし怒鳴らない。

 ただし、甘やかさない。

 優しいんだけど、甘やかさない。

 甘やかすのは、犬たちのリラックス時間のみ。仕事の時間はビシビシ命令する。

 オンオフを分かりやすい形でつけてあげつつ、それぞれの犬の性格と資質を鑑みて、それぞれに合った役割を与えてる。


 祖父が犬を躾ける時は、気に入らない時は殴る蹴るし怒鳴る。

 犬たちは、何処で祖父が激昂するか分からないので、従順にはなれどいつも祖父に怯えている。


 その対比があると、分かりやすいかも。


 んで。

 祖父の思惑や。

 犬の失態は自分の失態。孫の失態は自分の失態。

 自分が所有者だから。

 だから、汚名を擦り付けて引き摺り下ろす、という考え方はしないと思う。

 だってソレをするって事は、相手を自分と切り離して考えられてるからね。

 祖父はソレが出来ない人間。


 ん。

 だから。

 処分、になるのか。

 そうか。

 主人公に『分からせよう』と当初はすれど、何をしてもダメなのであれば、不具合品として処分するか。

 どのみち、放っておいたら伯爵の爵位を継いでしまうかもしれないし、離婚歴が二回もあって、子供も産もうとしない欠陥品なんだから、やむを得ず処分、って考えるか。

 自分が所有者のつもりだから、自分が処分する事に、何の疑問も抱かないし、むしろその権利がある、と思ってそうだなぁ。


 うーん。

 だとしても、『エリックの誘拐』が浮くなぁ。

 そんな事件起こったらタダじゃ済まない。だって相手は公爵や。王族に連なる者だ。

 結構下の方だけど、エリックも王位継承権持ってんだよ。


 エリックが誘拐されたんじゃないのか。

 何かの理由があって、くっついて来ちゃったのか。

 それとも……


 エリックに主人公殺害の罪を着せて、『子供がやった事故だから』と穏便に流す事によって、公爵家に恩を売ろうって魂胆か?

 それなら、その場に名だたる家の子供達がいてもいいな。

 子供達がまた起こした事故を見せかける。

 そして、それを穏便に流す事で、各家に恩を売る。

『最後にそれぐらいの役には立てよ』

 と、主人公に対して思ってるかもなぁ。


 子供が起こした事故、って何だろう。

 何ならそう見えるのかな?

 罪をなすりつけられるのかな?


 これは、カザウェテス子爵がベルナを使って仕向けた事と同じ。


 毒物はもう使った手だから、それはナシ。

 崖から突き落とす、とか?

 列車に轢かせる、は無理だな。

 ベッサリオンには列車がない。

 馬車に轢かせる? 


 ***


 ここまで悶々と考えて、どーしよーか、こーしよーか、とウダウダ考えてたんですが効果的なネタは降ってこず。


 そうこうしている間に、書籍化作業の初稿の戻りが来てしまったので、そっちに注力してた。


 ここで問題発生。


 今、十章を考えつつ、第一章の初稿直しに取り組んでいて──

 幼児たちの成長について、うまく脳内が切り替えられない。


 十章は、第一章から二年弱が立つ頃で、エリックは六歳になったかならないか、アティも六歳になる少し前、ぐらい。


 かたや。


 第一章では、エリックは四歳になったばっか、アティは第一章の中で四歳になる。


 幼児の二年弱は全然ちゃうねんっ……!

 特にアティは全然違くって、当初は殆ど喋らない、笑わない、動かない、なのさ。

 エリックは短絡ね。ま、ある意味変わってないけど。


 幼児二人の反応が、第一章と十章では全然違うのに、脳内で混ざって困ったもんだ!!


 しかも、第一章の追加エピソードを考えなきゃいけないので、更に脳みそが混乱する。

 どうしたらいいんだ?!


 ……どうもこうもねぇよ。

『どうしたら?』じゃねぇよ。

 やるんだよ。

 やるしかねぇんだよ!


 ハイ!

 スミマセン!!


 って事で、このエッセイを開いた時は、書籍化の方は綺麗に忘れて、十章の方に注力する!

 頑張る!

 よし、十章のネタだよ!


 それが思いつかんから悩んでたんだった!!!


 ……なんで人生はままならないんだ……


 少し、一歩引いて改めて考えよう。

 そういえば。

 前回出て来た暗殺者をかませようって思ってた。

 ヤツはどう絡んでくんのかなぁ。


 暗殺者は、なかなか壊れないオモチャを見つけて喜んでた。

 いつもだと、簡単に壊れてしまうオモチャばっかりだったのに、そこに現れた主人公ってオモチャ。簡単に壊れないし、打てば響く反応を示すし、予想外の動きをするから、楽しくてしょうがない。

 彼が求めてるのは、主人公を壊す──殺す事。でも簡単に壊すのはつまらないって思ってる。

 自分を予想外に揺さぶる主人公と、飽きるまで遊んでからって、思ってる。


 ……暗殺者の内面について考えてみようかな。

 彼はサイコパス──反社会性パーソナリティ障害。良心の呵責はなく、共感性や協調性はない。嘘も平気でつける。

 その場の思いつきで適当な事も出来る。長期的な視点も持たない。

 なんでコイツが敵であるラエルティオス伯爵についてるかっていうと、多分、利害の一致。当然、恩義を感じて動いてる訳じゃなくて、金で雇われてた。

 かつ、言われた事をやってれば、他の大概のことは好き勝手やらせてもらってたし、罪ももみ消してもらってたのかと。


 今回は──


 離反してそうだなぁ。

 主人公という対象に興味がうつってしまったし、下手こいたわけだし。伯爵の元に戻るとは思えない。

 首輪が外れた狂犬だな。

 うーん……

 味方には絶対にならないし、しないと思う。

 さすがに、こんな制御不能な狂犬はいらんやろうしなぁ。


 うーん……

 上手い具合のキャラが出てこないなぁ。

 ワシが少ない脳みそでアレコレ考えても凡庸なのしか出てこなさそう。

 現実のシリアルキラーをモデルにすっか。

 ちょっと調べてこよう。


 今回はここまで!

 以上!

 それではね!!

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